ハワイの法律とルール特集

私たち日本人にとってハワイはとても人気が高く、親しみやすい観光地です。旅行中も多くの日本人と出会いますし、比較的治安もよいので他国と比べてついつい油断しがち。しかし、そこはやはり紛れもない外国であり、文化や習慣が違えば禁止事項も違います。思いもよらないトラブルを避けるために、日本人が間違いがちな法律やルールを知っておきましょう。

日本に比べ制約が多いハワイの飲酒ルール

ハワイの法律とルール

トロピカルなハワイアンカクテルやコナビールなど、ハワイでお酒を楽しみたいという方も多いですよね。もちろん陽気なハワイアンはお酒も大好きですが、飲酒に関するルールは日本より全体的に厳しめという印象です。

まず、ハワイで飲酒可能な年齢は21歳以上。20歳の方は日本では飲めても、ハワイでは法律違反になってしまうので気をつけましょう。提供する側の罰則も重いため非常に厳格に守られており、スーパーやコンビニで酒類を購入する際のレジではもちろん、レストランやカフェでオーダーする際もグループ全員の身分証明書が求められ、誰が何を飲んでいるかまでしっかりとチェックされます。日本人の場合、身分証明書は基本的にパスポートを提示、コピーは不可となります。お酒を飲む場所に貴重品を持っていくのは少々不安ですが、飲酒される際は、紛失に注意して携帯しましょう。

さらに、もっとも注意してほしいのは、ハワイでは、公共の場所での飲酒が禁止されていることです。路上での飲み歩きはもちろん、公共交通機関の中、ビーチや公園でも飲酒は禁止されているので、注意しましょう。

ハワイならではのウミガメに関するルール

ハワイの法律とルール

ハワイ語でウミガメは「ホヌ」と呼ばれ、幸運を運ぶ海の守り神として、とても大切にされています。その信仰から、ハワイアンジュエリーやグッズのモチーフとしてもよく見られますよね。古くから神聖な生き物として大切に扱われ、法律でも手厚く保護されています。

ウミガメが上がってくるビーチや、シュノーケリングでウミガメを見に行くツアーなど、観光客でもウミガメと出会えるチャンスはたくさんあります。しかし、ハワイにはウミガメを含む「特別保護動物」に指定されている動物に触ることはもちろん、2m以内に近づくことも禁止されています。もちろんエサをあげることも禁じられており、違反すると500ドルを超える高額な罰金が請求されます。場所とタイミングによっては、産卵中のカメのまわりが柵で囲われていることもあり、その柵内に入るのも禁じられているので注意しましょう。

ハワイでは島特有の美しい生態系を守るため徹底した取り組みがなされており、この「特別保護動物」はウミガメのほか、ハワイアンモンクシール(アザラシ)やザトウクジラ、ハワイガンなど数多くの動物が指定されています。ハワイの自然を守るためにも、余計なトラブルに巻き込まれないようにするためにも、野生の動物やサンゴなどの動植物には基本的に触れないように心がけましょう。

歩行者も注意が必要なハワイの交通ルール

ハワイの法律とルール

2017年10月に施行されたハワイの歩きスマホに関するルールは、日本でもちょっとした話題になりました。しかし、「歩きスマホ禁止」という言葉だけがひとり歩きして、正確なルールは誤解されがち。ハワイを安全に歩くために、ここできちんと整理をして、正しい交通ルールを理解しておきましょう。

まず、法律で禁止されているのは「電子機器を使用しながら横断歩道を渡ること」であり、道路横断中以外、たとえば歩道などで電子機器を使用する場合は、違反の対象にはなりません。また、電子機器にはスマートフォンだけでなく、タブレットや携帯電子ゲーム、デジタルカメラなども含まれます。特にデジタルカメラについては横断中に車道からの素敵な街並みを写真におさめたいと思う方も多いはず。法律施行前は実際にそのような写真を撮影している方も多く目にしていましたが、現在は禁止されているため注意が必要です。また、通話目的の携帯電話使用は違反の対象にはなりません。ちなみに、罰金は状況や違反回数により変動しますが初回は15~35ドル、度重なる違反の場合は最大99ドルまで科せられることもあります。

歩行者が注意しなければならない、もうひとつの取り締まり対象が、ハワイで「ジェイウォーク」と呼ばれる横断歩道以外の場所での横断や斜め横断です。罰金は赤信号中に横断する信号無視と同額の130ドル。いずれも違反者が後を絶たずに交通事故件数が増える一方のため、近年罰金額が右肩上がりになっています。

厳格に定められた子どもを守るためのルール

ハワイの法律とルール

ハワイでは12歳以下の子どもを13歳以上の保護者なしで一人にすることが禁じられています。1人で行動でき、本人も単独で行動したがる小学校高学年であっても厳しく禁じられているので注意しましょう。

ホテルの部屋で留守番させることはもちろん、寝ているからと子どもだけ車に残してコンビニで買い物をしたり、一人で行けるからと子どもだけでトイレに行かせたりしてはいけません。さらに、場合によってはフードコートで席取りのために待たせることや、逆にできた商品を取りに行ってもらうことなども違法になってしまいます。

すべては危険から子どもの安全を守るため法律で、ハワイでは虐待などから守るために子どもの人権の保護に非常に厳格です。そのため一人にすることだけでなく、それが教育の一環であっても大きな声で叱ることが児童虐待と捉えられたり、すぐ泣き止むからと泣いている子どもを放っておいたりすると育児放棄とみなされることもあります。もちろん頻繁にあるわけではないですが罰金を課されることや、逮捕される事例もあるので、気をつけましょう。

このように思わぬトラブルの原因になる日本とハワイの法律やルールの違いですが、どれも内容をきちんと理解しておけば防げるものばかり。国が変わればルールや常識が変わるのは当然、それらをしっかり守ってハワイの旅を楽しんでくださいね。

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