「経済」を追い求めることで得られる豊かさは都心で実現することができます。一方で、テレビ番組などでは田園回帰を意識し、自然や地域の住民との触れあいにクローズアップした企画が組まれるようにもなりました。若い世代も、Iターン、Uターン、Jターンなどを経て都心から地方へ暮らすことを考える傾向にあるようです。

どんな職業の方が地方への移住を試みているのかといえば、遠隔地にいても仕事ができる、テレワーク（在宅勤務）が可能な職種が中心になっています。また、これまでのデスクワークから、農林水産業へ異業種転職を試みる方もいるようです。

もちろん、地方移住のメリットが見いだせなければ、新天地へ飛び込む事は大きなリスクを背負うことになります。ここで地方移住のメリットを紹介します。

・都心と比べると間取りが広い住居に低家賃で住める。あるいは低価格で購入可能

・サテライトオフィスに適した店舗が多く、店舗を構えると自治体からの補助がでる場合がある

・結婚・子育て支援が拡充している自治体が多く、保育費や出産に対し手厚い補助がある

・移住者には補助金が出るなど新規転入者が歓迎される

・交流が活発な地域が多く、人間としての心の豊かさも生まれる

地方創生を目指す官民一体となった取り組みを行う自治体が多いことがこのことからわかると思います。また、海や山、自然を満喫できる環境の下で暮らせるメリットもあります。

一方、地方移住のデメリットといえば、以下のことが考えられます。

・交通インフラが乏しく、車がないと生活できない

・医療や買い物環境が整わず、遠方まで出向かねばならない可能性がある

都心の生活に慣れると、生活の上では不便を強いられることもありますが、地方で暮らすことに慣れると気にならなくなることもあるでしょう。

地方の物価の安さも相まって家賃や食費等が大幅に減らせるメリットがあるため、テレワークで都心での仕事と同等の業務ができる、起業の成功で地方にいてもサラリーマン時代以上の収入が叶ったという場合、手元に貯蓄に回せるだけのお金が貯まることでしょう。

余裕ができた分のお金の使い道が現時点で決まらない場合や、この費用を将来何に使うか決めることができない場合は、個人型確定拠出年金（iDeCo：イデコ）や個人年金保険等に託し老後の生活資金として運用することも一案です。

都会の喧騒に呑まれ時間に追われる生活を送るよりも、地方へ移住しのんびりした時間の中で仕事を行い、お金を貯めていくことを考える方も増えています。過疎を食い止めるため、地方自治体では移住や結婚・出産等に対し手厚い住民サービスを施すようになりました。地方といっても、暮らしやすさは十分向上しているため、不便さは感じられないという声も。

 むしろ不便な位が過ごしやすいと考える方もいるほどです。これからのことを考えるならば、地方移住も選択肢の１つにしてみてもいいかもしれません。