小型株ってどんな株? 小型株の特徴と銘柄選びのポイント
宮島ムー
小型株は大型株や中型株と比べて時価総額が小さく、流動性が低い銘柄のこと。大化けする可能性がある一方、大きな損失を被るおそれもあります。小型株に投資するメリットとデメリットをまとめました。
大型株・中型株・小型株とは?
株式は時価総額と流動性によって大型・中型・小型に分けられます。
時価総額とは株価×発行済株式数のこと。たとえば日本一を誇るトヨタ自動車の時価総額は23兆円を超えています(2020年8月18日時点)。
一方、流動性とは株式市場における取引のしやすさのこと。売りたいとき、すぐ買い手が付くような銘柄を「流動性が高い」といいます。
以前は発行済株式数を基準に区分されていましたが、2005年からは時価総額と流動性によって区分されるようになりました。具体的には以下の指数の算出対象を基準に、大型株・中型株・小型株に分類されます。
大型株 TOPIX100の対象(100銘柄)
中型株 TOPIX Mid400の対象(400銘柄)
小型株 TOPIX Smallの対象(3,604銘柄)
※2020年8月18日、楽天証券スーパースクリーナー調べ
銘柄数を見てわかるとおり、国内株式の9割が小型株です。時価総額や流動性はリアルタイムで変化しており、東京証券取引所では年に1回銘柄の入れ替えを行っています。
※2020年9月時点の情報を元にした記事です。
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小型株効果というアノマリー
相場におけるアノマリーとは論理的に説明できない経験則のこと。「相場の格言」と言われることもあります。たとえば「2日新甫は荒れる」というのは月の最初の取引日が1日ではなく2日になった場合に、相場が荒れやすいという意味です。1日のはじまりでも2日のはじまりでも変わりはなさそうなのに、そのような傾向があるという事象です。
アノマリーは必ずしも正しいとは限りません。「テレビでジブリ映画が放送されると相場が荒れる」などと、都市伝説のようなアノマリーもあります。
「小型株効果」もアノマリーの一種。大型株より小型株のほうが収益率が高い傾向にあると言われています。小型株は機関投資家の目が届かず割安になっているなど、流動性が低いため値動きしやすいといった要因が考えられます。
小型株投資のメリット・デメリット
小型株は大型株・中型株と比べて、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
【メリット】
・株価が急騰する可能性を秘めている
大型株は大手企業が多く、安定している代わりに大化けがしづらいです。小型株には伸びしろがあるため、株価が2倍、3倍に上がる可能性があります。
・割安で放置されがち
先ほども説明したとおり、国内株式の9割が小型株です。大型株や中型株は機関投資家にも注目されていますが、小型株の中には調査の目が届いていない銘柄もあります。もしかしたらお買い得な銘柄が眠っているかもしれません。
・相場と違う動きをすることも
株式市場が低調なとき、大型株も軒並み低調になります。小型株はその影響を受けにくく、全体の株価が下落傾向のときも銘柄によっては上昇することがあります。
【デメリット】
・売買しづらい
小型株は大型株・中型株と比べて流動性が低いです。すぐに売りたいと思っても、買い手がつかないおそれがあります。
・値動きが激しい
小型株は時価総額が低いことから、まとまった注文が入ると一気に株価が上下します。場合によっては短時間で大きな損失を被るかもしれません。
小型株集中投資と銘柄選びのポイント
ひとつの小型株に集中して投資するスタイルを好む個人投資家もいます。通常は分散投資が有効と言われていますが、資金が少ない個人投資家にとっては複数の銘柄を買うのは難しいかもしれません。それならばひとつの株に集中したほうが、リターンを得られるというのがその主張です。
小型株集中投資の戦略は「1年で株価が3倍以上を目指せる銘柄を選ぶこと」だそうです。それに気づくことができれば苦労しないと言いたくなります。
市場規模が大きな分野を扱っていて、時価総額が低い銘柄については大化けする可能性があります。提供しているサービスが注目を集め、1年で株価が10倍になった小型株も少なくありません。これから需要が高まりそうな分野をチェックし、将来性が期待できる会社に投資するのがポイントと言えそうです。
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小型株投資のはじめかた
小型株投資をはじめるには、証券口座が必要です。ネット証券なら、家にいながらにして口座開設の申し込みができるので外出しづらい時でも安心です。
口座開設ができたら、絞り込み機能を使い銘柄をチェックします。大型株・中型株・小型株の分類はもちろん、時価総額や投資金額など、さまざまな条件で検索できます。買いたい銘柄が決まったら、入金して注文を出せばOKです。まずは小さな単位で買ってみて、しばらく値動きを見るとよいでしょう。
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※2020年9月時点の情報を元にした記事です。
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著者:宮島ムーさん
関西に住む子育て中の主婦です。 お金や不動産に興味があり、日商簿記1級・FP2級・宅建などの資格を独学で取得しました。 記事ではなるべく専門用語を使わず、わかりやすく説明するよう心がけています。
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