カメラを手にしてあらためて気づいた、私と家族との関係

リリース日:2022/07/20 更新日:2022/08/16
ナカノヒトミ
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ナカノヒトミ

1990年長野県佐久市出身。2017年よりフリーライターとして活動を始めた。どこでも地元メディア「ジモコロ」などウェブメディアを中心に執筆を行う。2018年4月に「やってこ!シンカイ」の店長になり、佐久市から長野市に引っ越す。シンカイで自分の子供を育てることが目下の目標。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

東京と長野を拠点にライターとして活動するナカノヒトミさんが、クレジットカードにまつわる思い出を語ります。ナカノさんにとって、大学時代にカメラを買ったことが大きな思い出として残っているとのこと。カメラをきっかけに、家族との関係性も変わっていったそうです。

  1. 初めて買ったデジタル一眼レフカメラ。自分の相棒を手に入れた
  2. 幼い頃から、カメラで「記録」することに興味があった
  3. 仕事を通して、人物を撮影する楽しさを知る
  4. 家族を撮影・発信していくことで、感謝を伝えたい
  5. 家族が増えると、カメラも増える

クレジットカードを使うことは、自分の生活の中ですっかり当たり前になっている。高い買い物をすることにも躊躇(ちゅうちょ)することは少なくなった。そんな中でも、特に思い出深い買い物といえば、学生時代に購入した「カメラ」だ。



フリーライターとして独立し、地元である長野を拠点に活動を始めて早2年がたった。東京に憧れ、大学入学のタイミングで上京したのがはるか昔のように感じる。

大学生の頃は念願の東京ライフに羽目を外し、外食や洋服、美容にお金を使っては、預金口座をすっからかんにして翌月を迎えたこともあった。

東京は地元と違って、徒歩圏内にコンビニはあるし、テレビで紹介された有名店には電車に乗って15分足らずで行けてしまう。憧れていたブランドのものも実物を見に行って購入できるし、有名な美容師に髪を切ってもらうことだってできる。上京したからには地元でできないことを楽しまねばと張り切っていた。

でも、フリーランスになった今なら思う。「貯金をしておかないと、この後、生活に困ることになるぞ」と。 しかし、向こう見ずな買い物が、その後の人生の軸を形成することだってあるのだ。

初めて買ったデジタル一眼レフカメラ。自分の相棒を手に入れた

東京を満喫した大学生活のダイジェストで、憧れのデジタル一眼レフカメラを購入したことは大きな思い出のひとつ。何が撮りたかったわけでもなく、夢中になれる趣味が欲しかったのだ。大学三年生で手にした、カメラのツヤッとしたあのボディを思い出す度に、今でもわくわくしてしまう。

 

約10年前の当時、大学生でデジタル一眼レフカメラを持っている人は今よりも少なかったように思う。Instagramに登録する人が増えだし、ガラケーからスマホに移行する人が多かった中、私はいつまでもガラケーを使っていた。撮影できるものといえば、画素数の低いガビガビの写真だった。

 

そんな私が憧れていたのは、宮崎あおいさんがイメージキャラクターを務めていたOLYMPUS「PEN」シリーズのミラーレス一眼カメラ。家電量販店やテレビCMで見かける度に気持ちが高まっていった。

 

コンパクトながらレンズ交換が可能なカメラで、ベージュとホワイトの淡いツートーンカラーがとてもかわいい。今でこそiPhoneで遠近感のある写真が撮れるようになったが、当時はデジタル一眼レフカメラでないと撮影が難しかった。なるほど、レンズを変えれば背景がボケるかっこいい写真が撮れるんだなあ、と家電量販店からもらってきたカタログを毎日のように読み込んでいた。

 

そして、同級生との旅行をはじめとする出費が重なるタイミングで、初めてクレジットカードを作った。そのとき「せっかくだからカメラも買ってしまおう!」と、ずっと気になっていたOLYMPUSのミラーレス一眼カメラを購入することにした。うだうだ悩んでいても決断するときは一瞬だ。

 

満を持してカメラの購入を決めたとはいえ、学生の身分で金銭的な余裕はない。そこで、クレジットカードのありがたい仕組み、分割払いにあやかることにした。

 

レンズも同時に購入して、総額は5万円ほどだっただろうか。バイトを掛け持ちしていたとはいえ、大学生からすると大きな出費だ。しかし、二回払いにしたことで負担は軽くなった。カメラ代の支払いのことを考えれば、バイトにもより励むようになった。

 

こうして手元に届いた「OLYMPUS PEN Lite E-PL1s」は、それはそれは愛おしかった。

 

重さは454gと、2010年の発売当時で世界最軽量。ダブルズームレンズをつけても644gしかなく、初めて持つ本格的なカメラにはピッタリのサイズ感だ。使っていないときは一番目立つ棚の上に飾って、部屋へ遊びにくる友だちに自慢していた。何事も初めてはわくわくするものだ。

 

さて、これからなにを撮っていこうか。毎日そんなことを考えていた。カメラを手にすると外に出掛けたくなるのだ。

幼い頃から、カメラで「記録」することに興味があった

ここで、過去にOLYMPUS PEN Lite E-PL1sで撮った写真を少し紹介していく。 

これは、カメラを手に入れて初めて撮影した写真。まずは机上の物撮りをしてみた。憧れのボケ感に心が躍る。当時使用していたガラケーのカメラでは絶対に撮れない写真だ。

こちらは、初めての一人旅で行った金沢での1枚。カメラ初心者だって、桃の花をきれいに切り取ることができる。撮れば撮るほどカメラのことが好きになっていった。

海外旅行のお供にも、カメラは欠かせなかった。一人で行ったフランスも、カメラがあることでその楽しさは倍増。時折感じた一人旅ならではの寂しさも、写真を見返せば良い思い出として蘇る。

ちなみに、人生で初めての大きな買い物は、ポラロイドカメラの「チェキ」だった。

地元のイオンにあるカメラ屋の福袋に入っていたかわいいピンク色のそれは、小学校6年生が持つには高級なおもちゃだ。パチリとシャッターを押せば、10秒足らずでカメラが吐き出したフィルムに被写体が浮き出てくる。友だちを撮ったり、庭に干した洗濯物を撮ったりと、なんにでもレンズを向けては撮影を楽しんでいた。

思い起こせば、幼少期から「記録」することに興味があったように思う。撮った写真を親に見せて褒められたことも、成功体験となって今まで続いているのかもしれない。なお、当時購入したチェキは、20年近くたった今も現役で活躍してくれている。

仕事を通して、人物を撮影する楽しさを知る

幼い頃から、家族との仲は良好だった。上京後も、家族のLINEグループには週1くらいの頻度で母親から昼食の報告が届いた。

 

とはいえ、帰省は正月とお盆の年2回だけ。私にとっての地元は、たまに帰って中学・高校の気の知れた友だちと近況報告をする場、という感覚だった。地元への愛はあれど、別に今すぐ戻りたいわけじゃない。きっと上京した地方民の半数くらいが抱きそうな思いを私も抱いていた。嫌いでもないし好きでもない。生まれ育った場所をただ受け入れていた。

 

本当は、今でも東京で働いていたはずだった。だって、憧れの東京に行ったのだから。

 

しかし、人生は何があるのかわからないもの。大学の卒業間際に始めた就職活動で決まったのは、長野と東京に拠点をもつ地域系のベンチャー企業だった。

 

卒業後の進路がまっさらだった私が、ネットで見つけて飛びついた求人。「東京にいながら長野に関われる」ことにビビッときたのだ。東京にどっぷりハマりたかったようで、実は地元への思いは強かったのだなあ、と自分自身の選択に驚いた。

 

そして1年ほど都内で社会人生活を送った後、会社の人事異動で地元の長野に戻ることになった。

 

約5年ぶりの地元での生活にすんなり戻ることができたのは、実家暮らしを快く受け入れてくれた家族のおかげだ。朝起きれば枕元には畳まれた洗濯物が置かれていて、机の上には朝も晩もごはんが並んでいる。一人暮らしを通して家事の面倒くささを知ったからこそ、上京前に当たり前だった光景が神々しく見えた。朝早く起きて家事をこなす母や祖母は偉大だ。

 

その後、ベンチャー企業を3年で退職。フリーライターとして活動を始めるようになった。そしてこのときから、当たり前の存在だった「家族」について発信をする機会が多くなった。

 

きっかけは、ある媒体で父を取材したこと。父はきこりをしながらヨガ講師としても活動している。私がフリーランスの道を選んだのも、いきいきと仕事に取り組む父の自由な働き方に魅力を感じたからだ。

 

数々やってきたライターの仕事の中でも、家族にフォーカスして発信することは特におもしろさを感じていた。ずっと身近だった存在を客観的に捉えることで、知らなかった一面を再発見できる。

 

そして、ライターの仕事を始めたことで、カメラを使う頻度も高くなった。大学生活で購入したカメラは弟に譲り、新たなデジタル一眼レフカメラを買うことにした。

 

すると、撮影する写真にも変化が現れた。かつては旅行先や日常生活での風景をよく撮影していたが、データを開けば人物写真ばかりになっていた。取材を通して、人物を撮る楽しさを知ったのだ。

家族を撮影・発信していくことで、感謝を伝えたい

家族を記事で取り上げるとなれば、当然、家族に対してカメラを向ける機会も増える。

 

これまで親と子、祖母と孫という側面しか見えていなかったが、カメラのファインダーを通すことで、被写体として家族の見え方が変わった。「お父さん」「お母さん」という肩書きではなく、同じひとりの大人として見ているような感覚だ。普段考えたことがなかった。「お父さんはこんな表情をするのか!」だなんて。

 

カメラを向けられると、人はどうしても表情を硬くしてしまいがちになる。どうやって今日一番の表情を引き出そうか、どうすれば喜んでもらえる写真を撮れるか。被写体に対して試行錯誤することが、カメラの楽しみなのかもしれないと気づいた。

我が家の夕飯は、餃子が出てくると当たりの日。祖母が作る餃子は、タネに先に火を通すのが特徴。もちっとした皮がアクセントで、ニラ饅頭のような味わいだ

これは、フィルムカメラで撮影した写真。デジタル一眼レフカメラだけでなく、いろいろな機種で家族との時間を記録していった。撮影した写真を家族に見せるといつも決まってうれしそうな顔をしてくれるので、こちらまでうれしい気持ちになってしまう。

秋の山を見つめる父。家族でドライブに行った途中の1枚

父親を捉えた、数年前の写真も紹介したい。当時山梨に住んでいた弟のところへ家族総出で遊びに行く道中に撮影したものだ。きこりである父と山の組み合わせはやはりしっくりくるなあと思い、シャッターを押した。

 

そして、実家にお世話になりっぱなしだった私も、昨年、家庭を持つようになった。

 

結婚したタイミングで実家から車で1時間半の距離に住まいを移したが、SNSの登場も手伝って、家族との距離はより近くなったと思う。私の仕事を理解してくれているのもありがたいし、直近の活動は両親がInstagramやFacebookを通してくまなくチェックしてくれている。

Instagramより

実家を離れると同時に、撮影した祖母の写真を掲載するInstagramのアカウントを作った。カメラを向けると喜んでくれる祖母を見ていると「これも親孝行ならぬ祖母孝行なのかもしれないな」とせこせこ更新を続けている。

 

家族に直接感謝を伝えるのはこっ恥ずかしいけど、私は写真で感謝を伝えていきたい。

家族が増えると、カメラも増える

私は元々飽きっぽい性格なのだが、唯一カメラだけは長年続けている趣味になっている。代々相棒となるカメラの機種は変われど、人生の半分以上はカメラのある生活を送っている。

 

大学生の頃は、本を読んだりウェブを見て技術の習得や構図の勉強をしてみたりしたけど、写真を楽しく長く撮り続けるには、目の前の被写体と向き合い、下手でも撮り続けることが大切だと気づいた。また、家族の発信をしたいと思えたのも、カメラがあったからこそ気づいたことだろう。

 

今は、ことあるごとに夫と家族写真を撮ることにハマっている。お腹の中には来年出産予定の子供もいるので、今後はますますカメラが活躍しそうだ。

 

カメラ沼というのは恐ろしいもので、次々に新しいカメラが欲しくなる。次は成長を逃さずに収められるビデオカメラを買おうか、それとも子供の細かな表情を逃さぬよう明るいレンズを買おうか。

 

大学生の時にクレジットカードでカメラを買ったことで、少し高めの買い物をするハードルがグッと下がった今、また分割払いのお世話になる日は近いはずだ。

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