東証REIT(リート)指数とは?不動産市場の動向と投資できるファンドを紹介

リリース日:2023/08/15 更新日:2023/08/15

不動産投資信託のREIT(リート)は、少額から不動産に分散投資できる金融商品です。不動産と一口にいっても、オフィスビルや商業施設、マンションなどさまざまな投資先があります。東証に上場しているREITは約60銘柄あり、REIT市場全体の動向を知りたいという時に便利なのが「東証REIT(リート)指数」です。株式市場でいう、「TOPIX(東証株価指数)」のような存在です。また東証REIT指数に連動する金融商品に投資すると、さまざまな不動産へ分散投資が可能です。インフレに強いといわれる不動産投資について、チェックしてみましょう。

  1. 東証REIT(リート)指数とは
  2. 東証REIT指数の推移と不動産市場の動向
  3. 東証REIT指数は多くのファンドのベンチマークに
  4. REITに関する新しい指標も登場

東証REIT(リート)指数とは

東証REIT(リート)指数とは

そもそもREIT(不動産投資信託)とは?

REIT(不動産投資信託)は「Real Estate Investment Trust」を略した言葉で、投資信託の1種です。

 

投資信託と同様に、REITも多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。またREITは収益のほとんどを分配する制度となっているため、投資家は年1~2回の分配金を受け取れます。

 

REITという仕組みはアメリカで生まれ、日本では頭にJAPANの「J」をつけてJ-REITとして親しまれています。証券会社に口座があれば、株式同様に取り引きすることができます。

 

日本で初めてREITが上場したのは、2001年9月10日のこと。「ジャパンリアルエステイト投資法人(8952)」と「日本ビルファンド投資法人(8951)」の2本からスタートしました。その後、約40本にまで増えましたが、2008年からのリーマンショックにより数が増えない状況が続きました。さらにREIT同士の合併が容易になったことで、2011年には一時34本まで減少しました。それからは順調に増加しており、2023年7月現在、J-REITの上場銘柄数は60本となっています。

東証REIT指数はREIT全体の動向を表す指数

2023年7月現在で60本が上場しているREITは、それぞれ投資対象としている不動産や規模も異なり、値動きもさまざまです。REITへの投資を始めようとする時、個々の値動きを知ることも重要ですが、REIT市場全体の方向性も確認しておきたいところです。そのような時に役立つのが東証REIT指数です。数の対象となっているのは、東京証券取引所に上場するREITの全60銘柄です

 

東証REIT指数は、時価総額加重平均型の指数で、2003年3月末の時価総額を1,000として、それ以降の推移を確認することができます。参考として2023年6月29日15時の値を見てみると、1,861.15となっています。日経平均株価やTOPIXのような株価指数を見て、株式市場の動向を知るように、東証REIT指数を見ることでREIT市場の動向を知ることができるのです。東証REIT指数はベンチマークとしても利用され、多くのETF(上場投資信託)や投資信託の指数にもなっています。

 

東証REIT指数を構成する銘柄には、どのようなものがあるでしょうか。2022年3月31日時点で浮動株時価総額が上位となっている3社を見てみます。7.27%のウエートを占めるのが日本ビルファンド投資法人(8951)で最大。以下、5.76%のジャパンリアルエステイト投資法人(8952)、5.41%のGLP投資法人(3281)などが続きます。

 

REITへの投資をスタートする際、こうした個別銘柄への投資もできますが、東証REIT指数に連動するタイプのETFや投資信託に投資する、ということも可能です。

東証REIT指数の推移と不動産市場の動向

東証REIT指数の推移と不動産市場の動向

好調なスタート

日本で初めてREITが上場したのが、2001年9月で、2社からのスタートでした。そして東証REIT指数は、2003年3月末を1,000としてスタートしています。それから現在までの間、東証REIT指数の値はどのように変化してきたのか、不動産市場の出来事とともに見ていきましょう。

 

2003年に1,000からスタートした東証REIT指数は、2007年まで順調に上昇していきます。国内景気の回復とともに、不動産市況も改善している時期でした。海外投資家からの需要も伸びています。東証REIT指数のこれまでの最高値をつけたのは、2007年5月。2,612.98まで上昇しました。しかし、そこから大きく下落することになります。

リーマンショックによる下落

2007年にアメリカでサブプライム問題が表面化し、2008年にはリーマンショックが発生しました。全世界で株安となり、不動産市場も影響を受けることになります。2008年には、ニューシティ・レジデンス投資法人がJ-REIT初の経営破綻となりました。東証REIT指数がこれまでの最安値をつけたのもこの時期で、704.46まで下げています

日銀の金融緩和政策による上昇

ここから2020年のコロナショックまで、おおむね上昇トレンドを描くことになります。上昇要因となったのは、日銀によるJ-REITの買い入れです。2010年にJ-REITが買い入れ対象となり、2013年の日銀による「量的・質的金融緩和」においても、年間約300億円のREIT買い入れを発表、2014年には年間約900億円まで拡大しました。

 

その間に発生した2011年の東日本大震災、2015年のチャイナショック(中国人民元切り下げ)では不動産市場が落ちこみ、東証REIT指数もある程度の下げを見せましたが、その後、2016年の日銀による「マイナス金利政策」や、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入を決定し、資金の供給増が不動産市場や東証REIT指数の上昇要因となりました。

コロナショックによる下落から現在まで

2019年10月31日の東証REIT指数の終値は2,245.01でした。リーマンショック時の704.46から見ると、約1,500ポイントの上昇です。その後、コロナショックによる大きな下落が起こります。2020年4月30日の終値は1,576.43でした。この間、約700ポイントの下落となります。なかでも2020年3月19日は、日次で最大の下落率を記録しました。

 

それ以降、世界的な金融緩和政策や、ワクチンなどによるコロナ対策の広がりから、東証REIT指数も回復し、2022年8月31日の終値は、2,033.71となりました。2020年4月30日との比較では、500ポイント近い回復となっています。




東証REIT指数は多くのファンドのベンチマークに

東証REIT指数は多くのファンドのベンチマークに

東証REIT指数は、REIT市場全体の動きを知ることができる便利な指標です。この指標を活用して、東証REIT指数に連動するETFや投資信託を購入することもできます。東証REIT指数は、上場するすべてのREITを対象とする指数です。東証REIT指数をベンチマークとするファンドに投資すると、数多くのREITに分散投資するのと同じ効果が得られるのです。

 

楽天証券で取り扱いのある、東証REIT指数に連動するタイプのETFと投資信託をいくつか挙げておきましょう。どちらもNISA口座に対応しており、一定の範囲内で非課税運用が可能で、売買手数料は無料です。

 

ETFは株式同様、証券会社で取り引きできます。楽天証券では以下のETFを「手数料0円ETF」として提供しています。

 

  • NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)
  •  iシェアーズ・コア Jリート ETF(1476)
  • MAXIS Jリート上場投信(1597)
  • 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ)(2552)
  • グローバルX ロジスティクス・J-REIT ETF(2565)

以下は、投資信託です。

 

  • Smart-i Jリートインデックス
  • SMT J-REITインデックス・オープン
  • MHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型)
  • eMAXIS Slim 国内リートインデックス
  • ニッセイJリートインデックスファンド

REITに関する新しい指標も登場

REITに関する新しい指標も登場

日経ESG-REIT指数

「日経ESG-REIT指数」も東証REITと同様、REITの時価総額をもとに算出する指数です。算出開始日は2020年7月20日ですが、2016年11月30日の数値を1,000として計算しています。東証REIT指数との違いは、流動性が低いものは対象から除かれていることと、対象となる各REITにESG係数という係数を掛けていることです。

 

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)のこと。企業経営において長期的な成長のために必要と考えられているものです。日経ESG-REIT指数のために使われるESG係数は、GRESBによる評価スコアです。GRESBは、ESGへの配慮を不動産セクターの会社・ファンド単位で測定し、指標を提供している組織です。

 

つまり日経ESG-REIT指数を見ると、ESGに配慮した形で運用されているREIT全体の動きがわかるということです。連動するETFとしては、例えば「上場日経ESGリート(2566)」があります。ESGを重視した不動産投資を手軽に始められるでしょう。

日経高利回りREIT指数

こちらはREITのうち、利回りが高い銘柄で構成される指数です。東京証券取引所に上場するREITから、35銘柄が選ばれています。こちらも算出開始は、2020年7月20日。時価総額と利回りでウエートを決めています。これに連動する投資信託としては、「ダイワ高利回りJ-REITオープン(毎月分配型)」があります。回りを重視して、多くのREITに分散投資したいというニーズに応えるでしょう。

 

こうした指標やそれに連動するファンドを活用すれば、同じ不動産投資でも環境への配慮を重視するタイプ、利回りを重視するタイプと選択の幅が広がります。

インフレの時代、株式と並んで投資対象として検討したいのが不動産です。とはいえ、マンションを購入したりアパートを経営したりするのは、多くの人にとって難しいことでしょう。そのような時におすすめなのが、不動産投資信託のREIT(リート)です。

 

東証REIT指数に連動する金融商品を購入すると、数多くの不動産に分散投資するのと同じ効果が得られます。このような商品は楽天証券などの証券会社で購入できます。

 

※この記事は2023年7月時点の情報をもとに作成しております。

このテーマに関する気になるポイント!

  • 東証REIT(リート)指数とは?

    東証市場に上場する不動産投資信託の全体的な動きを知ることができる数字です。

  • 東証REIT指数に連動するETFや投資信託は?

    ETFとしては「NF東証REIT連動型投信(1343)」、投資信託では「eMAXIS Slim 国内リートインデックス」などがあります。

  • REITに関する新しい指標は?

    「日経ESG-REIT指数」や「日経高利回りREIT指数」のような新しい指数が登場しています。

黒川ヤスヒト
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(AFP)
黒川ヤスヒト

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。




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