貯蓄型保険に加入するメリットは?銀行の預貯金との違いも

リリース日:2020/11/20 更新日:2024/11/22

保険には掛け捨て型と貯蓄型の2種類があります。貯蓄型は資産形成をしながらもしもの保障が受けられる一方,保険料は高め。預貯金と違い,途中解約すると元本割れの可能性があります。貯蓄型保険のメリット・デメリットをまとめました。

貯蓄型保険に加入するメリットは?銀行の預貯金との違いも
  1. 掛け捨て型と貯蓄型
  2. 貯蓄型保険の種類
  3. 貯蓄型保険と銀行の預貯金との違い
  4. 貯蓄型保険のメリット・デメリット
  5. 貯蓄型保険を賢く選んで将来に備える

掛け捨て型と貯蓄型

掛け捨て型は払い込みした保険料が返ってこない保険商品。それに対して貯蓄型は、払い込みした保険料が満期時や解約時に返ってきます。これだけ聞くと貯蓄型の方がいいように思えますが、貯蓄型は掛け捨て型と比べて割高になりがち。貯蓄型保険ではカバーできない保障もあるため、必ずしも貯蓄型が優れているわけではありません。

貯蓄型保険の種類

貯蓄型保険の種類

貯蓄型保険にはいくつかの種類があります。

 

・終身保険
終身保険とは、被保険者が死亡したときや、高度障害状態になったときに保険金が支払われる商品。被保険者が死ぬまで続く保険で、途中で解約した場合も解約返戻金がもらえるため、貯蓄性があるとされています。

 

終身保険の中でも低解約返戻金型終身保険は、保険料が安いのが特徴。その理由は保険料払込期間中の解約返戻金が、通常の終身保険の7割程度に抑えられているためです。途中で解約すると払い込んだ保険料の総額を下回るリスクもがありますが、払込終了まで解約しないのであれば、貯蓄性の高い商品といえます。

 

・養老保険
死亡して死亡保険金を受け取るか、満期まで生存して満期保険金をもらった時点で保障が終了する保険。途中で解約しても解約返戻金はもらえますが、払込保険料を下回ることがあります。

 

・学資保険
子どもの教育費に備える保険。子どもが所定の年齢(18歳、20歳、22歳など)に達したときに保険金が受け取れます。保険料の払込期間中に契約者(主に親)が亡くなった場合は、その後の保険料が免除される特約もあります。

 

注意点としては、子どもの年齢に制限があること。保険会社によって3歳まで、6歳まで、12歳までといったパターンがあります。返戻率を上げるためには子どもの年齢が低いうちに入り、満期までの期間を長くすることがポイントです。

 

・個人年金保険
主に老後に備えるための保険。60歳や65歳まで保険料を積み立てていき、その後、年金を受け取ります。国民年金や厚生年金に上乗せして、老後の収入を増やす効果が見込めます。

貯蓄型保険と銀行の預貯金との違い

貯蓄型保険と銀行の預貯金との違い

預貯金はそれまでに預けたお金の合計しか受け取れませんが、貯蓄型保険はもしものときの保障がついてきます。預貯金は徐々に残高が増えていくのに対し、保険は加入直後でも必要なお金を受け取れるのが特徴です。

 

その一方で、貯蓄型保険は元本保証がなく、途中で解約すると払い込んだ保険料の合計を下回ることがあります。預貯金のように気軽に出し入れできないのもマイナス。貯蓄型保険に資産の大半をつぎ込むのではなく、預貯金を併用して備えていくのがよいでしょう。

貯蓄型保険のメリット・デメリット

貯蓄型保険のメリット・デメリット

貯蓄型保険のメリットとデメリットを見ていきましょう。

 

【メリット】

・保険料が掛け捨てにならない
貯蓄型保険は掛け捨て型保険と違い、払い込んだお金が無駄にならないのが特徴です。

 

・預貯金より返戻率が高い
近年は低金利で、預貯金でもらえる利息はごくわずか。貯蓄型保険で返戻率の高い商品を選べば、預貯金を上回るリターンが期待できます。

 

・お金を積み立てる仕組みができる
貯蓄型保険は預貯金と比べて換金しづらいのですが、裏を返せば安易に引き出すことなく貯めておけます。毎月一定額を口座から支払うようにしておけば、自動的にお金を積み立てることができるでしょう。

 

【デメリット】

・掛け捨て型と比べて保険料が高い
貯蓄型保険で掛け捨て型と同じ保障を得ようとすると、保険料が高額になります。貯蓄型保険だけにこだわらず、掛け捨て型保険+iDeCoのように、保険と資産形成を別にするのもよいでしょう。

 

・途中解約で元本を大きく下回ることも
貯蓄型保険は満期を迎えるのが前提になっていることが多く、途中で解約すると元本割れすることがあります。加入してすぐに解約すると、解約返戻金がもらえないことも。予算と保障内容をすり合わせて、無理のない保険料を設定するのが重要です。

 

・インフレに弱い
将来もらえる保険金が決まっているタイプの商品は、インフレによって保険金の価値が下がるリスクがあります。たとえば満期時に100万円もらえるとしましょう。そのときにインフレで今より物価が上がっていたら、100万円で買えるものが少なくなる=100万円の価値が下がることになります。

貯蓄型保険を賢く選んで将来に備える

貯蓄型保険にはさまざまなタイプの商品があります。必要な保障をチェックして、見積もりを取りましょう。早いうちに保険料の払込を終えることで、返戻率を上げることができます。特に、保険料をまとめて払う一時払いや全期前納は効果が高いので、まとまった資金がある人は検討してみるとよいでしょう。

 

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宮島ムー
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士)/宅地建物取引士
宮島ムー

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

関西に住む子育て中の主婦です。 お金や不動産に興味があり、日商簿記1級・FP2級・宅建などの資格を独学で取得しました。 記事ではなるべく専門用語を使わず、わかりやすく説明するよう心がけています。

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