iDeCoで貯めるとこんなに差がつく?節税シミュレーション

リリース日:2022/04/04 更新日:2023/09/01
平林恵子
この記事を書いた人

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人事労務関係の仕事からライターへ転身。経験を活かしてコラム執筆を行っています。2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。税金や給与計算などに詳しくない方にもわかりやすい解説を心がけています。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

iDeCoに加入した場合、具体的にいくらくらいの節税効果があるんでしょうか? 実際に60歳までiDeCoに掛金を拠出した場合の節税シミュレーションや、個人年金とiDeCoの違いについてご説明します。

iDeCoで貯めるとこんなに差がつく?節税シミュレーション

もくじ

・iDeCoとは

・iDeCoのメリット・デメリット

・加入条件は?

・60歳まで積み立てたらどれくらい節税できる?

iDeCoとは

iDeCoは「個人型確定拠出年金」のことです。そもそも確定拠出年金とは、自分で老後資金を貯めるための手段のひとつで、2001年に「確定拠出年金法」が施行されたことによってスタートしました。確定拠出年金には、掛け金を誰が拠出するかによって、企業型と個人型のふたつに分けられます。このうちの個人型がiDeCoです。

iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoにはメリットとデメリットの両方があります。老後資金作りとして利用を検討している方は、どのようなメリットがあるのかを知るのと同時に、注意が必要なポイントについても意識しておきましょう。

 

 

・メリット

iDeCo最大のメリットは、節税効果です。iDeCoを利用することで「運用益が非課税である」ということ、そして「拠出金が所得控除の対象になる」というふたつの節税メリットを得ることができます。

 

iDeCoで拠出した掛け金をどのように運用するかは、自由に設定が可能です。定期預金や保険商品のように、元金割れの心配がない金融商品を選ぶこともできれば、株式や投資信託などを利用して掛金を運用していくこともできます。

 

iDeCoではこのような運用をした結果、利益が出た場合も、その利益に対して税金がかかることはありません。つまり「投資信託で老後資金を貯めよう」と思ったとき、ただ投資信託商品を買うのではなく、iDeCoを利用することでより大きなリターンも期待できます。

 

また「所得控除」というのは、所得税や住民税の算出に利用される所得の額から、iDeCoに拠出した掛金の額を差し引けるということです。そのためiDeCoに拠出すればするほど、所得税や住民税は安くなります。

 

所得控除は個人年金にもある制度ですが、個人年金の場合は掛金の一部(金額によっては全部)しか控除されません。また上限もあります。一方iDeCoの場合は、拠出した金額の全額を控除することができるため、節税メリットはiDeCoのほうが高いといえるでしょう。

 

 

・デメリット

一番大きなデメリットは、手数料です。加入時には国民年金基金連合会に2,777円支払う必要があるうえに、月ごとにも手数料がかかります。なお月ごとの手数料はどこの金融機関を選ぶかによっても異なるため、確認してみましょう。

 

特に積極的な運用を行わない場合、節税効果よりも口座維持にかかる手数料のほうが高くなってしまうかもしれません。もともと所得税や住民税がかかっていない専業主婦(夫)が加入する場合などは、かえって損になる可能性もあります。

 

また「始めると原則60歳までやめることができない」という点にも注意が必要です。強制的に貯めたいと考えている人にとってはメリットになりますが、将来お金が必要になっても60歳までは使えないということは覚えておく必要があるでしょう。さらに掛け金の拠出をやめたとしても、口座の維持手数料は継続してかかってしまいます。

 

最後に、受け取り時の注意点があげられます。iDeCoは拠出時には税金が優遇されますが、老後に受け取る場合、一定額を超えると所得税や住民税がかかります。ただし一括で受け取る場合は退職所得控除、年金形式で受け取る場合は年金控除の対象になるため、一定額に収まれば非課税です。

 

このように受け取り方によってかかる税金が変わるため、最もメリットが大きい方法をシミュレーションしたうえで利用するようにしましょう。

加入条件は?

加入条件は?

iDeCoは個人が掛け金を拠出して、将来に備えるためのもの。それぞれの人が自分の自由な金額を掛けることができます。ただし拠出金には上限があり、個人の立場によってその額はさまざまです。

 

・企業年金制度のない会社員 2万3,000円/月

・企業型確定拠出年金のみに加入している会社員 2万円/月(※規約で同時加入を認められている場合のみ)

・確定給付企業年金に加入している会社員 1万2,000円/月

・自営業 6万8,000円/月

・専業主婦や主夫 2万3,000円/月

・公務員 1万2,000円/月

 

特に会社員の場合、加入できるかどうかは企業の年金制度によって異なります。詳細がわからないという場合は、企業に問い合わせてみましょう。

60歳まで積み立てたらどれくらい節税できる?

60歳まで積み立てたらどれくらい節税できる?

iDeCoでいくら節税できるのかは、それぞれの掛金や所得の額によって違ってきます。ここではiDeCoを利用する前の課税所得が300万円の会社員の人が、毎月1万円の掛金を拠出した場合で考えてみましょう。

 

・所得税

課税所得額が195万円を超えた部分の所得税は10%です。iDeCoに加入することで、課税所得が1万円×12ヶ月=12万円減ることに。所得税の節税効果は12万円×10%=1万2,000円です。

 

・住民税

住民税の税率は10%なので、12万円×10%=1万2,000円です。

 

これを合計すると、1年間で2万4,000円の節税になることがわかります。仮に22歳から60歳まで加入を続けた場合、単純に考えれば2万4,000円×(60-22)=91万2,000円の節税になるでしょう。さらに運用益にかかる税金が、非課税になってこれに上乗せされます。

 

ただし上述したとおり、受け取り時には税金がかかるという点だけ注意。自分にとってメリットが大きい方法を探しながら、上手に活用してみてください。

  • 著者:平林恵子さん

    人事労務関係の仕事からライターへ転身。
    経験を活かしてコラム執筆を行っています。
    2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。
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