新紙幣はいつから?新一万円紙幣に選ばれた「渋沢栄一」ってどんな人?
2024年に、紙幣のデザインが変更になると発表されました。新しい一万円札の顔となる「渋沢栄一」とは、一体どのような人物なのでしょうか? 新しい紙幣に切り替わるタイミングや、変更の意図についてもまとめてご紹介します。
もくじ
・新紙幣はいつから?
・なぜ紙幣デザインが変更されるの?
・渋沢栄一の生い立ち・人物像
・これまで一万円札に選ばれた人々
新紙幣はいつから?
前回、紙幣のデザインが変更されたのは、2004年のことでした。さらにその前の変更は1984年ですから、ちょうど20年で紙幣デザインが変更されたことになります。
次の紙幣デザインの変更も、前回の2004年からちょうど20年後、2024年度に行われると発表されています。「まだ5年も先のことを今から発表するの?」と不思議に感じた人もいるかもしれません。5年後は今とは別の政権に変わっている可能性もあるため、「どうして今?」という報道も多くなされました。
新元号の発表とほとんど同時のタイミングであったために、「祝賀ムードと一緒に、気分一新」といった推測も出ましたが、政府としては発表のタイミングに特に意味はないという姿勢を貫いています。
さて、発表のタイミングはさておき、紙幣デザインの変更が正式に発表された以上、今後2024年に向けて具体的な調整が進められていくでしょう。実際に変更される日付は発表になっていませんが、2004年や1984年の変更時は11月1日が切り替えだったため、同じく11月1日なのではないかという見方がなされています。
なぜ紙幣デザインが変更されるの?
紙幣デザインを変更する理由について、政府は「偽造防止のため」としています。長い間同じデザインの紙幣を使っていると、偽造されてしまうリスクが高まってしまうためです。
そこで、定期的に紙幣のデザインを変えるとともに、ホログラム加工といった新しい技術を採り入れることで偽造を抑制するのが政府の説明です。実際、前回の紙幣変更も20年のタイミングで行われていますから、これはある程度信ぴょう性のある説明だと言えるでしょう。
また、紙幣の変更が行われると、ATMや自動販売機も新デザインに対応する必要が出てきます。業界団体である日本自動販売システム機械工業会の試算によると、これによって合わせて1兆2600億円のコストがかかるということです。「コストがかかる」というのはネガティブな要素のようにも聞こえますが、それだけの需要が生まれる意味でもあります。紙幣デザインの変更によって新たな仕事が生まれ、経済を回せるとも言えるでしょう。
しかし、政府は景気対策のためのデザイン変更という見方については否定していますし、今後キャッシュレス化が進む中で、試算通りの需要が生まれるとは限らないという見方もあります。
2024年までには、まだ5年もの時間があります。その間に時代がどのように移り変わるかによって、デザイン変更の影響の大きさが変わってくると言えるでしょう。
渋沢栄一の生い立ち・人物像
渋沢栄一は、1840年に生まれ1931年に91歳で亡くなった実業家です。生まれたのは江戸時代で、明治・大正から昭和初期まで、長期にわたって活躍しました。
生まれたのは埼玉県深谷市の農家でしたが、農業が暇な時期には江戸に出て、漢学者の塾や北辰一刀流の道場で知見を深めました。その後、徳川慶喜に仕え、パリ万博のときには、徳川慶喜の弟と一緒にヨーロッパへ渡ります。
帰国後は、静岡県に「商法会所」を設立し、大蔵省の官僚を経験した後に第一国立銀行(今のみずほ銀行)の総監役になりました。その後も積極的に数多くの企業の設立に尽力しました。教育機関や社会公共事業も積極的に支援し、生涯を通して約600の団体を支援したと言われています。
渋沢栄一の生き方を端的に表した言葉に「近代資本主義の父」があります。現代の資本主義国家日本は、渋沢栄一の活躍によって土台が築かれたと言っても過言ではないでしょう。
これまで一万円札に選ばれた人々
最初に発行された一万円札は、1958年の聖徳太子が描かれたものです。その後、1984年に福沢諭吉に変更され、2004年のデザイン変更の際も、再び福沢諭吉が採用されました。聖徳太子は、574年に生まれて622年に亡くなった飛鳥時代の人物ですから、福沢諭吉や渋沢栄一とはまったく異なる時代に生きていました。
一方の福沢諭吉は、1835年生まれで、1840年生まれの渋沢栄一とは5歳違いです。つまり、福沢諭吉と渋沢栄一は、同じ時代に活躍した人物ということですね。彼らが活躍した明治時代、海外に行く人はまだまだ少数でした。そのような中で、福沢諭吉と渋沢栄一はいずれも海外に出て、日本以外の国の在り方を見ていたと言う共通点があります。
また、福沢諭吉と渋沢栄一が交わした手紙も残されています。渋沢栄一が飛鳥山に建てた別荘の新築お披露目に福沢諭吉を招待するなど、ふたりには個人的な付き合いがありました。
紙幣が新しくなるまでにはまだ時間がありますから、旧渋沢庭園や渋沢資料館を訪ねて、新しい一万円札の顔となる「渋沢栄一」の人柄について、より深く知ってみてはいかがでしょうか。
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