あのとき「一眼レフカメラ」を買わなかったら、息子は映像制作の仕事に就いていないかもしれない

リリース日:2023/09/26 更新日:2023/09/26
河相我聞(かあい・がもん)
この記事を書いた人

俳優

河相我聞(かあい・がもん)

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河相我聞(かあい・がもん)

俳優。1975年5月24日生まれ。埼玉県出身。10歳で児童劇団に入団。過去の出演作品に『天までとどけ』『未成年』『みにくいアヒルの子』など。近年はサスペンスドラマや舞台で活動をしている。2人の息子を育てる父親でもあり、そのやりとりをつづったブログが書籍化された。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

俳優としてドラマや映画、舞台などに出演するかたわら、2人の息子さんの子育てについて綴(つづ)ったブログ「お父さんの日記」が話題となり書籍化されるなど、マルチな活躍を見せる河相我聞(かあいがもん)さん。


そんなかあいがもんさんのご長男は今、映像制作会社を設立してドラマなどの映像プロデューサーをされています。実は息子さんが映像を撮るきっかけになったのが、かあいがもんさんの購入されたデジタル一眼レフカメラだったそうです。

 

かあいがもんさん(左)と、息子さん(右)が5年前にドラマで共演された時の写真

息子さんは学ランを着ていますが、衣装だそうです

 なぜ、かあいがもんさんは一眼レフを購入したのか。息子さんはどのようにして映像の世界に入っていったのか。1台の一眼レフから生まれた親子の物語について取材しました。

  1. 「自分で映像を作ってみたい」と思ったのが一眼レフ購入のきっかけ
  2. 試行錯誤で作り上げたショートムービー「プリン」
  3. マルチな制作スキルを身につけ、映像クリエイターの道へ
  4. 一眼レフが息子の人生を変える最初のきっかけだった

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「自分で映像を作ってみたい」と思ったのが一眼レフ購入のきっかけ

—かあいがもんさんがデジタル一眼レフカメラを購入されたきっかけは、何だったのでしょう。

 

かあいがもんさん(以下、かあいがもん):ずっと俳優として仕事をして一方で、自分自身で好きなように映像を作ってみたいという想いを持っていたからです。新しいことに挑戦したいという気持ちもありましたし、映像制作の方で道を切り開けたらいいなとも思っていました。


ちなみに、僕は30歳くらいの頃に友人とラーメン屋を経営していたことがあるのですが、その理由もお金を稼いで映像を作りたいというものでした。


——映像を撮るのに、ビデオカメラではなく一眼レフだったのはどうしてですか。


かあいがもん:
一眼レフを使うと、ビデオカメラとはちょっと違う雰囲気の動画が撮れるんですよ。まるで映画のフィルムで撮ったような色味を出したり、背景を大きくボカしたりということができるんです。


ビデオカメラも機種やレンズによってはできるのかもしれませんが、一般の家庭用ビデオカメラだと難しい。僕は映画のような表現をしたかったこともあって一眼レフを選びました。そこで2016年に最初に購入したのは、キヤノンのEOS 60Dというカメラです。たしか当時、6万円台くらいだったと思います。以前の話なので、新品だったか中古だったかはちょっと記憶が曖昧(あいまい)です。

試行錯誤で作り上げたショートムービー「プリン」

——使ってみた感想はいかがでしたか。

 
かあいがもん:最初に撮ったのが、YouTubeに投稿している「えりとしがもん」という、僕が所属するバンドのライブ映像でした。それを見て感動しましたね。すごくおしゃれで雰囲気のある色味で撮れるじゃん! って。


また、この時にライブのリハーサルを息子に撮ってもらったんです。息子の撮影と編集のセンスが想像以上に良かったのにも驚きました。

 

YouTube「えりとしがもん リハーサル」より

 息子も役者をやっていましたし、映画やドラマは大好きでよく見ていたようです。映画を見ながら「こんなふうに撮ってみたらどうだろう」と話していた記憶があります。ただ、カメラも持っていなかったし、自分で映像を制作していた経験はそれまでなかったはずです。


——それはすごいですね。かあいがもんさんだけでなく、息子さんにとっても一眼レフとの出会いが映像制作の入り口だった、と。


かあいがもん:そうですね。その体験を経て、やっぱり一眼レフでショートムービーを撮りたいなと本格的に思い始めました。そこで制作したのがショートムービー「プリン」です。現在はYouTubeで公開されています。


「プリン」の制作途中で一眼レフをEOS 5D MarkIIに買い換えました。たしか中古で本体が8万円くらい、あとで標準ズームレンズなどを買い足したので、ぜんぶで15万円くらいだったと思います。


——EOS 5D MarkIIはフルサイズ規格ということもあり、APS-C規格のEOS 60Dと比較すると格段にきれいな映像が撮れるカメラですよね。


かあいがもん:そうですね。それに加えて一緒に購入したEF50mm F1.8 STMというレンズも良かったです。中古だと1万円もしないくらい安いのに、大きくボカした美しい映像が撮れるんです。


——「プリン」はどのようにして生まれた作品なのでしょう。


かあいがもん:もともと事務所の先輩の役者さんに「なにかやろうよ」と言われて、「映像が作りたいんです」という話をしたら乗ってきてくれて。そこから他の人にも声をかけて制作がスタートしました。

 

YouTube「ショートムービー 【プリン】」より打合せ風景

 脚本は僕が書きました。生々しいバイオレンスです。韓国映画やVシネマが好きだったし、いままで役者としてそういった作品に携わったことがなかったので、やってみたかったんです。

 

YouTube「ショートムービー 【プリン】」より

 撮影と編集は息子が担当しました。息子はカメラの使い方も独学で勉強していたようで、僕よりもかなり詳しくなっていました。編集してもらった映像を見たら、これはいいなと。周りの役者さんたちも褒めてくれましたし、息子にとっても映像制作の道に進むきっかけになったと思います。


——「プリン」の反応はどのようなものだったでしょうか?


かあいがもん:仲間内では盛り上がったんですが、残念ながら再生回数はそれほど伸びなかったんですよ。理想は、動画がものすごくバズって、本格的な映画を撮るところまでいく展開でした。そんなふうになったらいいなと思っていたのですが、やはり難しかったですね。もし本気でやるなら、仕事をしながらだとちょっと無理だなと思ってあきらめました。


それ以降、僕は時々動画を撮ったりはしていますが、本格的な映像制作はしていません。もともと一眼レフがあれば自分でも映画が制作できるんじゃないかと思って始めたわけですが、蓋を開けてみたらそんなことはなかった。

 

例えば「プリン」では音声スタッフがいなくて、本来なら別にマイクを使わないといけないのに一眼レフの内蔵マイクで録っているんです。ちゃんと映像を作ろうと思うと、そういうさまざまな分野のノウハウや技術が必要で、カメラを持っているから撮れる、というものではないことを痛感しました。

マルチな制作スキルを身につけ、映像クリエイターの道へ

——一方で息子さんは本格的に映像の世界へと進まれました。


かあいがもん:息子も役者を志してはいたものの、自分の道について悩んでいた時期だったんだと思います。「プリン」を撮ったことで仕事としての映像制作に興味を持ち、いろいろな現場にスタッフとして参加するようになりました。


同じ時期、僕は知りあいの役者さんから映画を作る手伝いをしてくれないかと頼まれて、俳優としてではなく音声スタッフとして現場に参加していました。

 

音声スタッフとして参加するかあいがもんさん

 そんなある日、たまたま僕が参加できない日があったので、代理として息子に行ってもらったんです。それで翌日に僕が現場に行ってみると、「かあいがもんじゃなくて息子にお願いしたい」みたいな状態になっていました(笑)。

 

音声の仕事をする息子さん

 なんでも、音声だけじゃなく、撮影まで息子がこなしたそうなんです。どうやら「プリン」以降、僕の知らない間に息子は撮影や編集技術をどんどん伸ばしていたようですね。


その出来事がきっかけで、息子はいろいろな人から映像制作や編集を依頼されるようになりました。芸人さんのYouTubeや企業の動画など、制作の幅をどんどん広げていったみたいです。

 

現場で映像を確認する息子さん

 ——かあいがもんさんからご覧になって、息子さんのすごさはどこにあると思われますか。


かあいがもん:アイデアと提案力ですね。クライアントから「こういうことがやりたい」と言われたことに対して、「こんなやり方もありますよ」や「こんなふうにやったほうがいいんじゃないでしょうか」と提案できるのがすごいと思います。


そのための引き出しも多くて、よくこんなにたくさんの映像を見てるねと驚きます。学校の勉強は苦手だったのに、自分が好きなことになるとものすごく勉強するんですよね。それからスピード感や現場での対応力もすごいなと思いますね。とある企業から映像制作を請け負ったとき、5台のカメラとマイクを使って1人で現場を回したそうです。


もっとも、1人でやりたかったわけではなくて、そのときは他に人がいなかったから仕方なかったらしいです。本人は「別にたいしたことをしていない」みたいな感じでした。


でも、1人でこなせるなら予算も抑えられるから、そりゃあ企業からも重宝されますよね。そこから企業のYouTubeの制作案件が増えて、現在では仕事を法人化しています。

一眼レフが息子の人生を変える最初のきっかけだった

——ここまでのお話をお聞きすると、もしかしてかあいがもんさんが一眼レフを購入しなければ、息子さんは映像制作の仕事に就いていなかったかもしれない…と思ってしまいます。


かあいがもん:そうかもしれません。興味本位で買ったものが、息子の人生にこれだけ影響を与えることになるとは、本当に想像もしていませんでした。バンドのライブ映像や「プリン」で才能を開花させ、いろいろな出会いを経て今があると思うと、最初のきっかけはやっぱり一眼レフだったんだなと思いますね。


あの時に買ったEOS 60DもEOS 5D MarkIIも、もう手放してしまいました。息子も現在はプロユースのカメラ機材を使っています。ただ、撮影はスタッフに任せるようになり、息子自身はプロデューサーという立場で忙しくしているようです。


——最後に、かあいがもんさんご自身が今後、購入したいと思っているものがあれば教えてください。


かあいがもん:うーん、なんだろう…。たまに欲しい物が出てくることはあるんですが、すぐ忘れてしまうんですよね。寝るところにちょっとお金をかけたいと思っているくらいですかね。カメラじゃなくてすみません(笑)。

【息子さんからのコメント】

 

初めて一眼レフカメラを手にしたのは高校生の時でした。高校生なのに、子供がおもちゃを買ってもらったくらいにはしゃぎ喜び、時間があればずっと触れていた記憶があります。

 

その当時は現在のような仕事をしたい気持ちは全くなかったのですが、カメラに触れていく度に新しい発見や試したい事が増えていき、気づいたら「あれ? 僕プロデューサーになってる!」みたいな感じでした(笑)。

 

あの頃カメラに出会ってなければ、きっと今僕はこの仕事をしておらず、全く別の仕事に就いていると思います。そんな出会いを与えてくれた父親に感謝してます。

取材・執筆:山田井ユウキ
編集:はてな編集部

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