投資信託のリスクとは?リスクとリターンの計算方法やリスク分散方法を紹介

リリース日:2018/09/28 更新日:2024/09/06

投資信託につきものなのが、元本割れなどのさまざまなリスクです。しかし、事前にどのようなリスクが起こりうるのかを把握することで、リスクを抑えることができます。ここでは、投資信託のリスク及びリスクを抑える方法を詳しく解説していきます。

投資信託のリスクとは?リスクとリターンの計算方法やリスク分散方法を紹介

投資信託のリスクとは?

投資信託(ファンド)の基準価額(購入・換金するときの価格)は市場の動向によって変動するため、元本や利回りの保証はありません。投資信託は、以下のようなリスクによって損失を被り、元本割れしてしまう可能性があります。

 

・価格変動リスク

ファンドには株式や債券が組み入れられているため、株価や債券価格の変動による影響を受けます。株価や債券価格は、国内や海外の政治、経済情勢や企業の業績などさまざまな影響を受けながら、市場における需給によって変動します。購入時よりも価格が下がれば、元本割れすることもあります。

 

・為替変動リスク

海外の株式や債券など、外貨建て資産が組み入れられているファンドは、為替相場の影響を受けます。投資信託の基準価額は円高になれば下がり、円安になれば上がるため、購入時点よりも円高になると資産価値が下がってしまいます。

 

・信用(デフォルト)リスク

債券が組み入れられているファンドには、信用リスクがあります。債券を購入するということは発行している会社にお金を貸すということですから、その会社が経営不振に陥り倒産すれば、借金が回収できなくなってしまうリスクがあります。

 

・金利変動リスク

債券が組み入れられているファンドには、金利変動リスクがあります。一般的に金利が上がると債券価格は下落、金利が下がると債券価格は上昇します。満期までの期間が長い債券ほど、金利変動の影響を多大に受ける傾向にあります。

投資信託のリスクとリターンの計算方法

投資信託のリスクとリターンの計算方法

・標準偏差とは?

投資信託のリスクは、「標準偏差」によりチェックします。標準偏差とは、ばらつきの大きさを数値化したものです。投資信託においてリスクとは、危険性ではなく収益のばらつきを意味します。そのため、リスクの計算には標準偏差を用いるのです。

標準偏差は、過去のデータをもとに算出されます。投資信託では、標準偏差の数値が大きいほどリターンの振れ幅が大きくなり、リスクが大きいとされます。ファンドの標準偏差は、投資信託評価機関「モーニングスター」のサイトなどで確認できます。

 

・トータルリターンとは?

投資信託でどれくらいの利益が得られるかを知りたい場合、トータルリターンに注目する方法があります。トータルリターンとは、ファンドの総合的な収益額を表したもので、次の計算方法で計算します。

現在の評価金額+累計受取分配金額+累計解約金額-累計買付金額

ファンドのトータルリターンは、証券会社のホームページで確認できます。

 

・シャープレシオに注目

投資信託では、リターンが大きいファンドが良いというわけではありません。高いリターンを得るためには、大きなリスクを背負うことになるからです。リスクとリターンが見合っているかどうかを判断するときには、「シャープレシオ」という数値を使います。シャープレシオの大きいファンドほど、リスクが小さくリターンが大きいとされ、効率的な運用ができることになります。ファンドのシャープレシオは、モーニングスターや証券会社のホームページでチェックできます。




リスクの低い投資信託はある?

リスクの低い投資信託はある?

投資信託のリスクは比較的低い

1つの会社に投資する株式とは異なり、様々な資産を組み合わせたファンドに分散投資する投資信託は、そもそもリスクが軽減されています。運用もプロに任せることができるため、初心者でも挑戦しやすい投資方法です。

 

投資信託のリスクをできるだけ抑えたいなら

投資信託の運用手法には、インデックス型とアクティブ型の2種類があります。インデックス型は、日経平均やTOPIXなどの株価指数に沿って投資をしているファンドなので、低コストで安定的な運用ができます。一方、アクティブ型は、運用会社(ファンドマネージャー)が銘柄を選んで投資しているため、運用コストは高くなりますが、リターンが大きくなる可能性があります。リスクを極力抑えたいなら、インデックスファンドを選んだ方がよいでしょう。

投資信託のリスクを分散する方法

投資信託のリスクを分散する方法

投資信託のリスクを分散するには、以下のような方法があります。

 

・長期投資する

株価や債券価格は常に変動しています。短期間の保有では、市場の一時的な要因によってリターンが大きく変動してしまう可能性があります。長期で保有しておくと、一時的な損失を軽減することができます。

 

・資産を分散する

投資信託の投資対象には、株式のほか、債券、不動産(REIT)など様々です。株式だけ、債券だけという風に1つの金融資産に集中投資するのではなく、投資対象の異なるファンドをいくつか保有することで、リスクを分散することができます。

 

・時間を分散する

運用する資金を一時にすべて投資してしまうのではなく、複数回に分けて投資するのもリスクの分散に効果的です。そこでおすすめなのが「ドルコスト平均法」です。「ドルコスト平均法」とは長期間にわたって定期的に、一定金額ずつ購入する方法。価格が安いときにはたくさん購入することができ、価格が高いときには少ししか購入できないため、平均購入単価を下げる効果があり、リスクを抑えることができます。

できるだけリスクを抑えた投資信託から始めよう

投資信託は株式投資に比べて低リスクとはいえ、元本割れのリスクはあります。投資信託を始めるときには、どのようなリスクがあるかを知っておきましょう。元本割れが心配な人は、できるだけリスクを抑える方法で投資するのがおすすめです。

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。




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森本由紀
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー/行政書士/離婚カウンセラー
森本由紀

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

ファイナンシャルプランナー・行政書士・離婚カウンセラー。Yurako Office(行政書士ゆらこ事務所)代表。自らの離婚・シングルマザー経験を活かし、女性がお金に困らないマインド作りから生活設計までアドバイスしています。

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