犬を飼っている人が傷害保険に加入するメリットとデメリットとは

リリース日:2020/04/30 更新日:2024/09/12

犬を飼っている人は、傷害保険に入っておくことで、万一の事態に備えられる可能性があります。犬の飼い主が傷害保険に加入するメリットとデメリット、実際にトラブルが起こった際の事例などをご紹介します。

  1. 傷害保険って何?誰でも入れるの?
  2. 犬を飼っている人が傷害保険に加入するメリットとデメリット
  3. 飼い犬が他人にけがをさせた!飼い主の責任は?

傷害保険って何?誰でも入れるの?

傷害保険って何?誰でも入れるの?

傷害保険は、ケガをしたときに通院代や入院代、手術代といった治療費を受け取れる保険です。また、死亡や後遺障害を負った際にも、保険金が支払われます。

 

傷害保険は、加入時の審査なしで、誰でも入ることができる保険です。

 

それに比べ、生命保険や医療保険は病気でもケガでも保険金が支払われる保険です。こちらは加入時に健康状態の審査を受ける必要があります。

犬を飼っている人が傷害保険に加入するメリットとデメリット

犬を飼っている人が傷害保険に加入するメリットとデメリット

愛犬と暮らす人にとって、傷害保険に加入するメリット・デメリットはどこにあるのでしょうか。それぞれご説明します。

 

・メリット

一番のメリットは「愛犬と出かけた際に生じるケガに備えられる」ということです。愛犬との旅行や散歩、ドッグランなどでは、飼い主もアクティブに活動する場面が多くなります。それだけケガをするリスクも高くなるので、傷害保険の補償が役立つ可能性も高くなるでしょう。

 

次に、愛犬が他人にケガをさせたり、他人のものを壊してしまったりしたときの賠償責任をカバーできるという点があります。賠償責任保険は、クレジットカードや自動車保険などにもつけることができるものですが、傷害保険にも付帯できます。

 

「うちの犬は他人を噛んだりしない」という場合でも、興奮して飛びついたときに、相手の高価なバッグに傷をつけてしまうというようなことは十分あり得るでしょう。

 

・デメリット

一方のデメリットとしては、保険料を支払わなければならないという点があります。

 

これは、どのような保険でも同様ですが、保険料の支払額と、受け取った補償の額のどちらが大きくなるかについて、事前に判断することはできません。保険はあくまでも万が一に備えるものですから、たとえ保険金を受け取ることがなかったとしても、「損をした」とは思わずに、「安心を買った」「何事もなくてよかった」と思うようにしましょう。

 

また、賠償責任については、前述の通り、傷害保険でなくても付帯させることができますし、単独で加入することもできます。

 

賠償責任保険は、生じた責任の範囲で支払いがされるものですから、二重、三重にかけたからといってその分たくさんの保険金が受け取れるというものではありません。過不足なくかけるようにしましょう。




飼い犬が他人にけがをさせた!飼い主の責任は?

飼い犬が他人にけがをさせた!飼い主の責任は?

ペットが他人にケガをさせてしまった場合、飼い主が賠償責任を負わなければならなくなることがあります。この「賠償責任」とは、法的な責任のことです。

 

人が不注意によって他人を傷つけた場合、過失傷害という罪になります。ペットであっても、これは同様です。飼い犬が他人をケガさせてしまい、過失傷害ということになると、30万円以下の罰金等が科せられる可能性があります。これは、刑法上の「傷害罪」という罪によるものです。

 

一方、民事では、ケガをさせた人に対する賠償責任が発生する場合があります。これは、「ケガをさせてしまったので病院代を支払う」「菓子折りを持って謝りに行く」という類のものではなく、「裁判で争った末に、1千万円単位の賠償金の支払い命令が出る場合がある」というような、重い責任です。

 

実際の賠償額は、被害度合いだけでなく、飼い主がどの程度事故防止に注意を払っていたか、また、被害者の過失がどの程度あるか、といった点によっても異なります。

 

たとえば、飼い主がリードをつけずに散歩させていた犬が、すれ違いざまに通行人に噛みついた場合と、リードをつけて散歩している最中に、突然犬に向かって石を投げつけてきた人がいて、犬が反撃した場合では、責任の度合いが違ってくるということです。

 

ケースバイケースですから、一概にいくらの賠償責任が発生するとは言えませんが、例として、実際に日本で起こされた裁判の判例をいくつかご紹介します。

 

例1)
飛び出してきた犬をよけようとして転倒、骨折
⇒1,280万円の支払い命令

 

例2)
鎖でつながれていた犬が、立ち入った人に噛みついた
⇒どこかに通じている道ではなく、人が立ち入るべき場所ではなかったこと、これまで他人を噛んだことがない犬であったことなどから、飼い主の責任はないという判決

 

例3)
飼い犬の鳴き声によって睡眠障害などを起こして通院することになった
⇒治療費や弁護士費用等のほか、25万円の慰謝料支払い命令

ふとしたきっかけで、飼い犬が他人にケガを負わせてしまったり、損害を与えてしまったりする可能性は犬を飼うかぎり誰にでも十分あります。そのような場合、飼い主の心労は非常に大きなものとなるでしょう。それに加えて、多額の賠償金の支払い命令がなされたら、人生が一変してしまいます。この際ですから楽天保険の総合窓口では安心してペットと暮らしていくために、万が一に備えるための保険加入を検討しましょう。




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平林恵子
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー
平林恵子

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

人事労務関係の仕事からライターへ転身。経験を活かしてコラム執筆を行っています。2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。税金や給与計算などに詳しくない方にもわかりやすい解説を心がけています。

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