パーソナルスタイリングスペシャリスト・長谷章江さんに聞く、稼げる仕事服の見つけ方

リリース日:2021/10/29 更新日:2022/06/06
長谷章江
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長谷章江

1977年生まれ、東京都在住。工学院大学建築学科デザインコースを卒業後、大手アパレルブランドに就職し、ブランドセレクトショップで販売員を4年間経験。その後、フランスのアパレルブランドへ転職し、百貨店店舗のマネージャー、バイヤーを担当。結婚を機に退職後、2012年にパーソナルスタイリングスペシャリストとして起業。2018年、株式会社POWER of STYLEを設立。現在までに25,000人以上をスタイリングする他、百貨店でのイベントや企業での研修、女性起業支援のコンサルティングなど、幅広く活動中。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

「年齢を重ねる中で、似合う服がわからなくなった」「役職が付くことになったけれど、今までの服のままで大丈夫?」そんな働く女性たちのお悩みに応え、これまで25,000人以上のスタイリングをしてきた“パーソナルスタイリングスペシャリスト”の長谷章江さん。リモートワークによりオンライン上でやり取りをする機会も増えた今、あらためて知りたい「私らしいスタイリング」のコツについて伺いました。

更新日:2021/10/29
  1. 建築の世界から一転、アパレル業界へ
  2. 周りから聞いた「私の良さ」をブラッシュアップして、自分らしさを見つけよう
  3. オンライン時に気をつけたい服の色・デザイン
  4. 洋服は未来を照らしてくれるもの

建築の世界から一転、アパレル業界へ

マネ活編集部:長谷さんのご活動について教えてください。

 

長谷:大きく分けて二つの軸で活動しています。一つは企業や百貨店の方々へ向けた、「自分を知る」ためのファッションイベントや研修の企画運営。もう一つは個人の方を対象にした「稼げる仕事服」の提案です。

 

マネ活編集部:コロナ禍によりリモートワークになって、服に対するニーズに変化はありましたか?

 

長谷:個人向けサービスを利用されている方は、役職付きや会社経営者の方が多く、コロナ禍だからこそのオンライン用の服がほしいといったニーズがコンスタントにありますね。一方、企業からは人材育成の一環として身だしなみを学ぶため、グループショッピングの同行などのご依頼があります。

 

「会う機会が減ったから服装に気を遣わなくてもいい」ではなく、「会う機会が減ったからこそ、会えるときにチャンスをものにしたい、する」という志向のある企業や個人の方からご依頼いただいていると感じます。

 

マネ活編集部:「稼げる仕事服」と銘打っているのは、なぜですか?

 

長谷:私のお客様である個人の方たちは、人前に立たれる機会が多いので、特に「華やかな服を着ないといけない」とか「流行りを押さえておかなきゃ」と思っている方が多いんです。でも、「仕事服」と言うことで、仕事はトレンドと切り分けて良い、とお伝えしたかったんですね。

 

ファッション雑誌などでよく見る「マイナス5歳」「若く見える」服を選ぶのではなく、信頼度が増し、自信に繋がる、自分のステージに相応しい「仕事服」を選ぶサポートをしています。

 

マネ活編集部:長谷さんがスタイリングの仕事を始めるまでのキャリアについても教えてください。

 

長谷:建築を学んでいた大学時代、建造物を見ようと行ったヨーロッパの空港で、パリコレスタッフの女の子と偶然出会ったんです。彼女からの誘いでファッションショーに行ったことで、モードファッションの世界に魅了されました。その衝撃から、進路を変えてファッション業界に進もうと思ったんです。

 

マネ活編集部:では、新卒時からアパレル業界にいらっしゃるんですね。

 

長谷:はい。業界歴は16年です。新卒で大手アパレル会社に入社し、セレクトショップで販売員として働きました。4年後、一つのブランドを極めたくなったため転職し、店長やバイヤー、エリアマネージャーを務め、フランスへの買い付けも経験しました。

 

数年間を駆け抜けたあと、結婚を機に退職し、子どもを出産。しばらく専業主婦として家事と育児の生活を送っていたんですが、自宅とスーパーマーケットを往復する日々に満ち足りなくなってしまって。そんなとき、同じマンションに住んでいる独立開業したママから、起業に関する本をもらったんです。彼女に「やってみたら?」と軽い感覚で言われたのが、今のスタートですね。

 

ただ、本に書いてある必要な手続きをしていっただけで、これが起業だという意識はありませんでした。ただ、アパレル業界は盆暮れ正月が1番忙しく、乳幼児の子育てと両立するのは難しい。私は子どもが大きく成長する乳幼児期を大切にしたいと思っていたため、自分のサイズとペースで働ける方法として、自分で起業することを選びました。

 

マネ活編集部:最初から今のサービススタイルだったんですか?

 

長谷:いえ、パーソナルスタイリングというサービスを知るまでに半年くらいかかっています。当時は、出産・育児を経験したからこそ見えた新しい視点で起業する女性が多くて、私も最初は同じようなことをしようと思っていたんです。でも、相談した夫から「今までのキャリアを繋いだことをやりなよ」と言われて、考え直しました。アパレル業界での経験をどう活かせるか、模索して行き着いたのが今の形です。

 

周りから聞いた「私の良さ」をブラッシュアップして、自分らしさを見つけよう

マネ活編集部:年齢を重ねていく中で、「この服はもう似合わない」「年相応の服装がわからなくなった」という悩みが出てきます。仕事服となると、なおさら人の目が気になってしまうのですが、どう自分らしさを見つければいいでしょうか。

 

長谷:講座では、対面でもオンラインでも、周りの人たち30人くらいに「私のいいところはどこですか?」と聞いてみてくださいとアドバイスしています。聞く相手は家族やパートナーでもいいですし、頻繁に合う知人、初対面の人でもいいです。回答結果を集計し、1~3位の内容をブラッシュアップすることで自分らしさに変えることができるんですよ。

 

マネ活編集部:自分で「本当に?」と疑問に思うポイントがたくさん集まってきたときは、どう受け止めればいいのでしょうか。

 

長谷:私自身、おでこが広くて嫌だなと思っていて、前髪で隠していた時期があったんです。でも、聞いてみたら「おでこの肌がきれい」というフィードバックがいっぱいきて。じゃあ、その良さをどう活かそうかと考えた結果、おでこを出してみることにしたんですね。大切なのは、言われたことをそのまま反映するのではなく、それを踏まえて「自分だったらどうしたいか」を考え落とし込む作業をすること。トライ&エラーを繰り返してみてほしいです。

 

マネ活編集部:「落とし込み」の方法について、もう少しお聞きしたいです。

 

長谷:たとえば「デコルテがきれい」「首のラインがきれい」「腕がきれい」といったフィードバックがあったら、「デコルテが見えるデザインの服を選ぼう」「長袖を着る季節だけれど、袖部分を少し上げてみようかな、それとも七分袖を選んでみようかな」と考えてみる。この、「考えてみる」が大切です。

 

今って、服装に悩んだらネットで調べれば、何かしら答えが出てきますよね。でも、ネットに「自分らしさ」の答えはありません。得た情報を自分らしさに変えるためには、自分と向き合う時間が必要だと感じています

 

マネ活編集部:仕事服となると、なおさら検索して無難なものを探そうとしてしまいがちかもしれません。

 

長谷:ビジネスカジュアル、難しいですよね。トレンドに踊らされる必要はなく、自分が心地よく着られるかを大切にすればいいと思います。あとは、会社の看板を背負ってお金をいただいていると忘れないこと。身だしなみには自己管理ができているかどうかが表れます。服装を考えるときには第一に清潔感を意識しましょう。

オンライン時に気をつけたい服の色・デザイン

マネ活編集部:冒頭で、「オンライン用の服」へのニーズがあると伺いました。対面時とは違う注意点があるのでしょうか。

 

長谷:オンラインでは上半身しか相手に見えないので、タイトめなトップスを着るといいですよ。最近ではリラックスできるデザインの洋服が流行の一つなのですが、画面上だとルーズに映ってしまうおそれがあるんです。少し後ろに服を引っ張ってピンとさせるとか、きちんと感が伝わる着こなしをしましょう。

 

あとは色ですね。自分に似合う色を知る方法として、カラー診断があります。いろいろな分け方があるのですが、個人的には春夏秋冬の4種類に分けられれば十分。ただ、この診断結果は「リアルで似合う色」だと捉えてほしいです。

 

オンラインの場合は、もっと大きなくくりである「イエローベース」か「ブルーベース」のどちらかに沿えばOK。その中で、彩度と明度が高いもの、つまり色がはっきりしているものを着るのが良いですね。自分に似合う色でも、彩度と明度が低い色を選ぶと、オンライン上では疲れたように見えてしまうおそれがあるんですよ。

 

カメラの精度によっても全然色が違って見えてしまうので、細かくこだわりすぎずに肌のベースに合う明るい色を選ぶようおすすめしています。リアルでは抵抗感があるようなビビッドな色でも、オンライン画面上では素敵に見える、なんてこともあります。似合うかどうか不安な場合は、Uネックやスクエアネックのようにデコルテが出るものを選ぶと、服の色がダイレクトに顔色に影響しにくくなるのでおすすめです。

 

また、画面上ではウエストラインは見えないので、ウエストではなくバストラインがフィットするかどうかで選びましょう。

 

オンラインで映える服とリアルで素敵な服は、色やデザインを選ぶときの視点が少し異なります。今後、オンラインの機会が一切なくなることはないと思いますので、洋服を買うときは「リアル用の仕事着」「オンライン用の仕事着」「プライベート用の服」と3パターンで考えるといいでしょう。

洋服は未来を照らしてくれるもの

マネ活編集部:長谷さんの今後の展望についてお聞かせください。

 

長谷:私は、すべての女性が今よりも必ず美しくなれると思って活動してきました。それは今後も変わりません。がんばる女性たちに対して、装いを通して「あなたらしさ」という新たな美しさを引き出していきたいですね。「楽しかった」で終わってしまうスタイリングではなく、明日へと前進する力に変えられるサポートをしていきたいです。

 

マネ活編集部:服から自信をもらって新しい仕事にチャレンジできる、それが成果になってキャリアアップに繋がる。長谷さんの言う「稼げる仕事服」に対し、そんなイメージを抱きました。

 

長谷:リーダーの方がきっちりした服を着ることで、周りにもいい緊張感が生まれ、それで部下のパフォーマンスが上がるとも言われています。洋服は未来を照らしてくれるものであり、自分を引き上げ、引っ張っていってくれるものだと信じています

 

マネ活編集部:「稼ぎたい!」と思うことをネガティブに捉えたり尻込みしてしまったりする女性もいるのではないかと思います。「稼ぐ」というワードに対して、長谷さんが伝えたいことはありますか?

 

長谷:そうですね。個人的に、お金は自分の幸せに変えられるものだと思っています。人生の選択肢を広げることに繋がるかなと。私の話になりますが、今年、母が入院して手術を受けることになったんです。コロナ禍で術後にも立ち会えないですし、見舞いも難しい。そこで、「せめて私にできることを」と思って「費用は払うから、個室に入るのはどう?」と母に提案したんです。それを聞いた母は、遠足前日の子どものように目を輝かせて喜んでくれました。提案した私がびっくりするほどの変わりようで、「働いていて良かったな」と心底思ったんです。

 

40代に入り、周りでも親の介護や病気に直面している人が増えてきました。そんなときに、稼ぎがあれば選択肢を増やせる。稼げるようになった自分の先にある世界として、お伝えしたいなと思います。

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