「所存です」の正しい使い方は?意味や例文、言い換え表現などを紹介

リリース日:2023/05/24 更新日:2023/05/24

ビジネスシーンにおいて、「所存です」という言葉を見聞きすることがあります。重みを感じさせる古風なイメージの言葉で、正しい使い方や意味を知らない人もいるでしょう。

自分から積極的に使うことはないという人も相手が使ってきた際に困らないよう、正しい使い方を身に付けておきたいものです。ここでは「所存です」の意味や使い方を解説するとともに、言い換え表現やよくある間違った使い方なども紹介していきます。

  1. 「所存です」の読み方・意味
  2. 「所存です」の使い方
  3. 「所存です」を使う際の注意点
  4. 「所存です」の例文
  5. 「所存」に似た意味のある言葉
  6. 「所存です」の言い換え表現
  7. 正しい敬語を使って、スマートなビジネスパーソンになろう

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「所存です」の読み方・意味

「所存です」の読み方・意味

「所存」は「しょぞん」と読みます。「心に思うところ」や「考え」「おもわく」といった意味の言葉です。

 

「所存です」は「そのようにするつもり」という意味になり、正式な場面や改まった場面で自分の意見や考えを述べる際に使われます。「○○と考えています」と言うよりも丁寧な表現方法です。

 

なお、「所存」を訓読みすると「存(ぞん)ずるところ」となります。「存ず」または「存じる」は「思う」「考える」の謙譲語です。したがって「所存です」は「するつもりでおります」という改まった表現になります。

「所存です」の使い方

「所存です」の使い方

「所存です」の意味がわかったところで、具体的にどのようなシーンで使われるのか確認していきましょう。

上司や取引先など目上の人に自分の考えを伝える際

ビジネスシーンにおいて、上司や取引先など目上の人に自分の考えや意見を伝える際に使われます。「所存です」ではなく「所存でございます」とすると、より敬意を払う丁寧な言い方になります。

採用面接や履歴書で

就職活動や転職活動で面接を受けたり、履歴書を提出したりする際に、「所存です」を使うことは効果的です。

 

自分の考えや意見を伝えた際に、「○○したいと思います」という表現よりも「○○したい所存です」という表現のほうが、すっきりと力強く自分の考えをアピールできるでしょう。

謝罪をする際

ビジネスで間違いや失敗などをして相手に謝罪する際にも「所存です」が使えます。

 

主に、何らかの改善に取り組む決意表明をする場面で使われます。例えば、「改善に力を尽くす所存でございます」といったような表現になるでしょう。

「所存です」を使う際の注意点

「所存です」を使う際の注意点

「所存です」を使う際には「二重表現」にならないようにするなど、気を付けるべきことがいくつかあります。目上の人に対して使う言葉なので、相手に失礼にあたらないよう、使う際の注意点を解説していきます。

「~と思う所存です」は二重表現

「所存です」を使う際によくある間違いとして、「~と思う所存です」や「~と考える所存です」という言い方がありますが、これらは二重表現となります。

 

「所存」には「考え」や「意見」といった意味があるため、「思う所存」や「考える所存」は意味が重複してしまうのです。「所存」の前には「思う」や「考える」といった言葉が来ないように注意しましょう。

目上の人に対して使う

「所存」という言葉は、基本的には上司や取引先など目上の人に対して使いましょう

 

職場の同僚や後輩などに使っても問題はありませんが、過度に丁寧な表現だと相手が恐縮してしまうかもしれません。相手が目上の人でない場合は、堅苦しい表現ではなく、「~だと思います」といったような表現が適しているでしょう。

相手の考えに対しては使わない

「所存」には「思い」や「考え」といった意味があるので、相手の考えや意見に対しては使わないようにしましょう。相手の意見などについては「意向」を使うのが適しています。

 

例えば上司などの目上の人に向けては「部長のご所存はいかがでしょうか?」と尋ねるのではなく「部長のご意向はいかがでしょうか?」といった尋ね方が適しているでしょう。

「ご所存」とはしない

丁寧な言葉を使おうとするあまり、「ご所存」という言い方をしてしまうと、二重敬語になります

 

「所存」は、すでに相手を敬う表現であり、さらに「ご」や「お」といった丁寧な表現を付けることはできません。

「所存です」の例文

「所存です」の例文

ビジネスシーンにおいて「所存です」は、主にメールなどで使われます。ほかにも、文書などの書面に使われたり、面接などの際に口頭で使われたりすることもあります。

 

では、「所存です」の具体的な例文を見ていきましょう。

自分の意志ややる気などを伝える

採用面接時において、応募した理由や意気込みなどを表す際や、あたらしい部署に異動になった際の挨拶などで使います。

 

「これまで培った経験を存分に活かし、一生懸命取り組んでいく所存です。」
「御社からのご期待に応えられるよう尽力する所存でございます。」
「即戦力となれるよう努力する所存ですので、よろしくお願いいたします。」
「一日も早く戦力になれるよう業務に邁進する所存です。」

改善への決意を示す

ビジネス上のミスで上司や取引先に迷惑をかけた場合などで使うことがあります。とりわけ、改善の決意を表明する際に使われることが多い表現です。

 

「再発防止に向けて、二重三重の確認や点検を行う所存でございます。」
「同じ過ちを繰り返さないよう、スタッフ一同気持ちを改めて業務にあたる所存です。」
「二度とこのような事態にならぬよう体制強化に努める所存でございます。」

自分の考えや意見を伝える

通常のビジネスにおいて、上司や取引先など敬語で接する相手に自分の考えや意見を伝える際に使います。

 

「今週末までには提出させていただく所存です。」
「訂正案については、来週はじめに部長にご報告させていただく所存です。」

「所存」に似た意味のある言葉

「所存」に似た意味のある言葉

「所存」に似た意味を持つ言葉には、「意向」や「所懐」「所感」などがあります。それぞれに独自のニュアンスや使い方があるので、「所存」と比較して使い分けていきましょう。

意向

「意向」とは、「どうするつもりかという考え」や「心の向かうところ」という意味があり、「所存」と同じような意味を持つ言葉です。

 

「所存」は自分の考えや意見などを示すのに対し、「意向」は相手の考えや意見を指す点が異なります。

 

なお、「意向」には相手を敬う意味が含まれていないため、目上の人の意向を尋ねる際は「ご意向」という形にしましょう。

 

「部長のご意向を伺いたく存じます。」
「先方の意向に沿った提案書を提出しました。」

所懐

「所懐(しょかい)」は「心に思うところ」や「思い」という意味の言葉です。「所存」の類語にあたり、一般的に「所懐を述べる」というフレーズで使われます。

 

「誠に僭越ながら所懐を述べさせていただきます。」

所感

「所感」には、「感じるところ」や「心に感じる思い」、「感想」という意味があり、「所存」と同じように使われることがあります。

 

ビジネスシーンにおいては特に、「所感」と「感想」の違いに気を付けましょう。「感想を述べる」はあくまでも「感じたこと」を述べるにとどまりますが、「所感を述べる」は感じたことにプラスして「今後どのように活かしていくのか」まで述べる際に使われます。

 

「今回のミーティングの所感を今週中にまとめて提出してください。」
「ご所感をお聞かせください。」(敬語で話す相手に対して)

「所存です」の言い換え表現

「所存です」の言い換え表現

「所存です」には、ほかにも言い換え表現があります。ビジネスシーンにおいて、相手や状況に応じて使い分けができるよう、使い方やニュアンスの違いなどを確認していきましょう。

存じます

「存ずる」は、「思う」や「考える」の謙譲語です。目上の人などに対して、自分の考えや希望などを丁寧に言う場合に使われます。

 

ただし、プレゼンなどで「存じます」を多用するのは良くない印象を持たれることもあるので、「~と考えます」などほかの言い回しも使うと良いでしょう。

 

「資料が届きましたらご連絡いただきますよう、お願いしたく存じます。」
「ご多用の中恐れ入りますが、お伺いする機会をいただきたく存じます。」

次第です

「次第です」は、状況や理由の説明をする際に使われる言葉で、どのような経緯で現在の状況になったのかを説明するために使われます。相手への説明や連絡、報告だけでなく感謝の意を伝える際にも使います。

 

「先方のご意向により、AプランからBプランに変更した次第です。」
「このような機会を設けてくださり、感謝申し上げる次第です。」

して参ります

「して参ります」は「していきます」の謙譲語です。「所存です」と同様に自分の考えや意見を相手に丁寧に伝えることができます。単に「する」だけでなく、「これからも継続していく」というニュアンスを持っています。

 

「業務の効率化を目指し、これからも努力して参ります。」
「最善を尽くして参ります。」

~のつもりです

「~のつもりです」は、「所存です」よりもカジュアルな表現です。柔らかい印象を相手に与えるでしょう。

 

「本日中には提出するつもりです。」
「スケジュールどおりに実行するつもりです。」

正しい敬語を使って、スマートなビジネスパーソンになろう

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「所存です」には、「心に思うところ」や「考え」といった意味があります。上司や取引先などの目上の人に対して、自分の意見や考えを述べる際に使われます。

 

ただし、二重表現や二重敬語にならないよう注意するなど気を付けるべきこともあるため、ここで紹介した例文などを参考にして使い方をマスターしましょう。

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※この記事は2023年5月時点の情報をもとに作成しております。

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このテーマに関する気になるポイント!

  • 「所存です」の意味は?

    「所存」とは「心に思うところ」や「考え」という意味で、ビジネスシーンにおいて自分の考えや意見を述べる際に使われる言葉です。

  • 「所存です」を使う際の注意点は?

    「~と思う所存です」は二重表現、「ご所存」は二重敬語となることに注意しましょう。また、相手の考えに対しては使われません。

  • 「所存」の類語は?

    「所存」には「意向」や「所懐」「所感」などの類語があります。

  • 「所存です」の言い換え表現は?

    「存じます」や「次第です」「して参ります」「~のつもりです」といった言い換え表現があります。

木内菜穂子
この記事を書いた人
木内菜穂子

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

金融機関や税理士事務所勤務での知識を生かし、FP1級、AFP、日商簿記2級などの資格を取得しました。現在は、金融・保険をメインとしたライターとして執筆活動をしています。お金に関する情報をわかりやすくお伝えできるよう日々努めています。

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