自動車税の住所変更について|正しく通知書を受け取るための手続きや注意点を解説

リリース日:2022/04/11 更新日:2022/04/11

自動車税は、自動車を保有している場合に毎年納める税です。5月ごろ納税通知書が届きますが、引っ越しした場合には車検証などの住所変更の手続きが必要です。ここでは住所変更の手続きや、忘れてしまった場合の対処法を解説します。

自動車税の住所変更について|正しく通知書を受け取るための手続きや注意点を解説
  1. 自動車税とは
  2. 自動車税納付の時期に引っ越しする場合の手続き
  3. 手続きを忘れてしまった場合の対処法
  4. スムーズに手続きを行うために準備すること

自動車税とは

自動車税とは

・自動車にかかるさまざまな税金
自動車保有にはさまざまな税金がかかります。自動車を購入する際、いつどんな税金がかかるのかを知っておくとお金の準備に役立つでしょう。課税されるタイミングで見ると、(1)取得時にかかる税金、(2)車検を受ける際にかかる税金、そして(3)毎年かかる税金、の3つがあります。また、どこに対し税金を納めるかで見ると、国に納めるもの、都道府県に納めるもの、市町村に納めるものと、こちらもそれぞれ違ってきます。問い合わせする先も税金の種類により異なりますので、あわせて知っておいた方がよいでしょう。

 

・取得時にかかる税金
自動車購入時にかかる税金は「自動車税環境性能割」と呼ばれるものがあります。この税金は都道府県が課税します。2019年10月1日、消費税が10%に引き上げられたタイミングで、それまでの「自動車取得税」が廃止され、代わりに「自動車税環境性能割」が導入されました。この時、自動車税の税率引き下げも同時に実施されています。自動車の購入は、数年おきという方が多いと思います。次に購入する前には、新しい税制を確認しておくとよいでしょう。

 

新しく導入された自動車税環境性能割は新車・中古車ともに課税対象ですが、電気自動車や環境性能のよい自動車は、非課税となっています。非課税の自動車には、電気自動車や燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車などが含まれています。燃費の基準で非課税になるのは「令和12年度燃費基準85%達成かつ令和2年度燃費基準達成車」となっているタイプのものです。

・車検を受ける際にかかる税金
車検の時に納めるのが「自動車重量税」。こちらは国税となっています。継続検査時や、中古車を新規登録する場合には、2年分前払いする形で納めますが、新車の新規登録では3年分となります。自動車重量税は、自動車の重量0.5トンごとに税金の額が定められており、こちらもエコカー減免が適用される場合があります。軽乗用車は定額です。

 

・毎年かかる税金
自動車税は排気量等に応じて毎年かかる税金で、都道府県に納める税です。消費税が10%に引き上げられた2019年10月1日から、税率が引き下げられています。その際、正式な名称も「自動車税(種別割)」「軽自動車税(種別割)」へと変更されました。税率は新車登録時期が2019年9月30日以前か2019年10月1日以降で異なります。たとえば自家用乗用車で1.5リットル超~2.0リットル以下のタイプだと、3万9,500円から3万6,000円へと3,500円分下がります。

 

税率の引き下げ幅が排気量によって違うのが、今回の改正の特徴です。3.0リットル超~3.5リットル以下の場合は、5万8,000円から5万7,000円へ、1,000円分の引き下げとなっています。排気量が小さいほど、値下げの幅が大きくなっており、環境への配慮がうかがえます。

 

ちなみに軽自動車の自家用車では、一律1万800円(平成27年4月より前の新規検査だと7,200円)です。環境への配慮という面でいうと、環境負荷が大きい古い車は税率が上がります。たとえば車検証に記載されている新規登録の日から13年以上経過したガソリン車ではおおむね15%の重課となるなど、自動車税は高くなるのです。

昔の車を大切に乗っている方が、かえってコストが大きくなってしまうのね…!!

・自動車税納税時期
自動車税を納めるのは、4月1日時点で自動車検査証(車検証)に記載の人となっています。地方自治体によって多少時期がずれるかもしれませんが、大体5月上旬に納税通知書が送付されます。納税期限は5月の末日。同じころに引っ越しをすると、通知書を受け取るための手続きが必要となる場合が出てきます。車検の際の納税確認は電子化されていますが、タイミングによっては納税通知書についている納税証明書が必要です。車検は2年ごとですが、自動車税の納付は毎年あるので注意しましょう。

自動車税納付の時期に引っ越しする場合の手続き

自動車税納付の時期に引っ越しする場合の手続き

年度が替わる3月~4月は、引っ越しのシーズンです。引っ越しをして住所が変わる場合には、さまざまな手続きをしなければなりません。お金に関連するものとしては、銀行口座やクレジットカード、保険などで住所変更の手続きが必要となります。そのほかライフラインに関連した住所変更など、やらなければならないことが多い中、忘れてはならないのが自動車の住所変更。自動車税納付の時期に近いこともあり、注意が必要です。

 

・自動車の住所変更手続き
自動車を所有している場合、引っ越しなどにともなって住所が変わると、自動車検査証(車検証)の住所変更手続きをする必要が出てきます。道路運送車両法を見ると、車検証の記載事項に変更が発生した際には「事由があつた日から十五日以内」に変更登録の申請をしなければならない旨が定められています。期限が決まっているので、早めに対応できるよう準備しておきましょう。手続きをする場所は、新住所地の運輸支局・自動車検査登録事務所です。

 

次に、住所変更手続きの手順を確認しておきましょう。運輸支局で用紙に必要事項を記入し、手数料を支払います。引っ越しにより運輸支局の管轄が変わる場合、ナンバープレートの変更が必要です。その際に古いナンバープレートを返却します。書類などを提出すると、新しい車検証が交付されます。併設されている自動車税事務所で、変更内容の申請が可能です。ナンバープレートを変える場合は、受け取って装着・封印します。

 

現在こうした変更登録は、多くの都道府県でOSS(ワンストップサービス)での手続きも可能となっています。さまざまな手続きをインターネット上で、一括して行えるのでチェックしてみると良いでしょう。

 

・軽自動車の場合
軽自動車の場合、住所変更手続きを行う場所が異なるので注意しましょう。運輸支局ではなく軽自動車検査協会での手続きとなります。必要な書類を提出して、新しい車検証を受け取りましょう。ナンバープレートが変更になる場合も、ここで新しいものに変えることができます。軽自動車の場合も隣接の地方税申告窓口があるので、そこで軽自動車税申告書を提出し、住所変更の手続きができます。手続きする場所を間違えないようにしましょう。

 

・自動車税納付の時期に引っ越しする場合注意したいこと
ここでもう一度、自動車税(種別割)納付のスケジュールを確認してみましょう。自動車税(種別割)を納めるのは、4月1日時点で自動車検査証(車検証)に所有者として記載されている人です。5月上旬に納税通知書が送付され、5月末日(納期限)までに納税するという流れになっています。こうしたスケジュールと、引っ越しにともなう住所変更の手続きが重なると、住所変更の遅れにより納税通知書が届かなくなってしまう可能性が出てきます。

 

そういった場合には、各地方自治体によって対応の違いがありますが、一時的な送付先の変更を受け付けていることがあるので、そちらを利用しましょう。東京都の例を見ると、インターネットからの届け出や書面による届け出、自動車税コールセンターへの問い合わせと、3つの方法が用意されています。

 

こうした届け出や問い合わせについても、一般的な自動車の場合には都道府県が窓口で、軽自動車の場合だと市町村での対応という違いがあるので、気を付けたいところです。

手続きを忘れてしまった場合の対処法

手続きを忘れてしまった場合の対処法

・自動車税を滞納したら
引っ越しをする場合、住民票の手続きを忘れるということは少ないかもしれませんが、自動車の住所変更、つまり自動車検査証(車検証)の住所変更登録はうっかり忘れてしまう場合もあるでしょう。この手続きをしておかないと、自動車税の納税通知書が新しい住所に届かなくなる場合が出てきます。納税を忘れ、納付期限を過ぎてしまうと延滞金が発生するので注意が必要です。そしてもう1つ、自動車税を納税していないと車検が受けられません。

 

・住所変更手続きを忘れてしまった場合の対処法
手続きを忘れてしまったり、手続きの時期が発送スケジュールと重なってしまったり、納税通知書が届かないというトラブルは起こり得ます。そうした時は都道府県税事務所、軽自動車であれば市区町村の納税課に電話などで問い合わせてみるのが良いでしょう。納税通知書を入手して納税すれば、解決します。なによりも引っ越しをしたら、車検証の住所変更登録を忘れないようにしましょう。

スムーズに手続きを行うために準備すること

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車検証の変更登録に必要な書類を確認しておきましょう。

・車検証
・新しい住所の住民票(3カ月以内に発行したもの)
・自動車保管場所証明書(車庫証明、1カ月以内に発行したもの)
・印鑑

これらは前もって準備できます。

 

・申請書
申請書は運輸支局で当日用意できますが、WEBサイトからのダウンロードも可能です。

・自動車納税申告書
・手数料納付書

これらは、当日取得します。

・委任状
委任状は、代理人が申請を行う場合に必要です。

・ナンバープレート
ナンバープレートが変わる場合は、自動車自体の持ち込みが必要です。

 

また、都道府県の税事務所や市町村の納税課に問い合わせする場合は、手元に車検証を準備しておくとスムーズになるでしょう。

 

さまざまな手続きや納付など、税金に関してはやらなくてはならないことが多いため、工夫してスムーズに済ませたいものです。マネー全般にいえることですが、税金についてもオンライン化・キャッシュレス化が進んでいます。各種税金の納付については、楽天銀行が役に立つかもしれません。口座振替やペイジー(Pay-easy)納付が利用できます。地方自治体によって、対応状況が異なるのでチェックしておくと良いでしょう。

このテーマに関する気になるポイント!

  1. 自動車税とは?
    自動車を保有している場合、毎年納める税です。大体5月に納税通知書が届きます。

  2. 自動車税納付の時期に引っ越しする場合の手続きは?
    自動車検査証(車検証)の住所の変更登録が必要です。手続きが遅れる場合、都道府県で納税通知書の送付先住所を変更します。

  3. 手続きを忘れてしまった場合の対処法は?
    納税通知書が届かない場合、都道府県の税事務所(軽自動車は市町村の納税課)に問い合わせましょう。

  4. スムーズに手続きを行うために準備することは?
    車検証の変更登録には、新住所の住民票など必要書類を用意しておきましょう。電話での問い合わせでは、手元に車検証があると便利です。
  • 黒川ヤスヒトさん

    証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。
    現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

    ブログページ Twitterアカウント:@igawasin5

黒川ヤスヒト
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(AFP)
黒川ヤスヒト

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

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