3年間で資産1,000万円を達成した元浪費家が語る、モチベなしでお金を貯める「ほったらかし投資」
ミニマリストライフはお金が貯まる!ムッタさんに聞く、QOLを上げながらできる節約術
「ミニマリスト」という言葉を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。少ないモノで暮らす生活にフォーカスしやすいミニマリストライフには、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を上げながら節約にもつなげられるというメリットがあります。「モノは少なめ、お気に入り多めな暮らし」を実践し、「頑張らない節約で年150万円貯金する人」としてInstagramで発信活動を行うムッタさんに、ミニマリスト流QOLを上げる生活スタイル、節約術を伺いました。
- 「無駄なモノを持たず、お気に入りに囲まれた生活」がムッタさん的ミニマリストライフ
- ミニマリストになり、モノの管理が楽に。忘れ物が減ったのが大きな変化
- ムッタさん流「モノは少なめ、お気に入り多めな暮らし」の実現方法
- モノを減らせばQOLは上がる。まず実感することがミニマリスト的・節約術を身に付ける秘訣
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「無駄なモノを持たず、お気に入りに囲まれた生活」がムッタさん的ミニマリストライフ
マネ活編集部:ミニマリストの中にも本当に部屋の中に何もないタイプの方、モノはあるけれどすっきりと暮らされている方と幅があると感じます。まずはムッタさんにとってのミニマリストライフについてお聞かせください。
ムッタさん:私にとってのミニマリストライフは、無駄なモノが少なく、お気に入りに囲まれた生活ですね。極端に生活感のないお部屋で暮らすミニマリストの方もいますが、個人的にそれはあまり好みではなくて。「ミニマリスト=部屋に布団やベッドしか見当たらないくらいものがない部屋で暮らしている人」だと思っている方にとっては、私のライフスタイルはミニマリストらしく見えないかもしれません。
マネ活編集部:元からモノが少ない生活をされていたのでしょうか。ミニマリストになったきっかけは何ですか?
ムッタさん:大学を卒業し、埼玉から新潟に引っ越したことがきっかけです。学生時代から決してモノが少ない生活を送っていたわけではないのですが、慣れない土地で生活する中で、よりモノが増えてしまって。そんなあるとき、YouTubeでミニマリストの方の動画を見て、あらためて自分の部屋のモノの多さを認識したんです。その動画に感化され、モノを減らし始めました。
マネ活編集部:ムッタさんは、ミニマリストとしての生活のほか、年間150万円節約するという家計術についても発信されていますが、どのようにして年間150万円を浮かせているのでしょうか。
ムッタさん:節約だけで貯めているわけではないですね。節約により浮いたお金を投資に回したり、副業をしたりと、トータルで貯めているという感じです。
マネ活編集部:ミニマリストとしての発信とお金に関する発信を一緒にされているのはなぜですか?
ムッタさん:ミニマリストと貯金とは相性がいいんじゃないかと思ったんですよ。モノを増やさないということは、その分お金を使わないことになるので、節約につながりますし。
新卒1年目で新潟に配属になり、地元に帰るお金すら貯められなかったんです。一人暮らしにしてはモノが多いという気付きに加え、帰省代すら捻出できないのはダメだろうという意識もあり、ミニマリストとして生活しながらお金も貯めるという今の私のスタイルに行き着いたという経緯があります。
ミニマリストになり、モノの管理が楽に。忘れ物が減ったのが大きな変化
マネ活編集部:ミニマリストになったことで、ムッタさんの生活にはどのような変化が起きたのでしょうか。
ムッタさん:1番強く感じたのは、忘れ物がなくなったことですね。元々、モノをなくしたり忘れたりすることが多かったんです。さっきまであった財布が家の中でなくなったり、鍵を忘れて外出してしまったり。折り畳み傘が家の中で行方不明になってしまって、また買い直す羽目になったこともあります。
ミニマリストになって家の中のモノが減ったことで、自然とモノの定位置が決まったんですよね。持っていくときに「あれ、どこやった?」がなくなったので、忘れ物も自然となくなったんだと思います。これも地味に節約につながっていますね。
マネ活編集部:買い直すたびにお金が出て行ってしまいますもんね。片付け自体も苦手なタイプだったのでしょうか。
ムッタさん:苦手でしたね。ミニマリストになって思ったのは、モノが少ない部屋の収納はセンスが問われないということです。モノが多いと、収納にもセンスが問われます。ミニマリストの部屋では、ただ定位置にモノを置くだけでいい。これなら私にもできると思いました。
マネ活編集部:なるほど。そのほか、ミニマリストになってから感じたメリットはありますか?
ムッタさん:圧倒的に時間が増えました。私は洋服が好きで、家の中の多くを占めているのは衣類だったんですね。ミニマリストになる前は、遊びに行くにしても服選びにかなりの時間を費やしていたんです。今は悩む必要があるほど服を持っていないので、朝の時間が浮きました。
マネ活編集部:ムッタさんがミニマリストになるにあたって、1番減らしたのは衣類だったんですか?
ムッタさん:そうですね、衣類はかなり減らしましたね。あと減らしたのは食器です。これは遊びに来る友人にも驚かれますね。私1人分だけしかないんです。あとはバーベキュー用の紙食器の30枚セットを置いておいて、友達が来たときにはそれを使っています。しょっちゅう人が来るわけではないので、これで十分なんですよね。かなりすっきりしたので、捨てて良かったなと思っています。
ムッタさん流「モノは少なめ、お気に入り多めな暮らし」の実現方法
マネ活編集部:ここからは、ムッタさんが実践している「モノは少なめ、お気に入り多めな暮らし」を実現する方法についてお聞きしていきたいと思います。ムッタさんは服好きということでしたが、そんな衣類をどのように減らしていったのでしょうか。
ムッタさん:本当にお気に入りのモノに絞っていった感じですね。いっぱい持ってはいたものの、実際に着る服は限られていたんですよ。あと、いざとなったら買い戻せるかどうかという基準でも考えました。最初は捨ててしまって後悔したこともあったんですよ。でも、後悔したもののうち、8~9割は買い戻せました。
マネ活編集部:買い戻すだけの手間とお金を惜しまないなら、それは本当に持っておくべきお気に入りだったということですね。
ムッタさん:そうですね。自分の中で「持っておくべき」「手放していい」の基準を見極める練習にもなったと思います。後悔したものもありましたが、モノが減ったことによるメリットの方が大きかったです。
マネ活編集部:どうしても捨てるのが苦手な人は、どうすれば上手く手放せるでしょうか。
ムッタさん:慎重な人や臆病な人は捨てるハードルが高く、「後悔したら嫌だから」と中途半端な減らし方になってしまうと思いますが、それでは生活に変化は起きません。私は悩んだものは大きなダンボールに入れ、日付を書いたうえで1カ月後に使わないものは全部売る、又は捨てるという方法を採りました。99%は手放せましたよ。迷ったとき用の段ボールはひとつだけ、期間は1カ月と決めておくことが重要です。
マネ活編集部:検討中ボックスを増やしてしまうと、結局捨てられないからですね。
ムッタさん:そうなんです。そのルールに則ってモノを減らしていき、「取っておいてもどうせ使わないや」と実感できるようになれば、徐々に捨てるハードルが下がって減らせるようになっていくと思います。ただ、服はその季節にやったほうが失敗を防げるかもしれません。私は冬に捨て始めたので、そのときの感覚で「いらないな」と夏服を減らし過ぎてしまったんですよ。
マネ活編集部:努力してモノを減らしても、再び増やしてしまうと元に戻ってしまいます。新たに増やさないために、どのような工夫をしているのでしょうか。減らした際に所持数を決めたのですか?
ムッタさん:いいえ、数は決めずに、お気に入りのモノだけにするという減らし方をしました。汎用性が高くて心がわくわくするものを厳選したので、残っている服のお気に入り度を超えるものを探すことが、そもそもかなり難しい状態になったんです。本当にお気に入りだけにできたことで、物欲も薄らぎました。とはいえ、時には新しく増やすこともありますが(笑)ただし、買ったときには増えた分を手放そうと決めていて、その都度フリマアプリなどで売るようにしています。
新しく買うときには、まず手持ちのモノで本当に代用できないのかを考えるようにしていますね。パンツを買いたいと思ったら、「あのパンツと色が同じだから、これを買わなくても同じようなコーディネートができるな」といった具合です。あとは、できるだけ実物を見ること。実物を見てみると、そこまで欲しいとは思わないと感じることもありますので。
実物を見て悩んだ場合は買わないようにしています。悩むということは、どこかに引っかかりを感じているということ。一旦は売り場を離れ、冷静になるようにしています。
マネ活編集部:実物を見られないモノの場合はどう判断しているのでしょうか。
ムッタさん:動画ですね。YouTubeやInstagramで動画を出している人がいるので、それらを参考にしています。写真よりは質感がわかりやすいですよ。私は「この人の目は信頼できる」と感じているインフルエンサーの人がいるので、何かを買いたいと思ったとき、そのうちの誰かが使っていたら買おうと決めています。
マネ活編集部:仕事のストレス発散が買い物という人もいると思います。そうした人はどうすればいいのでしょうか。
ムッタさん:私もストレス発散で服を買うことがありました。やはり買い物以外のストレス発散方法を見つけることが大切でしょうね。趣味を増やすといいと思います。私はブログやSNSで発信するのが好きで、ミニマリストとして発信をすることで爆買いに走らなくなりました。
マネ活編集部:「モノは少なめ、お気に入り多めな暮らし」での節約術についてはいかがでしょうか。モノを減らすことにより管理が楽になり、買い直すことがなくなった以外に、何か節約術はありますか?
ムッタさん:節約が楽しくなるモノを買いました。持っていくのが楽しくなる水筒、お弁当を作りたくなる曲げわっぱ弁当箱などですね。初期費用はかかりますが、継続的に使えば、外で飲料を買ったり外食やコンビニ弁当を買ったりするよりも安くなります。
あとは自炊ですね。ただ、最初は1カ月で挫折してしまいました。考えた結果、「平日でも楽なものならできる」と思い、日曜日の夜に作り置きをすることにしたんです。これなら1人暮らしでも自炊のほうが安くあがりますし、食材も上手く使いきれます。平日の食事が自炊で賄えると、かなり節約になると実感しましたね。
マネ活編集部:ミニマリストのムッタさんの買い物の基準、これまでに買ったものでおすすめのものを教えてください。
ムッタさん:買うときの基準は、値段ではなくモノの価値で判断すること。私はガジェットが好きなので、iPhoneは新作を買いますし、本当に好きなブランドの靴は高くても買うようにしています。価値で判断すると、1年後に手放そうと思ったときに新品購入時よりも高い値段で売れることもあるんですよ。おすすめはこちらの3アイテムです。
三つ折りの財布
ムッタさん:これは本当にお気に入りです。現金があまり入らないので、「つい買ってしまった」という無駄遣いが抑制できます。なお、基本的にはクレジットカード派です。アプリ上で管理ができるので、現金より家計管理が楽ですよ。
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ハーマンミラーの椅子
ムッタさん:おしゃれなデスクチェアがほしくて買ったものです。新潟には実物を置いている店がなく、信頼しているインフルエンサーが使っていたのが購入の決め手になりました。
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ダイニングテーブル
ムッタさん:これも実物が見られないものだったので、かなり難しい買い物でした。YouTubeで調べて、動画を見て質感を判断し、買おうと決めました。購入してから2年経ちますが、これ以上にコスパの良いダイニングテーブルにまだ出会ってません。それほどお気に入りです。
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モノを減らせばQOLは上がる。まず実感することがミニマリスト的・節約術を身に付ける秘訣
マネ活編集部:初心者がミニマリストになり、ミニマリスト的な節約術を身に付けるには、どうしたら良いでしょうか。
ムッタさん:買う物リストを作ってから、買い物へ行くのがオススメです。勿論、買い物リスト以外のものを買うのは禁止。欲しいものがあった際は、次回の買い物リストへ追加をする。これなら、衝動買いを制御できますし、無理にものが増える心配もありません。
ただし、自己投資に関する買い物は、その後に値段以上の価値で返ってくる保証があるため、悩まず買うようにしています。それ以外の娯楽に関しては、本当に買いたいから買うのではなく、友達によく見られたいからなどの理由が根本にあることが少なくないので、一旦立ち止まって考えるようにしていますね。
服に関しては、捨てるにつれて本当に自分の好きなブランドが見えてきたため、今はそのブランドで気に入ったものを買うようにしています。あと、下着や靴下などの消耗するもの、すぐになくなる日用品にはあまりお金をかけていません。
マネ活編集部:ミニマリスト的な節約術を身に付けるコツについてはいかがですか?
ムッタさん:貯金額を決めて暮らすことですね。いわゆる先取り貯蓄をして、残った金額でどうすれば豊かに生活できるか、逆発想で考える。そうすることで、QOLを担保しながら楽しめるのかなと思います。
マネ活編集部:そのほか、ミニマリストを目指すうえでのハードルはありますか?
ムッタさん:ミニマリストって、ちょっと極端なイメージが付いている言葉だなと思うんですね。私も友達から「ミニマリストって宗教じゃん」と言われたことがあります。別にミニマリストが全員何もない無機質な空間で暮らしているわけではないのですが、そう捉えている人もいるので、わざわざ人に言ったり勧めたりはせずに、自分の中で留めて目指すのがいいのではないかと思います。
QOLはモノを減らすと勝手に上がると実感しています。「何個以下しか持っていない」ことを目指すのではなく、自分のお気に入りを持つ暮らし、無駄なものが少ない暮らしを目指してもらえたらなと思います。
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