冷凍食品は「手抜き」ではなく「手間抜き」!上手く活用することで、コスパ・タイパの良い生活を送ろう
「換気」から始めよう!住生活ジャーナリスト・藤原千秋さんに聞く、ズボラでもできる掃除術
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
リモートワークの導入により、自宅で過ごす時間が増えた方もいるでしょう。家にいる時間が少なければ、家の中が荒れていても目をつぶれるかもしれませんが、在宅時間が増えると、そうもいっていられません。忙しく日々を過ごす中、どうすれば快適な環境を整えられるのでしょうか。住生活ジャーナリストの藤原千秋さんに伺いました。
- 年会費が永年無料
- 100円につき1ポイント貯まる※
- 安心のセキュリティ
※一部ポイント還元の対象外、または還元率が異なる場合がございます。ポイント還元について詳細を見る
- ニーズに応えていった結果、肩書が「住生活ジャーナリスト」に
- 掃除を始める以前に重要なのは「換気」習慣を身に付けること
- 掃除をすれば、家電も家財も長持ちする
- 「掃除は健康維持のためにする」を念頭に置き、優先順位を付けて実践しよう
ニーズに応えていった結果、肩書が「住生活ジャーナリスト」に
マネ活編集部:藤原さんの肩書「住生活ジャーナリスト」のお仕事内容について教えてください。
藤原さん:この肩書は仕事でご縁のあった記者の方が付けて下さったものなんです。私のおもな仕事は「家の中」の物事について書くことで、ご依頼があれば執筆以外の仕事もしています。最初は「住生活ジャーナリストです」と自称することに抵抗がありましたね。ただ「アドバイザー」や「研究家」などよりはしっくりくるかなと。
マネ活編集部:いつから、どのような経緯で住生活ジャーナリストとしてお仕事をするようになったのでしょうか。
藤原さん:もともとは住宅メーカーの営業職として、いわゆる「家を売る」仕事をしていたんです。ただ、大きな手術を要する病気になってしまい、体調が戻らなかったため退職することになりました。それが2000年の少し前のことで、インターネットの黎明期のことでした。
そこから数年、家に引きこもってインターネットに触れることが多い生活を送っていました。そんなあるとき、総合情報メディアの立ち上げと執筆者の一般公募の情報を目にしたんです。手打ちでHTMLタグを打ってホームページを作ったり、ソフトをいじったりと、ネット周りの基礎知識があったこと、住宅のことであればいくらか文章を書けるのではと思ったことから応募し、選考に通ったのが今につながる第一歩でした。ただ書くことに関しては完全に素人で、これまで書き続けられたのは、当時の編集長にマンツーマンで指導していただいたおかげですね。
前職の経験から住宅全般に関する基礎知識があり、家周りのことについて執筆していましたが、他のほかの執筆者には一級建築士の方など、私より詳しいプロが多くいました。私にはあまり取材に行けない事情があったため、一次情報に乏しく、あるとき掃除のことを書いてみたところ記事がバズるように。そこからは、媒体側から家事や子育てなど、住まい関連でいろいろなテーマを与えられ、求められたことに応えてきました。そのうちに住生活の専門家と呼ばれるようになっていったんです。
マネ活編集部:ニーズに応えていった結果、今の「住生活ジャーナリスト」というお仕事になっていったんですね。
掃除を始める以前に重要なのは「換気」習慣を身に付けること
マネ活編集部:住まいに関するいろいろな情報を取り扱っていらっしゃる藤原さん。今回のテーマは「掃除」です。藤原さんが見聞きする中で感じる「良い暮らしにつながる掃除術」、反対に「あまり良くない掃除の習慣」について伺いたいです。
藤原さん:コロナ禍でステイホームが叫ばれた時期を含め、在宅時間が増えたことからか、掃除についてのお悩みを聞く機会が増えました。滞在時間が増えれば増えるほど、家は物理的にも汚れますし、荒れます。掃除の必要性が増すのは自然な流れといえるんですね。
もう1つ、コロナ禍が気付かせるきっかけになったのではと感じているのが、家の中の空気の重要性です。
マネ活編集部:空気ですか。
藤原さん:はい。家の中の空気は家を汚す原因にもなりますし、きれいにする秘訣にもつながるんですよ。
もともと換気の大切さというのは、は皆さんご存じだったと思うんですね。ただ、2011年の東日本大震災をきっかけに「窓を目張りしないと」「洗濯物も部屋干ししないと」という風潮が生じたのではないかと思います。
そこで何が起きたかというと、室内のカビが増えたんです。私が2011年の5、6月に訪問したお住まいでは、お風呂場の窓も3カ月閉め切っていて、布団も干していないということでした。風呂場のタイルの目地のカビはわかりやすいかと思いますが、布団がだんだん灰色っぽくなっていっているのがカビのせいだということは、認識できていなかったようです。
カビが増えると体調にも悪影響が出ます。布団のカビ、エアコンのカビ、風呂場のカビを吸ってしまうと、よくカゼのような症状が出るんです。ただ、症状が花粉症とも変わらないため、「長くスギ花粉が続いているのかな」などと勘違いしやすいんです。
こういった体調不良に近いものが、コロナ禍でのステイホームでも増えていたんじゃないかなと感じます。在宅時間が長いということは、家の中の汚れと共存する時間も長いということですから、「何となく体調がずっと悪い」という方は、家の中のカビや空気の汚れを疑ってみていただきたいです。布団、ベッドには本当に注意してください。特にフローリングの上に布団を敷いたままにしていると、人型にカビが生えるんです。ネットで画像検索してみると、実際の画像を見られます。
マネ活編集部:見るのに勇気がいりそうな画像が出てきそうです。では、掃除術のテクニックよりも大切なのはカビを生やさないこと、つまり換気すること、でしょうか?
藤原さん:そうですね。とにもかくにもまずは、「換気」です。そもそも、掃除って何のためにやるものだと思いますか?
マネ活編集部:きれいにするためでしょうか。
藤原さん:そう思われる方も多いと思いますが、実は掃除は見た目をキレイにするためだけではないんです。掃除の肝は「健康」だと私は思っています。掃除は命を守るため、健康維持のために重要なんですよ。このことに気付いていない方が多い気がしますね。
マネ活編集部:衛生的な話だということですね。
藤原さん:そのとおりです。掃除は人間だけが行っていることではありません。ツバメも巣をきれいにしていますし、巣の中で排泄はしません。巣が不衛生だと命にすら影響が出ることを、彼らも知っているんです。ですが、現代社会を生きる私たちは、とりあえず消臭剤を置いて良い香りをさせておけばOKとか、見た目や香りといった本質的ではないところに意識が向きがちですね。
おしゃれじゃなくても、極端にいえば散らかっていても、 カビがない部屋のほうが良いんです。
マネ活編集部:コロナ禍でも換気は話題になりましたよね。
藤原さん:感染予防のため当初は「屋外からウイルスが入ってくるのでは」と心配して自宅を閉め切っている方もいたのではないかと思います。ワンルームに住んでいる知人は、換気扇を切って1か月以上閉じこもり、体調を崩したそうです。たまたま酸素濃度を測る機械を持っていたため「もしかして」と計測してみたところ、二酸化炭素濃度が非常に高かったと。
その方はフリーランスで、コロナ前はよくカフェなどに外出して働いていたそうです。自分の体調不良は酸欠によるものではないかと気づき、換気をしてみたところ、たちまち体調が戻ったと。ほこりやハウスダストの問題以前に、人が息をしているだけで二酸化炭素で空気が汚れてしまうということですね。
マネ活編集部:なるほど。
藤原さん:どんなに掃除している家の中でもダニは億単位でいるとされています。その糞や死骸がほこりの内容物の一部で、室内を漂っているわけです。これを減らす有効な手段のひとつが換気なんです。
マネ活編集部:どうすれば効果のある換気ができますか?
藤原さん:2カ所以上、窓を開けて風の通り道を作りましょう。おすすめは、キッチン、トイレ、お風呂場の換気扇を「強」にして強制的に排気させながら窓を開け、1日10分換気タイムを設けること。時間はワンルーム程度での目安なので、ご自宅の広さによって調整してください。
換気扇は強制排気システムなので効果的に家の空気を入れ替えられます。換気タイムをきちんと取れていれば、布団や風呂場にカビが生えるペースを落とせますよ。
マネ活編集部:真夏や真冬の時期は、換気がどうしてもつらいのですが……。
藤原さん:エアコンをつけたまま換気すれば良いですよ。コロナ禍のとき、店舗などもエアコンをつけたまま窓を開けたままにしていたでしょう?もちろん今は、あの頃のようにずっと開けたままにする必要はなく、換気を終えたら閉めれば良いので、ぜひエアコン稼働シーズンも換気を続けてほしいです。
マネ活編集部:あと換気しづらい理由の1つが、花粉症だと思います。家の中に花粉が入るのが嫌で、窓を閉め切っている方もいらっしゃると思うのですが、どうしたら良いでしょうか。
藤原さん:家の中と花粉症シーズンの屋外とでは、いくら花粉が飛んでいるといっても屋外のほうが空気はきれいです。
ただ、花粉症の方は思い起こしてみてほしいのですが、家に帰ってきた後に症状がひどくなるという経験はありませんか?これは、服に付いた花粉を家に持ち帰ってしまっているからなんですよね。
換気をしなければ、家に持ち込んだ花粉もそのままになってしまうんです。特に付着しやすいのは服のすそです。そのため、履いたり脱いだりが多いトイレの床には花粉がたくさんたまります。花粉症の方は、ぜひトイレの床の掃除を意識してみてほしいです。
花粉症の方は、換気後に空気清浄機を使うと良いでしょう。あるメーカーによると、換気する窓の近くに空気清浄機を置き、換気時にも稼働させることで、入ってくる花粉を減らせるそうです。気持ち的にも安心できるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。あとは玄関先に空気清浄機を置いておけば、帰宅時に持ち込む花粉をその場で減らすことができます。
マネ活編集部:家電も上手く利用して、とにかく換気をすることが大事なんですね。換気するのに適したタイミングはあるのでしょうか。
藤原さん:掃除中ではなく掃除後に換気してほしいです。ちなみに、掃除機をかけるのに最適な時間はいつだと思いますか?ヒントは「人が動いている時間、ほこりは宙を舞っている」です。
マネ活編集部:起床直後など、人が長時間動いていなかった後でしょうか。
藤原さん:そのとおりです。では、ロボット掃除機のスイッチを入れるのは、出勤時、帰宅直前、どちらが効率よく掃除できるでしょうか。
マネ活編集部:その理屈でいくと、帰宅直前ですね。
藤原さん:正解です。家を出た直後にロボット掃除機をかけてしまうと、掃除機が仕事を終えた後に床にほこりが落ちてきてしまいます。掃除と換気の関係も同じです。「これから掃除をしよう」というときに窓を開け、終えたら閉めるという方が多いのですが、実は逆の方が空気をきれいにするには効率的です。 掃除機をかけて床のほこりを吸い、その後に舞っているほこりを換気で外に出してしまうのが効率的です。ただ、CMなどの影響からか、掃除中に窓を開けて、その後の重要なタイミングで閉めてしまう方が多いようです。
マネ活編集部:小中学校の掃除タイムも、まさにそのサイクルだったような気がします。
藤原さん:掃除を含め、家事には何となくのイメージでやっていることが多いですよね。家事を体系的に学ぶ人はそれほど多くはありませんから。
マネ活編集部:理屈を聞けば「そのとおりだ」と思いますが、確かにこれまで窓を開けるタイミングを意識したことはなかったです。
|
|
掃除をすれば、家電も家財も長持ちする
マネ活編集部:掃除をすることで、家計にプラスになることはあるのでしょうか。
藤原さん:掃除が家計に直接影響することはあまりないですね。ただ、汚れが蓄積すると劣化が進むため、リフォームや買い替え、修理を先送りできることにはつながります。例えば、換気扇の油汚れは、蓄積すればするほど塗装が剥げるリスクが上がりますし、モーターの故障も早まります。結果として、コストがかかってしまいます。掃除をすることで長持ちさせられるのは、家計的にもメリットがあります。
マネ活編集部:エアコンに関してはいかがですか?掃除をしたほうが電気代を抑えられるのでしょうか。
藤原さん:確かに電気代は抑えられますが、電気代を抑えるために掃除をしようというのは、ちょっと本質的ではないですね。汚い空気を吸わないためにフィルター掃除をするという側面のほうが大きいです。これは空気清浄機も同じですね。冒頭の繰り返しになりますが、掃除も換気も「命を守るため、健康維持のためにするもの」ですから、その観点で掃除の優先順位を考えていただければと思っています。
「掃除は健康維持のためにする」を念頭に置き、優先順位を付けて実践しよう
マネ活編集部:今回の結論は「換気」かと思うのですが、なかなか掃除に手が付けられない、続けられない方にアドバイスがあればお話いただきたいです。
藤原さん:まずは換気しましょう。そのうえで、直近2年、散らかった状態の家でも健康に過ごせている方は、健康維持の観点からいうと、問題ないと考えます。快適ラインはクリアできていると認識してください。元気に過ごせるならOKなんです。「それなら、今のままでもいいか」と割り切るのもひとつの方法です。
それでもどうにかしたいという方は、1度プロの掃除サービス 入れることも考えましょう。半年間、悩み続けるより、1日プロに依頼するほうが結果的にお得ということもあります。あとは、来客を増やしましょう。常に家の中がきれいな方は、来客数が多いことが多いです。
マネ活編集部:どうすればモチベーションを維持できますか?
藤原さん:スマホで写真を撮り、それを家の外で確認しましょう。他人の家を眺める感覚で写真を見れば、特に気になる部分がわかります。そこだけでも重点的に整えましょう。それを起点に別の場所を整えると、やる気が湧いてきますよ。
人は良くなりたいと思っているものです。スマホを使って客観性を手に入れることで、「ここさえきれいになれば」という視点を得てもらいたいです。よくお片付け術で「引き出し1つから始めましょう」というアドバイスを見ますが、おすすめは家族に気付かれやすい場所です。玄関やトイレ、洗面所、お風呂など、目につく場所は反応をもらいやすいので、モチベーションにつながります。リビングは意外と過ごす時間が少ない家庭だと気付かれにくいです。あとは、ビフォーアフターをスマホで撮っておくと、自分のやる気になりますよ。
ただ、繰り返しにはなりますが、掃除の目的は健康維持です。散らかっていても、衛生的に問題がなく、現況、皆が健康であれば十分ですので、まずは1日10分の換気から習慣づけてほしいです。
マネ活編集部:それならできそうです。今日はありがとうございました!
- 年会費が永年無料
- 100円につき1ポイント貯まる※
- 安心のセキュリティ
※一部ポイント還元の対象外、または還元率が異なる場合がございます。ポイント還元について詳細を見る
この記事をチェックした人におすすめの記事 |
|
|