社会保障とは?制度の4つの柱とその内容を解説

リリース日:2021/05/20 更新日:2025/09/16

日本の社会保障制度には社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生の4つの柱があります。いざという場合に頼れるセーフティネットとして、どのような制度があるのか知っておくと安心でしょう。

  1. 社会保障における社会保険
  2. 社会保障における社会福祉
  3. 社会保障における公的扶助
  4. 社会保障における保健医療・公衆衛生
  5. 社会保障の気になることは直接相談

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社会保障における社会保険

社会保険の種類

社会保険とは、一定の条件を満たした人が加入を義務付けられている、公的な保険制度です。定められた保険料を支払うことで、けがや病気、障害、死亡などに備えることができます。一般的に社会保険とは、ここで紹介する以下5種類の制度で構成されています。

年金保険

20歳以上のすべての国民は国民年金に加入します。年金制度は2階建て構造になっており、1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金です。厚生年金保険の適用事務所(会社、工場、商店、船舶、官公庁など)で常時雇用されている70歳未満の人は、厚生年金保険の被保険者となります。老齢年金のほか、障害をおった人が受けられる障害年金や、家族を亡くした人が受けられる遺族年金もあります。毎年送付される「ねんきん定期便」で加入状況を確認できます。不明点がある場合は、年金事務所に問い合わせましょう。

医療保険

医療保険は、多くの人にとって身近な社会保険ではないでしょうか。病気やけがなどで医療機関にかかる場合、健康保険証を提示すれば、医療費の自己負担は3割で済みます。これは、残りの7割が医療保険から給付されているためです。ほかにも限度額を超える医療費の自己負担を軽減する高額医療費制度や、1児につき原則50万円が支給される出産育児一時金制度などがあります。(2025年9月時点)

加入する保険は勤務先によって異なります。会社員は協会けんぽや健康保険組合、公務員は共済組合、自営業や個人事業主などは市町村が運営する国民健康保険に加入します。

介護保険

40歳以上になると、健康保険料とあわせて介護保険料を納める必要があります。65歳以上の人は「第1号被保険者」、40歳以上65歳未満の人は「第2号被保険者」です。「第1号被保険者」は介護認定を受けた場合、「第2号被保険者」は特定疾病が原因で介護が必要となった場合に、1割の自己負担で介護サービスを利用できます。

労災保険

雇用形態にかかわらず、すべての労働者が加入する保険です。業務中や通勤中のけがや病気、それにともなう障害や死亡を保障します。手続きの窓口は労働基準監督署です。

雇用保険

失業した場合や、教育訓練を受ける場合に必要な給付を受けられます。手続きの窓口は公共職業安定所(ハローワーク)です。

社会保障における社会福祉

社会福祉制度の種類

子供や障害のある人、高齢者など、社会生活を送るうえで支援が必要な人に対して公的な支援を行う制度です。

 

児童福祉

児童福祉を専門に行う機関が児童相談所です。近年では虐待に関する相談を受ける機関として広く知られていますが、障害相談、育成相談、養護相談、非行相談など、子供に関する相談を幅広く受け付けています。

身近な児童福祉施設のひとつが保育所です。保育所は、保護者の就労や病気などの事情により、家庭で保育ができない児童を預かる施設です。

母子・父子・寡婦福祉

ひとり親家庭には児童扶養手当や、母子父子寡婦福祉資金貸付制度があります。そのほか、自治体によっては医療費の助成や交通費の割引が受けられる場合もあります。また、就職支援や教育訓練などの制度も用意されています。

高齢者福祉

先述の介護保険サービスも高齢者福祉の一環です。介護を必要としない高齢者には、健康づくりや生きがいづくりの支援、住まいの提供なども行われています。

障害者福祉

障害のある人に対して、医療費の補助や日常生活の支援を行っています。また、福祉用具の給付、各種助成や手当、年金などを通じて生活をサポートしています。




社会保障における公的扶助

生活保護費と書かれた封筒

生活に困っている人に対し、生活保護法に基づいて最低限度の生活を保障する仕組みです。

生活保護

生活保護法では生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8種類の給付が定められています。生活保護の利用を希望する場合は、まず市区町村役場の生活保護担当課に相談しましょう。申請後すぐに受給できるわけではなく、収入や財産の調査を経て支給額が決まります。

社会保障における保健医療・公衆衛生

保険医療・公衆衛生

人々が健康で安全に暮らせるよう、予防や衛生に関するさまざまな制度が設けられています。各地の保健所や保健センターがその役割を担っています。

医療サービス

適切な医療サービスが提供されるよう、保健所では医療機関の開設届の受理や、医療機関への立入検査などを行っています。

保健事業

健康づくりや子供の予防接種など、病気の予防を目的とした事業を行っています。病気を早期発見するためのがん検診も、これらの事業に含まれます。

母子保健

母子手帳を発行し、母親の心身の健康を守り、子供の健全な発育をサポートしています。

食品衛生

食品の安全性を確保するために、検査や指導を行っています。

薬事衛生

薬局や医薬品販売業者の手続きに関する業務や、薬物乱用防止の啓発活動などを行っています。

社会保障の気になることは直接相談

窓口で説明を行うスーツを着た女性

社会保障制度は多岐にわたり、制度の内容がわかりにくいことも多いです。不明な点がある場合は、直接窓口に問い合わせることをおすすめします。

公的な社会保障制度に加えて、任意で加入できる民間保険もあります。公的な社会保険制度は、保障内容があらかじめ決められていますが、民間保険は必要な保障内容を選ぶことができます。

オレンジライン

社会保障制度は、私たちの生活を支える大切なセーフティネットです。しかし、公的な保障だけではカバーできない部分があるのも事実です。病気やけが、失業など、万が一に備えるためには、社会保障制度を理解したうえで、ご自身のライフプランにあわせて民間保険や資産形成を検討することも大切です。

 

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※ この記事は2025年9月時点の情報をもとに作成しております。

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このテーマに関する気になるポイント!

  • 社会保障制度は、外国人も対象になりますか?

    はい。日本の社会保障制度は、原則として日本に居住するすべての人を対象としています。外国人でも一定の要件を満たせば年金、医療、介護などの社会保険に加入し、給付を受けられます。

  • 社会保障制度の財源は、主に何で賄われていますか?

    社会保障制度の主な財源は、保険料と公費(税金)です。年金や医療などの社会保険は、加入者が支払う保険料と国や地方自治体からの税金によって賄われています。

  • 社会保障制度の給付を受けるには、どのような手続きが必要ですか?

    社会保障制度の給付を受けるには、給付の種類ごとに異なる手続きが必要です。例えば、年金の場合は年金事務所、医療費の払い戻しの場合は加入している健康保険組合、生活保護の場合は市区町村の担当窓口に申請します。




宮島ムー
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士)/宅地建物取引士
宮島ムー

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

関西に住む子育て中の主婦です。 お金や不動産に興味があり、日商簿記1級・FP2級・宅建などの資格を独学で取得しました。 記事ではなるべく専門用語を使わず、わかりやすく説明するよう心がけています。

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