株主優待の利回りとは。数値がいくらくらいだと高評価?ランキングも
株式投資というと、株式の売買益による儲けに注目しがちですが、「株主優待」も見逃せない魅力のひとつです。実際に株主優待目的で株を保有する人もいるほど。そこで今回は、株主優待でどのくらいのメリットを得ることができるのかを、おすすめランキングとともにご紹介します。
もくじ
・株主優待の利回りとは
・どういう計算方法で、数値がどのくらいだと高評価?
・株主優待の主要銘柄利回りランキング
・株価暴落の試金石?利回りが上がって株価を下支えしている!?
株主優待の利回りとは
一定の株式を保有していると、企業から「株主優待」として優待券や割引券、商品などをもらうことができます。こうした株主優待の金額にどの程度お得感があるかどうかを示す数値が、「株主優待の利回り」です。
株主優待でもらえるものは、その企業の自社商品やサービスの割引券が主になります。自分が応援している企業の商品やサービスをお得に手に入れることができるため、中には「優待のために株式を保有する」という人もいるほどです。
とはいえ、たった100円のサービスを受け取るために、1,000円の株式を100株買うのはもったいないですよね。そこでチェックしたいのが「株主優待の利回り」です。どの程度お得感のある株主優待なのかを確認してみましょう。
どういう計算方法で、数値がどのくらいだと高評価?
株式優待の利回りは、優待で得られる価値を、その価値を得るために必要な投資額で割ることで求められます。たとえば、1株100円の株式を1,000株以上持っていると3,000円分の商品券がもらえるとしましょう。このときの利回りは次のようになります。
3000円÷100円×1000株=0.03
つまり、この株式の優待利回りは「3%」ということになります。優待利回りの良し悪しを判断するおおよその目安が「3%」です。3%を超える利回りの優待については、「優待利回りが良い」と言えます。
ただし、優待品は配当や売買益とは異なり商品や商品券で渡されるものです。現金ではないため、自分の生活に必要のないもの場合は額面通りの価値を見い出せないということもあるでしょう。そのため、利回りだけでなく「何がもらえるのか」「自分にとって価値はあるのか」という視点も大事になってきます。基本的には、自分の好きなブランドや日頃利用しているメーカーの優待を狙うのがおすすめです。
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株主優待の主要銘柄利回りランキング
それでは、四季報オンラインをもとに、2018年10月24日時点での利回りランキングを見てみましょう。
第1位は、頭抜けて利回りの高い「ビジョナリーホールディングス」です。なんと、優待利回りは388.35%となっています。1株102.0円と購入しやすい株価でありながら、100株以上で30%OFFの優待券が1枚と20,000円相当のメガネ・レンズ仕立券が手に入ります。近隣に店舗がある方にとっては見逃せない高優待ですね。
第2位は株価278.0円の「RVH」で、優待利回りは32.37%。100株以上保有で「ミュゼプラチナム」の美容脱毛チケット3,000円相当、「ミュゼコスメ」チケット1,000円相当、「たかの友梨ビューティクリニック」エステティックチケット3,000円相当、「たかの友梨ビューティクリニック」商品チケット1,000円相当が手に入ります。美容関係に興味がある方向きの株式です。
第3位も化粧品関係事業を行う「フォーシーズホールディングス」。優待利回りは16.78%です。株価596.0円で、100株以上保有している方に10,000円相当の株主優待券が贈られます。
人気が高い飲食店関係で優待利回りが高いのは、「ヴィア・ホールディングス」。優待利回りは13.99%で、株価は713.0円。100株以上で5,000円分、200株以上で10,000円分など、保有数に合わせた割引券がもらえます。
優待利回りが3%以上であれば良いとされる中で、ランキング上位の株式では5倍、10倍、100倍もの数字を出していることがわかります。優待利回りの高さに注目すると、株式投資はさらに楽しいものになるでしょう。
株価暴落の試金石?利回りが上がって株価を下支えしている!?
株式優待の良し悪しは、株価にも大きく関係しています。人気があったり高価な優待品を用意している株式は、優待の権利が確定する「割当基準日」の4営業日前(権利付き最終売買日)までに急激に買い注文が増え、株価が上がる傾向にあります。このような株は権利が確定すると売られてしまう傾向が強く、その後は暴落することになります。
しかし、何も株価が上がり調子になる時期に購入する必要はありません。株価が下がったタイミングで購入し、半年なり一年なり経った後の優待を待つというのもひとつの方法です。株を持ち続けることを好まない投資家もいますが、長く株式を保有することはその企業を応援することにもつながります。「この企業の優待券が欲しい!」と思うということは、その企業の商品やサービスに好意を持っている証です。長期間保有という選択肢も視野に入れてみましょう。
株式投資は、売買益だけでなく、優待の利益や配当利回りまでを考慮したうえで行うのがおすすめです。「売買」「優待」「配当」の3つのメリットを十分に享受することが、株式投資の醍醐味です。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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