Question

貯金、投資、住宅ローン繰り上げ返済の優先順位やバランスが知りたい -

30代会社員、結婚して3年になります。昨年マイホームを購入し、住宅ローンは35年で月19万円程度です。お互い20万円ずつ共通費用として出し合い、そこから住宅ローンと夫婦での生活費約10万を支払っています。残った分は2人の貯金として、家電などの買い替えや旅行などの費用としています。

私は手取りが約44万円(ボーナスなしの年俸制)あり、夫婦での生活費用20万を差し引いた額は自分で管理しています。携帯代や個人年金型保険、つみたてNISAといった固定費や、友達との食事や美容代は自分で出しています。

結婚式やマイホームの頭金で一時期貯金はかなり減りましたが、私個人の貯金は現在300万程度です。月々のやりくりには余裕があり、毎月8?10万程度の貯金が出来ています。ただ退職金のない会社なので、住宅ローンは定年までに返し終えたく9年の繰り上げが必要ですし、個人年金保険(1,000万円)だけでは将来が不安です。このまま現金だけの貯金を続けるだけで良いのか、確定拠出年金を始めるなど将来に向けた投資をしていくのが良いのか、住宅ローンの繰り上げ返済をしていくのが良いのか、優先順位やバランスをどうしたら良いかが分かりません。住宅ローン控除がある10年は繰り上げ返済はしなくても良いと聞いたこともあります。

また、まだ子供はいませんが、近いうちに欲しいと思っています。子供が出来たら収入が一時的に減少したり、学費などの備えも必要だと思うので、今の収入をベースに投資などを始めることにも不安があります。
今何を優先すべきか、アドバイスをいただけると幸いです。

年齢:30代
職業:会社員
世帯年収:1,200万円~1,500万円未満
ペンネーム:きまぐれん

 

Answer

家計管理の仕方も明瞭で、各金額もしっかりと把握されていて素晴らしいですね。
貯蓄ペースに着目して整理をすると、家庭としての貯蓄は年120万円くらい、きまぐれんさんご自身としての貯蓄も年100万円前後、合計220万円程度は少なくとも増えていっているということですね。

 

投資や住宅ローンの繰り上げ返済を考える際は、手元にいくらの預貯金を残しておくかを考えると判断しやすくなりそうです。

 

いつでも最低限残しておきたい金額は生活費の3〜6カ月分で、きまぐれんさんのご家庭の場合、月30万円程度と仮定(ローン19万円と生活費月10万円の合計)すると、90万円〜180万円程度と考えられます。
この数字は有事には、ご夫婦が自分の持ち分として管理している部分の支出は削ったりなくすだろうと想定しているものですが、変わらず支出したいと考える場合、加算しておく必要があります。

 

例えば、きまぐれんさんの月15万円程度(手取り44万円から共通生活費20万円と貯蓄8万円〜10万円を差し引いた金額)の支出を加算する場合、45万円〜90万円程度となるため、合計で135万円〜270万円程度の予算は、いざという時にすぐ使える状態で置いておきたいことになります。
必要に応じて、旦那さまの支出分も加算しておきたいですね。

 

もう1つの切り口としては500万円程度の余剰資金があると、ライフイベントの多くのシーンで概ね対応できることが多いというポイントです。

 

こうした、最低限残しておきたい金額や、1つの目安である500万円を上回る金額については、住宅ローンの繰り上げや、確定拠出年金などの検討を前向きにできそうです。

 

繰り上げ返済はローンの条件などにもよりますが、仮に6,500万円を金利1.3%で35年返済している場合(月々の返済額が約19万円)、11年目に入ったタイミングで1,600万円の繰り上げ返済を行うことで、9年の短縮が可能になります。
実際に繰り上げ返済を行うかどうかは別として、まずは10年後に1,600万円の繰り上げ返済を行うための原資を作ることと、繰り上げ返済を行ったとしても手元に500万円程度の預貯金を残せる(2,100万円程度の預貯金を作る)体制を作ってみると良いかもしれません。

 

10年後2,100万円の預貯金に到達するよりも、さらにあまりある予算(年間210万円より多く貯蓄できている部分)については、確定拠出年金の利用などを検討しても良さそうです。

 

お子様の誕生などによる収入減や学費の捻出などは、繰り上げ返済を予定していた1,600万円が調整シロとして働いてくれそうです。物入りになったり、減収からの軌道修正が見当たらない間は1,600万円を無理に繰り上げ返済せず、手元に置いておき、家計の安定の兆しが見え、安心できたら繰り上げ返済を実行する、という判断などが候補として考えられます。

回答者:ファイナンシャルプランナー 風呂内 亜矢さん

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。

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