ワーキングホリデーに必要な費用はいくら?国別の費用と節約術を紹介
海外に長期間滞在しつつ仕事に就けるワーキングホリデーは、滞在費用を抑えながら語学勉強や異文化体験ができる制度として人気です。しかし、近年の円安や物価高の影響で海外へ行く費用が上がり、ハードルが高くなっているのも事実。
「実際どのくらい費用がかかるのだろう」「費用を抑えてワーキングホリデーできないかな」と、悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ワーキングホリデーにかかる費用、国ごとの目安、費用を抑えるコツなどを紹介します。
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ワーキングホリデーとは
ワーキングホリデーとは、日本と協定を結んだ国や地域で、ある一定期間働きながら滞在が認められる制度です。異文化交流や語学勉強だけでなく、就労によって資金を補いつつ、長期間滞在できる点が魅力といえるでしょう。
ワーキングホリデーでは、専用のビザ(査証)を申請し、発給を受ける必要があり、発給に際しては国別の条件が設けられています。
対象年齢も国によって異なり、多くは18~30歳以下です。費用を抑えながら、若いうちに長期間海外で過ごしたい場合には、積極的に活用してみると良いでしょう。
ワーキングホリデーの費用
ワーキングホリデーでかかる費用は、以下の2つに分けて準備ができます。
- ワーキングホリデー準備の費用
- ワーキングホリデー中にかかる費用
上記の準備について、ひとつずつ見ていきましょう。
ワーキングホリデー準備の費用
まずは、ワーキングホリデーでの準備に必要な費用から説明します。こちらの費用は、渡航前に用意しておく必要があります。
ビザ(査証)の申請代
ビザは、渡航先の政府が入国を許可して良いかどうか事前に判断するものです。
ワーキングホリデー以外の渡航でも必要な場合があります。ビザの費用は、無料のものから数万円まで、国によってさまざまです。
申請は、パスポートや必要書類をそろえて行います。申請ミスなどがあると思いのほか時間がかかってしまう場合もあるので、余裕を持って準備しておきましょう。
航空券代
航空券は、早めに購入しておくと安いものが手に入ります。航空券の種類は主に、以下の4種類です。
- 正規航空券
- 正規割引航空券(ペックス航空券)
- 格安航空券
- LCC正規航空券
正規航空券とは、従来の大手航空会社から直接購入する券です。有効期限は発行日から1年間で、予約便や経路、航空会社の変更や、キャンセル時の払い戻しができます。料金は4種類の中で一番高いですが、その分予定や都合に合わせやすいといったメリットがあります。
正規割引航空券(ペックス航空券)とは、航空会社がさまざまな制約を設ける代わりに、正規航空券よりも割安で購入できる券のことです。予約日から利用日までの期間が長いほど割安で購入できるものが多いですが、予約変更やキャンセルができないことがあるので注意しましょう。
格安航空券とは、航空会社が旅行会社にまとまった席数を割引価格でおろしたものを、旅行会社が個人用にバラして販売している券のことです。旅行会社によって利用条件や制約が異なりますが、閑散期などはかなり割安で購入できることが多いです。
上記3つは、従来の大手航空会社における航空券です。一方、LCC航空券とは、格安航空会社が提供する航空券になります。
格安航空会社は、設備・サービス等におけるコストを大幅に削減することで、上記3種類の航空券と比較しても安価な料金で購入できることが多いです。その分、無料で利用できるサービスが限られていることがあるので、利用する際は注意しましょう。
それぞれのメリットや注意点をよく理解したうえで、目的に合った航空券を選ぶことが大切です。
海外留学保険
ワーキングホリデーに行く際は、海外ワーキングホリデー保険・長期海外旅行保険・留学保険などに入りましょう。各国の大使館や領事館でも加入を強くすすめています。
海外では、日本の医療保険が使えません。また、国によって治療費用が大きく異なり、入院1日で数十万円、処置の内容によっては数百万円になることもあります。病気だけでなく、思いがけない事故や盗難被害などに遭う可能性もあるでしょう。
保険未加入により多額の費用を支払ったという事例も多数報告されています。値段だけでなく、充実したサポートの保険に入ることをおすすめします。
学費
ワーキングホリデーの目的のひとつが語学習得である場合、語学学校に通う方が多くいます。語学学校にかかる費用は、入学金と授業料です。
語学学校には、一般英語やビジネス英語を学ぶコースのほか、インターンシップを目指せるコースなど、授業内容や取得できる資格に合わせてさまざまなコースがあります。
費用やカリキュラム、設備などをしっかり確認してから選ぶと良いでしょう。
ワーキングホリデー中にかかる費用
ここから先は、ワーキングホリデー中にかかる費用を説明します。
「渡航後には仕事をするから」と、滞在中にかかる費用を持たずに行きたいと考える方もいるかもしれません。しかし、いざというときのため、少なくとも数カ月分の資金は用意しておくと安心です。
渡航直後の状態では英語力が乏しかったり仕事探しのコツがわからず、仕事が見つからなくて苦労したという体験談も耳にします。
仕事が見つからない状態が続き資金が不足していると、勉強や滞在を楽しむどころではなくなります。数カ月間働かなくても生活できる程度の費用を持参しましょう。
滞在費
滞在費は、ホームステイ先に支払う費用や自分で借りた部屋の家賃などです。渡航した最初の頃は周りの状況がわからないため、ホームステイや語学学校の学生寮など、安心できるところが良いでしょう。
生活費
食費やお小遣いなど、日常でかかる費用です。国によって物価が大きく異なるので、差が大きい部分です。
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国別ワーキングホリデーの費用内訳
国別に、ワーキングホリデーの費用の内訳を見ていきましょう。
ここでは渡航先に1年間滞在して、そのうち語学学校には4カ月間通い、航空券は片道を2枚購入すると仮定して、2023年11月13日の為替レートをもとに計算しました。
語学学校の学費や滞在費は、差が大きい部分なので、参考程度としてとらえてください。
オーストラリアへ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 約6万円 |
航空券代(片道×2枚) | 約18~30万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約104~120万円 |
滞在費・生活費 | 約103万円 |
合計額 | 約249~308万円 |
カナダへ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 約2万8,500円 |
航空券代(片道×2枚) | 約24~46万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約88~192万円 |
滞在費・生活費 | 約120~210万円 |
合計額 | 約251~498万円 |
ニュージーランドへ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 約3万6,000円~ |
航空券代(片道×2枚) | 約18~38万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約104万円 |
滞在費・生活費 | 約172万円 |
合計額 | 約315~366万円 |
台湾へ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 無料 |
航空券代(片道×2枚) | 約4~10万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約60~160万円 |
滞在費・生活費 | 約78万円 |
合計額 | 約162~297万円 |
韓国へ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 無料 |
航空券代(片道×2枚) | 約4~8万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約13~112万円 |
滞在費・生活費 | 約48~108万円 |
合計額 | 約83~277万円 |
イギリスへ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 約5万5,000円 |
航空券代(片道×2枚) | 約20~60万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約88~144万円 |
滞在費・生活費 | 約240万円 |
合計額 | 約370~471万円 |
ポーランドへ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 無料 |
航空券代(片道×2枚) | 約28~38万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約28~132万円 |
滞在費・生活費 | 約60~120万円 |
合計額 | 約134~339万円 |
ハンガリーへ1年間ワーキングホリデーに行った場合の費用目安
ビザ申請代 | 無料 |
航空券代(片道×2枚) | 約17~52万円 |
海外留学保険 | 約18~49万円 |
語学学校の学費(4カ月) | 約12~48万円 |
滞在費・生活費 | 約60~168万円 |
合計額 | 約114~317万円 |
ワーキングホリデーの費用を節約するために
ワーキングホリデーを楽しむためには、できるだけ支出を抑えて生活したいという方が多いのではないでしょうか。
ここからは、ワーキングホリデーの費用を節約するコツを紹介します。
渡航のハイシーズンを避ける
航空券の費用を抑えるためには、大型連休や長期休み、年末年始などのハイシーズン(旅行客が多く混みあう時期)は避けたほうが良いでしょう。
ローシーズンに渡航するだけで、大きく費用が下げられます。早いうちからチェックしておきましょう。
物価が安い国へ行く
ワーキングホリデーでは、特に物価が高い地域へ行った場合、アジア圏などと比較すると合計で100万円以上の差が出ることも想定されます。
英語を勉強するのが主な目的であれば、渡航先には物価が安い国を選択するのもひとつの節約方法です。例えばイギリスなどの高い国よりは、ニュージーランドやアイルランドといった安い国のほうが滞在費用を抑えることができるでしょう。
さらに、大都市より地方都市のほうが安い傾向にあるので、こだわりがなければ物価が安い地域を滞在先として選ぶのも、ひとつの方法です。
働きやすい国を選ぶ
働きやすさも重要なポイントです。働くつもりで行ったのに、仕事が少なくて見つからない…というケースもあるかもしれません。特に語学力が乏しかったり、仕事の探し方のコツがわからなかったりする場合には注意が必要です。
自信がない場合には、学校や仕事の紹介をしてくれるエージェントもあるので、事前に相談してみると良いでしょう。
オンライン英会話を活用する
ワーキングホリデーでは、現地の語学学校に通う方が多いですが、高額な費用がかかります。
日本にいる間に語学力を向上させておき、現地でもオンライン英会話を利用するなどして語学学校に通わない場合は、滞在費用を抑えられます。
語学学校の長期割を使う
語学学校の中には、長期間利用すると割安になるプランが用意されているところがあります。長期間通う予定であれば、長期割がある学校を選ぶのも良いでしょう。
学校によって値段が大きく異なるので、複数校の値段を比較しておきましょう。
有給インターンを活用する
海外の有給インターンシップ(インターン)とは、学生や社会人が海外の企業で就労体験できるプログラムです。現地企業での就労経験を通して、実践的な英会話や仕事体験ができます。
通常のアルバイトよりも競争率が高くなりますが、採用されれば一定期間、給与をもらって働ける点が魅力です。
インターンシップの経験は履歴書にも記載できるため、将来、外国で働いた経験を活かして就職したい場合にも良いでしょう。
生活費を抑える
外食を減らして自炊するだけでも、生活費が抑えられます。ほかにも、通う学校は交通費のかからない近くを選び、スマホの使用料金を抑えるなどの対策も可能でしょう。
シェアハウスを利用する
ワーキングホリデーの費用の中では、滞在費用が大きな割合を占めます。複数名の共同で部屋を借りるシェアハウスを利用すれば、家賃を節約できて、滞在費用が大きく抑えられます。トラブル防止のためには、信頼できる同居人を選ぶことが大切です。
さらに、居住場所を郊外にすると、都心よりも安く済むことが多いです。安全のため、住む地域の治安についても、よく確認するようにしましょう。
まとめ
ワーキングホリデーは、海外に滞在しながら異文化交流や語学勉強、就労体験ができる魅力的な制度です。
働くことで滞在費用を抑えられますが、すぐに仕事が見つからない場合もあるため、渡航するときは数カ月間は働かなくても生活できる資金を用意しておくと良いでしょう。
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また、慣れない海外で多額の現金を持ち歩くのは危険です。クレジットカードであれば、必要なときに必要な分だけ支払えるので安心して生活できるでしょう。
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※この記事は、2023年12月時点の情報をもとに作成しております。
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このテーマに関する気になるポイント!
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ワーキングホリデーの費用は、いくらかかる?
渡航する国や、語学学校に通うかどうかなどによって異なります。ご自身の行きたい国やしたいことを考えて、シミュレーションしてみると良いでしょう。
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ワーキングホリデーでは、仕事が見つかる?
慣れない海外で言語も不慣れだと、最初は仕事が見つかりにくいこともあります。渡航前に、渡航先での仕事の探し方を調べておくと良いでしょう。
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ワーキングホリデーでは、語学学校に通わなければいけない?
ワーキングホリデー自体は、語学学校に通わなくても体験できます。ある程度語学力があって、初めての場所でも不安なく行動できる方や、語学力を伸ばすのが目的でない方などは、費用を抑えるために通わないのもひとつの方法です。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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ワーキングホリデーの費用って、国によってこんなに差があるのね!