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自動車税の勘定科目は?個人事業主と法人の仕訳例も解説

毎年5月にやってくる自動車税の納付。この税金が事業の経費になるのか、どのような勘定科目で処理すれば良いのか、頭を悩ませている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に個人事業主の人や、事業で車を複数所有する法人の人にとって、適切な会計処理は重要です。
ここでは、自動車税の経費計上の可否から、個人事業主・法人それぞれの具体的な仕訳例、さらには家事按分や還付、延滞金に関する注意点まで、わかりやすく解説します。
- 自動車税の経費計上の可否と適切な勘定科目
- 個人事業主と法人における自動車税の具体的な仕訳例
- 個人事業主の自動車税の家事按分方法と仕訳
- 自動車購入時と自動車税の還付・延滞金の会計処理
自動車税は経費になる?
企業が事業のために社用車を使っている場合、その車両に課される税金は、経費として計上することが可能です。これは、個人事業主も法人も同じです。
次から、個人事業主と法人それぞれの自動車税の勘定科目について詳しく見ていきましょう。
自動車税に使える勘定科目

自動車税を経費計上する際の勘定科目は、基本的には「租税公課」を使います。自動車に関連する費用を明確に把握したい場合は、「車両費」の勘定科目を使う事も可能です。
租税公課とは
「租税公課」は、事業に必要な経費のうち、税金(租税)や公的な手数料(公課)を指す勘定科目です。租税には自動車税、固定資産税などが含まれ、公課には公的証明書発行手数料などが該当します。
自動車税の計上方法:租税公課か車両費か
自動車税は「租税公課」として処理されることが多いですが、自動車関連費用の詳細な把握を目的とする場合は、「車両費」として計上することも可能です。
「租税公課」は様々な税金を含むため、個別の自動車税額を確認するのに手間がかかることがあります。そのため、車両ごとの費用を明確にしたい場合は、「車両費」の利用も有効な選択肢です。
お金の流れを把握しやすくするために、自社にとって最適な方法を選ぶようにしましょう。
個人事業主の場合
個人事業主の租税公課には以下のような支払いも含まれるので、決算時にはまとめて処理が必要です。
- 個人事業税
- 印紙税
- 消費税(税込み経理の場合のみ)
- 固定資産税
- 不動産取得税
- 登録免許税
- 利子税や延滞金の一部
- 商工会議所や協同組合などの会費や組合費
など
これらを合算し、以下のように仕訳します。ここでは、現金・普通預金口座の口座振替・クレジットカードのそれぞれで支払う際の例を紹介します。
現金で支払う場合
仮に現金で5万円分の自動車税を支払う場合は、以下のように仕訳を行います。
| 借方 | 貸方 |
| 租税公課 50,000円 | 現金 50,000円 |
借方には勘定科目名である「租税公課」、貸方は支払方法である「現金」となります。
口座振替で支払う場合
自動車税を法人名義の銀行口座振替で支払う場合は、以下のように仕訳を行います。
| 借方 | 貸方 |
| 租税公課 50,000円 | 未払金 50,000円 |
借方は現金で支払う場合と同様に「租税公課」、貸方はどこからの口座振替かがわかるように「普通預金」とします。
クレジットカードで支払う場合
クレジットカードで支払う場合は、カードの利用代金の引落時に預金から引落があります。そのため、納付時とカード利用代金の引落時の2パターンの例をご紹介します。
納付時
| 借方 | 貸方 |
| 租税公課 50,000円 | 未払金 50,000円 |
納付時の借方は現金や口座振替時と同じ「租税公課」ですが、貸方は支払いが未完了のため「未払金」となります。
カード利用代金の引落時
| 借方 | 貸方 |
| 未払金 50,000円 | 普通預金 50,000円 |
カードの利用代金の引落時は借方を「未払金」、貸方を「普通預金」とします。
自動車税の還付があった場合
自動車税を納付した後、年度の途中で廃車や売却によって普通自動車を手放した場合、還付を受けられます。この還付は月割りで計算され、先に納めていた分の税金が還付されます。
例えば、銀行口座振込で50,000円の還付金を受け取った場合、仕訳方法は以下のようになります。
| 借方 | 貸方 |
| 普通預金 50,000円 | 租税公課 50,000円 |
勘定科目を頻繁に変えるのは良くないのですが、ある程度は経営者の自由にできます。自動車税をどのような扱いにするかを最初の年によく考えて、ルールに沿って記録しましょう。
法人の場合
法人の自動車税の扱いも基本的には同様です。租税公課の勘定科目で費用計上を行います。
なお法人の経理処理は、個人事業主とは異なるポイントが複数出てくるため、顧問税理士に確認しながら覚えていくと良いでしょう。
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自動車税の按分方法

個人事業主がプライベートでも使用している自動車の場合、経費計上できるのは事業で使用した分のみのため、決めたルールに従って家事按分(あんぶん)する必要があります。家事按分とは、業務とプライベートの利用を兼ねた出費について、業務で使用している分とプライベート利用分の割合で分けて算出することです。
按分方法は自身でルールを決め、それに従って記載すれば問題ありません。例えば、以下のような按分方法が考えられます。
- 走行距離
- 使用時間
- 事業用に使用した日数
按分方法は、税務調査が入った際に、明確な根拠をもとに説明できるものにしましょう。5万円のうち半分ずつ事業用とプライベート用で自動車を使用し、事業用口座から支払いをした場合の家事按分の仕訳は、以下のように記載します。
| 借方 | 貸方 |
| 租税公課 25,000円 | 普通預金 50,000円 |
| 事業主貸 25,000円 |
プライベートの利用分を事業主貸として記載することで、「事業主が事業用口座から借りたもの」として区別します。
反対に「プライベート用の口座から全額を支払ったが、半額は事業用として経費計上したい」という場合の仕訳は以下のようになります。
| 借方 | 貸方 |
| 租税公課 25,000円 | 事業主借 25,000円 |
本来なら事業用口座から支払うものを全額個人の口座から負担したため、貸方を事業主借として記載します。家事按分する際は、事業用・個人の出費をしっかりと分ける必要があるため、抜け漏れがないように記録しましょう。
自動車を購入した際の仕訳
事業で使用する自動車であれば、自動車の購入費用も経費として計上できます。代金の支払方法によって仕訳方法が異なるため、現金で新車を購入した場合と、カーローンを利用して購入した場合、それぞれを見ていきましょう。
現金で自動車を購入した場合
以下は自動車本体価格が3,470,000円、納車費用が30,000円、自動車税35,000円、保険料31,500円、代理店による検査登録代行費用35,000円をすべて現金で支払った場合の仕訳例です。
| 借方 | 貸方 |
| 車両運搬具(自動車本体価格+納車費用) 3,500,000円 |
現金 3,601,500円 |
| 租税公課(自動車税) 35,000円 |
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| 損害保険料(保険料) 31,500円 |
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| 支払手数料(検査登録代行費用) 35,000円 |
自動車本体の購入費用と納付のための費用は「車両運搬具」です。自動車税は租税公課、それ以外の保険料や支払手数料はそれぞれの勘定科目で仕訳をします。
ローンで自動車を購入した場合
以下は、自動車本体価格が3,470,000円、納車費用が30,000円、自動車税35,000円、保険料31,500円、代理店による検査登録代行費用35,000円をすべてカーローンで支払った場合の仕訳例です。
| 借方 | 貸方 |
| 車両運搬具(自動車本体価格+納車費用) 3,500,000円 |
長期未払金 3,951,500円 |
| 租税公課(自動車税) 35,000円 |
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| 損害保険料(保険料) 31,500円 |
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| 支払手数料(検査登録代行費用) 35,000円 |
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| 長期前払費用 350,000円(※) |
※カーローンは手数料がかかるため、自動車購入時に手数料の全額を前払費用として仕訳します。
ローンの開始時にはまだ費用を支払っていないため、貸方は未払金として処理します。1年を超えてローンの支払いを行う際は、前払費用は長期前払費用、未払金は長期未払金となります。
自動車税を経費計上する際の注意点

自動車税を経費計上する際は、納付漏れを防ぐために、いくつか注意すべきことがあります。以下のポイントを守って仕訳を行うようにしましょう。
勘定科目は変更しない
前述のように、一般的には自動車税の勘定科目は租税公課として計上します。しかし、自動車に関する経費をわかりやすく把握したい場合などは、自動車に関する経費として車両費で計上することもできます。
つまり、自動車税の勘定科目は会社の管理方針によって、租税公課と車両費のどちらを選択しても良いのです。ただし、1度使い始めた勘定科目は毎年統一して扱う必要があります。
自動車税の延滞金は経費計上できない
自動車税は毎年5月31日までに納付しなければなりません。納付期限を過ぎると、滞納した期間に応じて延滞金が加算されます。経費として計上できるのは期限内に支払われた自動車税のみのため、延滞金を経費計上することはできません。
自動車税は延滞することがないよう、納付書類が届いたら期限を確認して対応するようにしましょう。
自動車税の還付は普通自動車のみ
前述の自動車税について、還付を受け取れるのは普通自動車のみで、軽自動車は受け取れません。これは普通自動車が月ごとに課税される「月税」を採用しているためです。軽自動車は年単位で課税される「年税」が採用されており、毎年4月1日に課税要件が決まります。
自動車を購入する際には還付金を鑑みて検討しても良いでしょう。

自動車税の延滞金は経費にできないから、支払期限は絶対に守らないとね!
まとめ
自動車税は、勘定科目と処理ルールをあらかじめ決めておくことで、経理を楽にすることができます。個人事業主の場合は家事按分の根拠を残し、法人の場合は継続性(毎年同じ科目で処理)を意識するのがポイントです。
支払方法によって仕訳が変わるため、特にカード払いは「納付時」と「引落時」をセットで押さえておきましょう。期限内の納付を徹底すれば、延滞金の心配もなく安心です。自分に合った支払方法を見つけ、スマートに自動車税を納付しましょう。

自動車税の勘定項目は、支払方法によって仕訳が異なります。その中でもクレジットカードでの支払いは、ポイントを貯められたり、パソコンやスマートフォンから自分の都合の良いタイミングで納付ができたりするためおすすめです。
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※この記事は2026年2月時点の情報をもとに作成しております。
このテーマに関する気になるポイント!
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自動車税の未払計上とは何ですか?
自動車税の未払計上とは、当期の費用として認識されるべき自動車税が、まだ実際に支払われていない場合に、負債として計上することです。自動車税をクレジットカードで支払う場合などに発生します。
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自動車税の家事按分で利用できる走行距離の計算方法は?
自動車税の家事按分で走行距離を用いる場合、年間の総走行距離を算出し、そのうち事業に使用した走行距離の割合を計算します。例えば、年間の総走行距離が10,000kmで、事業に使用した距離が6,000kmの場合、60%を事業用として経費計上できます。
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自動車税の延滞金はどのような場合に発生しますか?
自動車税の延滞金は、納付期限(通常は5月31日)までに自動車税を納付しなかった場合に発生します。延滞金は、滞納した期間に応じて加算されるため、納付期限を過ぎないように注意が必要です。延滞金は経費として計上できません。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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