戸籍謄本・戸籍抄本の取り方とは。コンビニ取り寄せや電子申請も?
戸籍謄本や戸籍抄本は、日常的に利用するものではありません。しかし、いざというときに取り方がわからないと困るものでもあります。戸籍謄本に書かれていることや必要なシーン、取り方などをまとめました。
- 戸籍謄本とは、戸籍抄本とは
- 戸籍謄本に書かれていること
- どんな場合に戸籍が必要になるの?
- 戸籍謄本、戸籍抄本の取り方は5種類&申請に必要なものとは
- 本籍地が遠方の場合の戸籍謄本の取得方法
- これだけは注意しておきたいチェック事項
戸籍謄本とは、戸籍抄本とは
戸籍謄本は「こせきとうほん」、戸籍抄本は「こせきしょうほん」と読みます。「戸籍」は、出生から死亡までを家族単位で管理する日本の制度です。日本国籍を持つ日本人には、全員に戸籍があります。
この戸籍の内容を証明するのが、「戸籍謄本」や「戸籍抄本」です。戸籍謄本は、戸籍の内容すべてを記したものであることから、「戸籍全部事項証明書」、「全部事項証明書」などと呼ばれることもあります。一方、戸籍抄本は、戸籍の一部だけを証明するものです。必要なのは自分の分の記録だけで、家族の分は不要という場合には、戸籍抄本を利用することになります。
戸籍謄本と戸籍抄本のどちらが必要なのかは、それぞれのシーンによって異なります。自分が必要としているのがどちらなのかをあらかじめ確認してから取りに行きましょう。
戸籍謄本に書かれていること
戸籍を見ると、その人がどんな人生を歩んできたのかがわかります。戸籍に記されているのは、下記のような事項です。
・本籍
・戸籍の筆頭者(戸籍の最初に書かれている人)の氏名
・性別
・その戸籍に入った日
・父母や養父母とその間柄
・生年月日
・婚姻日 など
テレビドラマなどで、戸籍を取り寄せて自分が養子ではないか確認したり、結婚相手の婚姻歴を知ったりするシーンが出てくることがありますが、実際に戸籍にはこういった「家族」に関する情報が記載されています。
戸籍は父母とその子どもという単位で作られるので、結婚していない子は父母あるいは養父母の戸籍に入っています。結婚すると新しい戸籍を作ることになりますが、このとき筆頭者になるのは夫婦のうち苗字が変わらない方の人です。
|
|
どんな場合に戸籍が必要になるの?
戸籍謄本や戸籍抄本は、家族が関係する手続きをするときなどに必要です。たとえば、本籍地以外の役所に婚姻届を提出するときや、家族が死亡して相続の手続きをするとき、配偶者加給年金(一定の条件を満たす配偶者や子どもがいる年金受給者が受け取れる年金)を受け取るときなどです。
また、パスポートを申請するときや、遺言公正証書を作るときにも戸籍謄本や戸籍抄本が必要になります。
戸籍謄本、戸籍抄本の取り方は5種類&申請に必要なものとは
戸籍謄本や戸籍抄本を取り寄せる方法は、次の5つです。
1.直接役場の窓口に行く
ここで「役場」というのは、今住んでいる市区町村役場ではなく、本籍地がある市区町村役場です。本籍地と住所が同じであれば構いませんが、そうでない場合は注意してください。本籍地がどこなのかは、結婚していない場合は親の本籍地、結婚している場合は、その際に定めた本籍地です(あとから変更することもできます)。
もし、親や家族に聞いても本籍地がわからない場合は、本籍地を記載した住民票を取得しましょう。住民票は、今住んでいる地域の市区町村役場で取ることができます。
窓口で取得する場合は、身分証明書を持参してください。
2.代理人が窓口に取りに行く
同じ戸籍に入っている家族であれば、代理人でも委任状なしに戸籍謄本や戸籍抄本を取ることができます。それ以外の人が取得する場合は委任状が必要です。
3.郵送で取り寄せる
郵送で取り寄せる際の細かい方法については、本籍地がある役場のホームページを確認しておきましょう。一般的には、「戸籍に関する証明書の交付請求書(市区町村役場のホームページからダウンロードできます)」、「身分証明書の写し」、「返信用封筒」、「手数料相当の定額小為替」を郵送することで、折り返し戸籍謄本や戸籍抄本を送り返してもらえます。
4.電子申請で取り寄せる
「マイナンバーカード」か「住民基本台帳カード」と「ICカードリーダー」があれば、パソコンからインターネットで取り寄せ申請が可能です。クレジットカードで料金を支払うと、その後、自宅まで書類が送られてきます。
ただし、電子申請に対応している自治体としていない自治体があります。マイナンバーカードやICカードリーダーを保有している人は、一度対応しているかどうか調べてみてもいいかもしれませんね。
5.コンビニで取得する
マイナンバーカードや住民基本台帳カードを持っていれば、コンビニで戸籍謄本や戸籍抄本を取得することもできます。ただし、これは本籍地のある市区町村が戸籍謄本のコンビニ取得に対応している場合のみです。
コンビニ取得に対応している場合は、条件を満たせば本籍地の市区町村役場窓口まで行くことなく戸籍謄本や戸籍抄本を手に入れることができるため、非常に便利です。
本籍地が遠方の場合の戸籍謄本の取得方法
上で説明したように、戸籍謄本は本籍地のある役所で取得することになります。本籍地が近隣であれば、直接役所の戸籍係の窓口ができますが、本籍地が遠方の場合、飛行機や新幹線などを使う必要も発生し、時間も交通費もかかかってしまいます。
本籍地へ直接行くことが難しい場合には、郵送や本籍地に住んでいる代理人(家族)による取得が可能です。また自治体が対応している場合にはコンビニや電子申請での取得もできます。取得方法は本籍地のある自治体のホームページで確認できるので、取り寄せの際には調べるようにしましょう。
これだけは注意しておきたいチェック事項
最後に、戸籍謄本や戸籍抄本が必要になったときに覚えおきたいポイントをまとめました。これだけは確認しておきましょう。
・原則として自分の本籍地の役場で取得する(住所地ではない)
・身分証が健康保険証の場合は複数の身分証が必要(通帳や年金手帳など、詳細は各市区町村役場のホームページを参照)
・「戸籍謄本」と「戸籍抄本」のどちらを取るのか確認しておく
・「戸籍抄本」の場合、「戸籍の筆頭者」を省略してもいいのかどうかを確認しておく
・戸籍謄本や戸籍抄本の取得には手数料が必要
以上です。大人の女性として、いざというときには慌てず、スムーズに書類を取得できるようにしておきましょう。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
この記事をチェックした人にはコチラ!
|
|