産後を見据えて、自分らしい働き方を確立した志賀祥子さんに聞くこれからの女性の働き方

リリース日:2022/08/17 更新日:2022/08/18
志賀祥子
この記事を書いた人

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志賀祥子

株式会社MaVie代表取締役。東京都出身。大手からベンチャーまで様々な企業で経営企画・広報・事業開発に従事。企業規模に問わずジェンダー問題を深く感じ、2015年に将来の育児期を見据えて独立しリモートでのコンサルティング事業を立ち上げる。出産を経て、2019年に株式会社MaVieを創業。企業のブランディングや戦略PRを軸にしたビジネス支援を行う傍ら、女性を取り巻く社会課題の解決を目指し活動し、2018年に育児と仕事の両立をテーマにしたナレッジシェアコミュニティを立ち上げる。
現在は「Wsociety」実行委員・コミュニティディレクターとして、コミュニティ「W&Co.」を企画運営。独自のプログラムは幅広い女性に支持されている。プライベートでは一児の母。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

いまや大企業に就職できれば生涯安泰という時代ではなくなりました。コロナ禍の影響もあり、社会全体で不安定な状況が続いています。女性の場合、昨今の社会情勢に加え出産や育児のことまで考えると、どのように働き方と向き合うのがよいか不安に思うこともあるでしょう。 「少し先の未来」を想定し、会社員からフリーランスに転身、その4年後に株式会社MaVieを立ち上げた志賀祥子さん。どのようにキャリアを築かれてきたのか、フリーランスとして自分で稼いでいく働き方についてお話を伺いました。

更新日:2021/2/19
  1. 社会で感じた課題から、女性のエンパワーメントを目的に
  2. 20代前半は未経験でもやりたい仕事にたどりつける方法を考えた
  3. フリーランスとしてのスタート。とにかく仕事を引き受けるのではなく、自分に合う方法を知り、選択すること
  4. 想定パターンを複数持ち「柔軟に動くしなやかさ」が大切

社会で感じた課題から、女性のエンパワーメントを目的に

マネ活編集部:志賀さんの会社、株式会社MaVieがやられていることは何ですか?

 

志賀:戦略ブランディングカンパニーとして、企業やブランドの事業成長のためのあらゆるサポートをしています。長年携わる広報や経営企画の経験を活かし、さらに女性視点を取り入れながらクライアントの事業成長の後押しとなるべく支援をしています。また、2018年に立ち上げた働くママのコミュニティでは「育児と仕事の両立」におけるナレッジシェアを目的に、月に1回、オンラインで交流会やセミナーを実施していました。産後の働き方やキャリアに関する情報が少なく、多くの人が同じ壁に直面していると感じていたため、シェアすることで解決できればと4年間運営しておりましたが、現在は「Wsociety」へ統合し、コミュニティ「W&CO.」のコミュニティディレクターとして関わっています。

 

マネ活編集部:どういった経験を経て、起業に至ったんですか?

 

志賀:会社員からフリーランスを経て起業しています。会社員時代には、大企業やスタートアップ、上場ベンチャー企業などを経験しました。それぞれの会社規模は違うものの、ジェンダーバイアスはどこにいても感じていたんです。男性優位で有無を言わせない環境や女性の先輩を見て出産後の仕事復帰のハードルの高さを知ったことがきっかけです。

 

当時27歳の私は、仮に30歳で子どもを産むと想定したとき、時間や場所に囚われずに、もっと柔軟に働けるようになるにはどうすればいいのかと考えました。そこで「20代のうちに挑戦しよう。ダメだったら再就職すればいい」という気持ちで、フリーランスとして独立、その4年後に起業しました。

20代前半は未経験でもやりたい仕事にたどりつける方法を考えた

マネ活編集部:志賀さんは順調にキャリアチェンジをして独立、起業されていったようにも思いますが、どの程度先を見据えたキャリア選択をされていたのでしょうか。

 

志賀:就活時代は、あまりキャリアを考えていませんでした。母が専業主婦だったこともあり、自分も結婚したら専業主婦になるか仕事をセーブするだろうと漠然と思っていましたね。新卒で大企業に入ったのも、学生時代に学んだ英語力を活かせるという理由からでした。社会に出て改めて、以前から興味があった広報やPRの仕事をやりたいと思ったんです。
でも当時は未経験者の募集はなかったんです。どんな経験を積めば、広報やPRの仕事ができるだろうと考えた結果、経営や組織全体のことを知ることができる社長秘書の仕事を選び、転職しました。広報に興味があることを伝え、広報も兼任させてもらえるようになりました。

 

その後、性別や社歴、学歴などにとらわれず平等に評価される環境を探し、ベンチャー企業への転職を考えました。そのときに、社長秘書か広報、どちらかにキャリアの軸を定めようと考えたんです。40〜50代になったときに専門職として働き続けられるであろう広報を選びました。

フリーランスとしてのスタート。とにかく仕事を引き受けるのではなく、自分に合う方法を知り、選択すること

マネ活編集部:「実際、フリーランスって稼げるの?」と気になる方もいるかと思います。どのようにフリーランスとして稼ぐ力を身に付けられたのでしょうか。

 

志賀:フリーランスになって最初の1年目は実績作りに注力しました。知人の紹介から依頼を受けていましたね。まずはご依頼いただいたら、引き受けて自分にどんな案件があっているか知る期間にしました。しかし、10社以上引き受けたときにボリューム過多を感じたことをきっかけに、業務の内容と料金のバランスを考えるようになりました。徐々に感覚を養っていきましたね。

 

マネ活編集部:フリーランスになられる前、「ダメだったら再就職しよう」と思われていたそうですが、その「ダメ」のラインは具体的に想定していましたか?

 

志賀:明確に撤退ラインを引いてはいませんでした。収入ではなく、契約更新してくださるクライアント企業が増えてきたことで「ご満足いただけている」と判断していましたね。たとえ収入額が変わらなくても、その中身が常に新規クライアントばかり、といった状況だと撤退を考えていたかもしれません。

 

マネ活編集部:フリーランスとして働きたい、いつかフリーランスになりたいと思っている人が、まず考えておいた方がよいことは何でしょうか。

 

志賀:どんなスキルなら企業からお金をいただけるのか、自分のスキルの棚卸をしてみましょう。マッチングサイトを使えば、同じようなスキルを持っている人が受け取っている金額感がわかるので、参考になりますよ。

 

また会社員を辞めてすぐにフリーランスになるのはハードルが高いと考えています。想定している収入を得られるのか、その仕事は本当にやりたいことなのかを見極める意味でも、まずは副業やプロボノなど、小さく始めることをおすすめしています。というのも、フリーランスから会社員に戻る方も多いです。0-100でいきなり独立するのではなく、企業に片足を踏み入れる経験を重ねていき、自分に向いていると感じたら徐々に軸足を移していくのもありだと思います。

 

マネ活編集部:志賀さん自身がフリーランスとして活動する際に、準備していて良かったことはありますか?

 

志賀:早いうちから専門とする領域を決めてキャリア設計をしていたことですね。また実績を作って、ある程度事業の基盤を作っていたことです。私はフリーランスの期間に妊娠・出産をしましたが、子どもが生まれてからフリーランスになって仕事を新規開拓し、実績を積み上げていくのはかなり大変だと思います。私の場合、子どもがいない期間に集中して実績を積み上げられたので、産後も実績を元に自分の体調と相談しながら徐々に仕事を獲得していくことができました。

 

また会社員であれば、自分が休んでも代打がいますが、フリーランスには基本的に代打はいません。そのため妊娠期間中にひどいつわりや体調不良に直面しても、無理して続けるか、仕事を中断させてもらうかしかないんですよね。養成講座やセミナーでよく伝えていますが、出産直前まで働けるだろう、産後すぐに復帰できるだろうと思っていても、体質によっては想定通りにならないことばかりです。事前情報を得ること、そして余裕を持って準備しておくことが大事です。

 

女性のキャリアや働き方についてリモート取材を受けてくださった志賀さん

女性のキャリアや働き方についてリモート取材を受けてくださった志賀さん

想定パターンを複数持ち「柔軟に動くしなやかさ」が大切

マネ活編集部:「老後2,000万円問題」など、貯蓄や収入への不安がある方もいらっしゃるかと思います。コロナ禍もあり不安定さが増す社会で、どう考え動けば自分のキャリアを築いていけるでしょうか。

 

志賀:女性はライフステージの変化から受ける影響が大きいため、目先のことにとらわれがちですが、少し先に起こりそうなことを見据えながら動くといいと思います。私が育児を見据えてフリーランスになってみたのもそうですね。収入があればあるほど精神状態が安定する人、プライベートや家庭とバランスが取れていることが大事な人、人によって価値観はさまざまです。正解はないので、自分が納得できる働き方や仕事はどんなことなのかをあらためて考えることが大切ですね。

 

結婚したい年齢や出産したい年齢を考えていても、計画通りに進まないこともあります。理想の計画は立てながらも、その時々で柔軟に行動や考えを変えるしなやかさを持っていたいですね。一歩踏み出してみてから考えてもいいと思います。

 

「こんな風になりたい」と思う人がいても、家庭環境やパートナーの働き方によって、そのまま参考にできないこともあるでしょう。今の女性に必要なのは、特定のロールモデルではなく、複数の人から取り入れられる部分を取り入れていくことだと思います。会社員で働いてもいいし、副業をしてみてもいいし、フリーランスに挑戦してみてもいい。一度決めたことをあとから変えても大丈夫。まずは興味があることに向かって、行動してみてほしいと思います。

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