節約はお金を「使わない」ではなく「いい使い方」を。1,000万円貯めた元浪費家主婦くぅちゃんに聞く、家計の見直し術

リリース日:2022/10/11 更新日:2023/03/27
くぅちゃん
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看護師時代の浪費家生活を経て、結婚。二児の母となったあとも変わらない金銭感覚に危機感を覚え、節約生活を開始。6年間で1,000万円の貯金を達成し、著書「節約主婦の今すぐ真似できる1000万円貯蓄」(KADOKAWA)を出版、3刷重版。時短節約家として、テレビ・雑誌などでも活躍中。FPの資格も取得し、活動の幅をさらに拡大中。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

「毎月あるだけのお金をすべて使ってしまい、貯蓄ができない…。こんな生活から何とかして脱却したい!」。そんな方に心強い発信を続けているのが、浪費家だった時代を経て1,000万円の貯金を実現させたくぅちゃんです。主婦目線から、実体験も交えた情報をSNSで発信しているくぅちゃんに、家計管理や資産形成のコツについてお話を伺いました。

  1. SNSを活用してお金・節約にまつわる情報を発信
  2. 「あるだけ使っていた」浪費家が節約に目覚めたのはライフステージの変化
  3. 減らせるものを減らしたあとは、+αのために「ポイ活」を開始
  4. これからも主婦目線で「いいお金の使い方」に繋がる発信を続けたい

SNSを活用してお金・節約にまつわる情報を発信

マネ活編集部:今回は、家計の見直しや資産形成のコツについて、6年間で1,000万円の貯金を実現させたくぅちゃんにお話をお聞きしたいと思います。まずは現在のくぅちゃんの活動内容についてお聞かせいただけますか?

 

くぅちゃん:時短節約術や家計の整え方など、自分がやってみて良かったこと、やりたいことをSNSで発信しています。2022年1月にファイナンシャルプランナー(FP)の資格試験を受けて合格してから、依頼を受けてInstagramでお金にまつわるライブをしたり、家計簿の書き方講座を開いたりと、お金にまつわる仕事の幅が広がりました。コロナの状況を見ながら、全国各地でセミナーも開催しています。各地のフォロワーさんに実際にお会いできるのが楽しいです。                                        

 

マネ活編集部:FPの資格を取ったのはなぜですか?

 

くぅちゃん:1,000万円貯金するという目標を達成し、2021年に著書を出版した頃くらいから、自分で働いて稼ぐだけでは作れる資産に限界があると気づいたんです。やっぱりお金にもう少し詳しくなり、上手く資産を運用していく必要があるなと思ったんですよね。あと、1,000万円を貯めた先の話を発信していくにあたって、何かしらの資格があった方が説得力も増すだろうと考え、FPの資格勉強を始めました。

 

マネ活編集部:くぅちゃんは二児の母という立場でもいらっしゃいますが、時間のやりくりは大変ではなかったですか?

 

くぅちゃん:上の子が中学生になってから、自分の時間を取られることは減りました。親離れが進む分、心配事は増えますし、お金もかかるようになってはくるんですけどね。子供の成長を受け、子供と私の人生を切り離して考えるようにして、私は私がなりたいもの、やりたいことに目を向けるよう意識しています。資格勉強中も「自分が」の主語を忘れずに、子供を勉強できない言い訳にしないようにしてきました。

 

マネ活編集部:自身がお金について学ぶことで、お子さんへのお金の教育にも変化がありましたか?

 

くぅちゃん:ありましたね。以前までの私だったら、子供のお小遣いの使い方にいちいち口出ししていただろうなと思うのですが、ある程度は自分で学ぶべきだと考え、今は与えられるお小遣いの範囲内でやれているのであればあえて口を挟まないようにしています。今後キャッシュレスが進んでいくなかで、現金で払ってお釣りをもらう感覚を味わえるのは今しかないことだと思っているので、なるべく現金でお小遣いを渡し、本人に管理させるようにしていますね。

 

 

「あるだけ使っていた」浪費家が節約に目覚めたのはライフステージの変化

マネ活編集部:くぅちゃんは元浪費家だったと伺っています。当時のお金の使い方はどのような感じだったのでしょうか。

 

くぅちゃん:「あればあるだけ使っていた」感じです。看護師として働き始めた1年目、母だったか師長さんだったかに「これだけはやっておきなさい」と言われた財形貯蓄(給与天引きの貯蓄)と実家に入れていたお金それぞれ2万円ずつを除いて、残りはほぼ飲み代を含む飲食と被服費に使っていました。ボーナスは一部だけ財形に回し、残りは海外旅行代へ。ニキビ肌に悩んでいたので、社会人になったらエステに行くぞと決めていましたし、行きたかった脱毛にも通い始め、いろんなところにお金を使っていましたね。

 

マネ活編集部:それだけお金を使っていたくぅちゃんが節約に目覚めたのは、何がきっかけだったのでしょうか。

 

くぅちゃん:今、小5になる2人目の子供が産まれたことがきっかけでした。1人目を出産したときには、もともともらっていた給与が多かったため、それなりの育休手当をいただけたのと、夜勤も続けられていたので、そこまで困らなかったんです。

 

でも、2人目の出産前後に小さな病院に転職したため、給与が減った分、育休手当が少なくなってしまって。夜勤もできなくなったので、入ってくるお金が減ってしまったんですね。

 

我が家は共働きで、結婚時から別財布でやってきました。夫から「くぅちゃんは食費、日用品など流動費に関する部分と、貯金を担当してね。貯金は月10万円してね」と言われてやってきたんですが、1人目の産休に入った頃から、だんだんとそれが守れなくなっていったんです。収入が減って支出が変わらなかったため、2人目を産んだ頃には貯金をするどころか、預金口座からお金が減っていく状況に陥っていました。

減らせるものを減らしたあとは、+αのために「ポイ活」を開始

マネ活編集部:節約をしようと思い立ったあと、何から始めたのでしょうか。

 

くぅちゃん:節約をしようと思い立つ前に子育てをテーマにブログを書いていたので、「節約もブログのコンテンツにしていこう」と心のどこかで思っていました。ネタにした方が上手く続けられるんじゃないかと何となく思っていたんでしょうね。ですから、節約を始めるにあたり、まずはブログで決意表明をしました。

 

節約行動で1番最初にしたのは、支出の把握です。自分が何にいくら使っているのかを把握しなければ減らすべきところもわからないので、1カ月で使っているお金をとにかく書き出しました。銀行口座もすべて記帳し、知らないで引き落とされているものをチェックし、いらないものを解約。使っていないクレジットカードの年会費が1,000円取られていたとか、スマートフォンを変えたときに登録したまま使っていないサブスクサービスが月300円かかっていたとか、意外といろいろなもので引き落とされているんですよね。それらを1つずつ削っていきました。

 

生活費も見直しましたが、食費の節約に関しては失敗もしています。「お金を使いたくないな」という思考になると、すべてがもったいなく感じてしまって、削りすぎてしまったんですよね。

 

マネ活編集部:ご家族からクレームが出たのでしょうか。

 

くぅちゃん:いえ、直接何かを言われたことはなかったです。自分で「これは正しい節約じゃないな」と気づけたのは、家族がご飯を食べ終えた直後にポテトチップスを食べ始めたのを見たときでしたね。今の食事の内容や量だと満足できないんだ、足りないんだと思って。ご飯代を節約してお菓子代がかかるのは節約なのか?とも思い、とにかく減らせばいいわけじゃないと思うようになりました。

 

あと、節約志向から自炊に目が向いたのは良かったものの、料理に凝り過ぎるという失敗もしています。見栄っ張りなところがあるので、せっかくブログで発信しているならという気持ちもあったんでしょうね。

 

でも、レストランのような凝った料理が必ずしも家族に喜んでもらえるかというと、そうではありませんでした。我が家の場合は生姜焼きやカレー、唐揚げといったシンプルな料理の方が満足度が高いと気づきまして、「節約しながらこんなにすごい料理ができるんです!」という発信をすることから抜け出し、頑張りすぎないようになりました。私が節約をするのは家族のためであり、ブログの発信のためではないわけですから。

 

マネ活編集部:本来の目的を見つめ直したんですね。6年間で1,000万円というゴールは当初から定めていたんですか?

 

くぅちゃん:時期は決めていませんでしたが、1,000万円という金額は決めていました。最初の数年間にがむしゃらに貯め、800万円台に乗った年に「今年中に目標を達成しよう!」といった感じでしたね。

 

目標を1,000万円にしたのは、当時そんなに1,000万円を貯めたと発信している方がいなかったのと、数字的にインパクトもあると思ったのが理由です。「1,000万円を貯めて本を出すぞ」というのが目標でした。

 

そのゴールに向けて支出を見直し、減らせるだけ減らしたら、あとは増やすしかありません。そこで給与を上げようと資格を取ったりもしたんですが、資格を取れば給料が増えるかというと、そうでもなかったんですよね。じゃあどうしようかと思って始めたのが、ポイ活です。ポイントを上手く貯めて生活費に落とし込めれば、収入増になるんじゃないかなと思いました

 

マネ活編集部:何で情報収集をし、どんなポイ活に取り組んだのでしょうか。

 

くぅちゃん:情報収集は昔も今もほとんどSNSです。ポイ活など、お得な生活をすることに詳しい方をフォローして、その人の行動や買い物術を研究して、自分でも実践できそうなものを採り入れていきました。いろいろ試した結果、私が辿り着いたのは楽天経済圏での生活です。元から楽天カードを持っていまして、ポイントを貯めることに意識を向けるようになりました。

 

楽天市場では、対象となる楽天グループサービスを利用していくことで、買い物の際もらえるポイントの倍率を上げられるSPU(スーパーポイントアッププログラム)というものがあります。そうすると、私の場合は普通に買い物をするだけで月に1万円分くらいのポイントになるんですよ。

 

マネ活編集部:バカにできない額になるんですね。雑誌やテレビでも節約術について取り上げられることがあります。こうした情報を参考にしたことはありますか?

 

くぅちゃん:節約に繋がる技を見て「なるほど」と思うことはあります。今はどちらかというとメディアに取り上げられる側にいますね。こうした情報を参考にするときに注意していただきたいなと思うのは、人の家計の数値を参考にしないこと。私もよく「食費っていくらですか?」と聞かれることがあるのですが、家族の人数も違えば物価も違いますし、野菜や米をもらえる環境にある人だっているわけですから、「食費〇円」は何の参考にもならないんですよ。

 

それよりも、収入に対して食費が何パーセントくらいなのかの方が大事。30万円の手取りの方の適切な食費は45,000円くらいが目安になるので、8~9万円かかっているならエンゲル係数が高すぎるかなといった内容をお伝えしています。「そもそも収入が少ないんです」という方は、減らせる出費がないのかを確認しましょう。あとは、私なら何らかで収入を増やす努力をするかなと思います。なかなか難しい話ではあるのですが…。

 

マネ活編集部:節約生活をする上で、何か大変だったことはありますか?

 

くぅちゃん:節約を始めた当初は「買えない」と思って苦しかったです。楽になったのは、自分の買い物を見つめ直すことで、「買えない」ではなく「買わない」と思えるようになってからですね。例えば、キッチン用品を新たに買うときには一生ものにしようと決める。自分で一生ものだと思えるものを買うことで、結果的に物欲も減るんです。

 

独身時代に買いまくっていた服も同じですね。節約を始めるとき、手持ちの服を見直しながら、1着1着買った理由を思い返してみたんですが、どこで買ったのかすら思い出せない、タンスの肥やしになっていた服がほとんどだったんです。そのときに感じた思いをもう2度としたくはないと思うようになってからは、手当たり次第に買うといったことはなくなりました。

 

マネ活編集部:買い物でストレス発散をしている人にアドバイスはありますか?

 

くぅちゃん:気持ちはすごくわかるんです。私がアドバイスしているのは、「コンビニスイーツがやめられないなら、それはポイントで買うようにしましょう」ですね。ポイントなら罪悪感が少しなくなるかもしれませんし、ポイントを貯める目標にも繋がりますから。

 

マネ活編集部:そのほか、どのような質問や相談が多いですか?

 

くぅちゃん:家計の相談で多いのは、「家族の協力が得られない」です。上手くいかないと、どうしても「私はこんなに頑張ってるのに、家族が協力してくれないから」と家族のせいにしてしまうんですよね。

 

そうした方には、数十円単位の節約をお願いするより、数千円単位の大きな金額の節約を提示する方が理解を得やすくなるとお伝えしています。例えば、スマートフォンを格安スマートフォンにすると、月7,000円くらいの節約になる。年間に換算すると約8万円で、それだけのお金があれば家族旅行にも行けますよね。そうすると節約する意味や目標がわかりやすくなるので、理解を得られやすくなるのではないかなと思います。

 

マネ活編集部:家族の理解が得られないと悩む方が多いんですね。

 

くぅちゃん:多いですね。特に「男性から理解を得られない」と悩む女性からよくお悩みが寄せられています。

 

これからも主婦目線で「いいお金の使い方」に繋がる発信を続けたい

マネ活編集部:1,000万円を貯めたあと、今も貯金を続けられているのですか?

 

くぅちゃん:今は現金としてはほぼ貯めずに、先取り貯蓄分をiDeCoやつみたてNISA、個人年金に回しています。過去の私にアドバイスするなら、「現金じゃなくて運用に回した方がいいよ」と言いたいぐらいですね。これまでの現金貯金は、車の買い替えや教育費として置いています。現金は何かあったときに使えるだけがあれば十分。会社員の方は給与の3カ月分、私のような自営業だと1年暮らせるだけ持っていれば特に心配はないと思っています。

 

マネ活編集部:節約が習慣化されたことで、家計面以外に何か変化はありましたか?

 

くぅちゃん:私がお金についてしっかり考えられるようになったことで、子供にもお金を支払う意味を伝えられるようになりました。今では「習い事を始めたい」と子供が言い出したときなどに、やりたい理由や目標を一緒に考えられるようになったと思います。

 

中学生になった上の子が塾に行きたいと言い出したときにも、何も話し合わずにOKを出すのではなく、月謝を伝えて、本人に目標を提示させてから通い始めました。本人がきちんと考えて決めたうえで始めているからか、おかげさまで成績が上がり、無駄な支払いにはなっていないので良かったなと思っています。

 

マネ活編集部:本を出され、FPの資格も取られたくぅちゃんの、今後の目標は何ですか?

 

くぅちゃん:引き続きSNSで発信をしていきたいですね。人生100年時代と言われるように、私たちは長生きする世代になるのでしょう。そんな老後が不安でしかないのは非常にもったいないなと思っているんです。お金に対する不安はないことに越したことがないので、主婦目線で「やるべきことをやっていれば楽しい老後が待っているんだよ」と伝えたいですね。何事も楽しんでいこうというのがモットーなので、節約や資産形成についても、楽しみながら取り組める後押しができたらと思っています。

 

マネ活編集部:FPの資格を取ったあとも、スタンスとしては今までと変わらないですか?

 

くぅちゃん:そうですね。バリバリのFPになると、これまでのフォロワーさんから遠い存在になってしまいそうだなと思っていまして。私が資格を取ったのは、見てくださっている方と同じ主婦として、できることを説得力を持って伝えたいと思ったからなので、これからもその立ち位置は変えないでいようと思っています。

 

マネ活編集部:最後に、過去のくぅちゃんのように「このまま浪費していたら良くないな」と思っている方にメッセージをお願いします。

 

くぅちゃん:節約というワードにネガティブな印象を持たれている方もいるかと思いますが、節約=買えないわけではなく、物の買い方を見直すことだと捉えてほしいと思っています。ポジティブなイメージで捉えると、節約のハードルが少し下がって、やってみてもいいかなと思えるのではないでしょうか。「お金を使わない」ではなく「いい使い方をする」と認識してもらえたらと思っています。

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