仮想通貨XEM/NEM(ネム)とは?特徴や将来性など初心者向けに解説
新たな経済圏をつくりだすという、壮大な目的を掲げているNEM。そのNEMから開発された仮想通貨がXEMです。ここではプラットフォームNEMと仮想通貨XEMの特徴や将来性について紹介します。
XEM/NEM(ネム)とは?
まずは、仮想通貨XEM/NEMの仕組みと開発目的を紹介します。
・NEMとはプラットフォームの名称
NEMというのは、プラットフォームの名称です。プラットフォームとは、システムを構築するための土台となる部分を指します。たとえば料理を作るためには、キッチンや調理道具が必要ですよね。このキッチンや調理道具がプラットフォームに当てはまります。
NEMはソフトウェアや仮想通貨などを開発するためのシステムのことで、NEMから開発された仮想通貨がXEMです。
●NEM:仮想通貨などを開発するためのシステム
●XEM:NEMで開発された仮想通貨
・仮想通貨XEM/NEMの開発目的
仮想通貨XEM/NEMは2015年に発行されました。また、NEMは「New Economy Movement(新しい経済プラットフォーム)」の略称です。
開発目的は「New Economy Movement」という言葉にも含まれていますが、これまでにない新しい経済システムを世界規模で作り出すことです。新しい経済システムとは、政府発行の通貨を利用した資本主義経済ではなく、中央組織で発行・管理されない通貨を活用した経済などを指しています。
発行量などの基本情報は次の通りです。
●通貨発行上限量: 8,999,999,999 XEM
●発行年:2015年
●取り扱い:国内の仮想通貨取引所でも購入可能
XEM/NEM(ネム)の基本的な特徴
続いて仮想通貨XEM/NEMの主な特徴を紹介します。
・プラットフォームのNEMで独自トークンを発行できる
プラットフォームNEMのブロックチェーンをベースにすれば、独自トークン(既存の仮想通貨をベースに開発された仮想通貨の総称)を発行できます。1から開発するのと比べ、開発期間とコストの面で有利になるでしょう。
・セキュリティ面でも優れている
仮想通貨XEM/NEMは、EigenTrust++と呼ばれるセキュリティシステムを組み込み、悪意のあるユーザーの動きをチェックし強制排除します。仮想通貨には常にハッキングリスクが付きまといますが、セキュリティ対策を施している点は大きな魅力です。
・取引処理は1分
処理速度は、1ブロックあたり1分と早いほうの部類に入ります。主要な仮想通貨と比較してみましょう。
【1ブロック(1回の送金)の送金速度】
XEM:約1分
ビットコイン:1時間前後(状況によっては数日かかることも)
イーサリアム:約5分
リップル:約3秒
モナコイン:約1分30秒
ライトコイン:約12分
ビットコインキャッシュ:約1時間
ビットコインは元々10分前後で処理していましたが、ユーザー数の増加とともに処理容量が増えたことによって1時間前後かかる傾向となっています。
XEMはリップルより時間がかかりますが、主要な仮想通貨と比較すると送金時間が短いもののひとつです。
・Polと呼ばれる承認方式を採用
仮想通貨XEM/NEMの承認方式(取引内容の不正をチェックするシステム)には、Polを採用しています。Polは仮想通貨XEM/NEMの取引量に応じてスコアをつけるシステムです。XEM/NEMへの貢献度合いが高いほど、新規発行のXEM/NEMを獲得する機会を多く与えられます。
承認作業への貢献で報酬を得るシステムのことを、XEM/NEMではマイニングではなく「ハーベスティング」と呼びます。ハーベスティングを行うユーザーは「資本力があり大量の通貨を保有」し、「高級なマシンを使って計算処理」しなくても、公平に報酬を得られるようになりました。
・公証機能でビジネスへの活用も可能
仮想通貨XEM/NEMには、公証作成機能「アポスティーユ(Apostille)」があり、不動産の登記記録や契約書・遺言書・著作権に関する証明書類などを第三者不要で作成できます。具体的には、作成書類をブロックチェーンへアップロードすると、タイムスタンプが押された証書が作成されます。
通常、公正証書は法務省管轄の公証人役場で手数料を支払って作成してもらうものです。仮想通貨XEM/NEMを活用すれば、そのような手間がかかりません。
XEM/NEM(ネム)の将来性
仮想通貨XEM/NEMは公開以降積極的に取引されていましたが、2018年1月に仮想通貨取引所からの巨額流出・盗難事件が発生し、価格が急落していきました。
●2017年12月:1XEM=121.264円
●2018年1月:1XE=85.379円(35.885円下落)
●2019年1月:1XEM=4.306円(81.073円下落)
●2020年2月:1XEM=6.901円(2.595円上昇)
※各時期の終値を表示
しかし、流出トラブルは、あくまで取引所の保管・管理体制の不備であり、XEM/NEM側の問題ではなかったことは強調しておく必要があるでしょう。
2019年12月20日にアップデート名および新ブランドとして「シンボル」を採用すると発表したことと、仮想通貨市場自体が盛り返してきた影響を受けて、NEM相場は2020年1月頃から再び上昇傾向です。公証機能など、決済通貨として以外の利用メリットもあるXEM/NEMは将来性の高い仮想通貨だと考えられます。
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