休肝日って本当に大事なの?肝臓を休めるとどのようなことが起きるのか

リリース日:2021/08/31 更新日:2022/06/20
黒川ヤスヒト
この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(AFP)

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証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

休肝日とは、アルコールを飲まない日のことです。お酒を飲む回数が多い人に、よくすすめられるのが休肝日を作ること。この記事では肝臓の基本的な機能や肝臓がアルコールから受ける影響、さらに休肝日の必要性や、休肝日におすすめの過ごし方、運動や食事などについて解説しています。

  1. 休肝日は効果あるの?
  2. アルコール依存を自覚するために
  3. 肝臓の機能の変化とは
  4. 休肝日にしたいこと

休肝日は効果あるの?

休肝日は効果あるの?

「休肝日」というのは1週間のうち何日か、お酒を飲まない日を作ることです。毎日お酒を飲む習慣があると、肝臓に負担がかかるため健康を害する可能性があります。ときどきはお酒を飲まずに肝臓を休ませれば、病気になるリスクを減らすことができると言われています。肝臓に負担をかけないお酒の適量は、日本酒で1~2合。これを守ったうえで、週に1~2日の休肝日を作るのが望ましいとされています。

 

休肝日の効果に関するデータとしては、デンマークでの研究結果があります。日本生活習慣病予防協会が2015年3月に公開した、「週に3~5日の『休肝日』でアルコール性肝臓病を予防」という記事の中で紹介されているものです。これによるとアルコールを週に2~4回飲む人と比較した場合、ほとんど毎日飲む人では、アルコール性肝臓病の発症率は3.7倍に上昇するそうです1週間のうちアルコールを飲まない日が3~5日あると、肝臓病になる割合が大きく減るのがわかります。

参照元:週に3~5日の「休肝日」でアルコール性肝臓病を予防 | 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
 

その一方で、必ずしも休肝日にこだわる必要はないという考えもあるようです。アルコールを飲まない日があるかどうかが問題ではなく、1週間に摂取したアルコールの総量が問題だとする見方です。生きている限り肝臓が完全に休むことはないという事実から、休肝日の効果を疑問視する意見もあります。

 

それでも休肝日を作れば、アルコール摂取の総量を減らすのに役立つとは言えるでしょう。また意識的に休肝日を作ることが、精神的なアルコール依存の歯止めとなるという見方にも一理あります。

アルコール依存を自覚するために

アルコール依存を自覚するために

「週に一度、2日続けて休肝日をもうけよう」という勧めには科学的根拠が少ないと言われています。
しかし、アルコール依存症である可能性を知るためには2日開けることに意味があると言えます。というのも、飲酒を中断して48時間以内に離脱症状は起きるので、自覚がなかったけれどアルコール依存症に陥っていたという状況を回避するためにも休肝日を設けるのは得策だと言えます。依存症の症状としては以下のものがあげられます。

・手や全身の震え
・発汗(特に寝汗)
・幻覚、幻聴
・集中力の低下 など

これらの症状から逃れるためにお酒を飲むという悪循環がアルコール依存の悪化を促してしまいます。早めに症状に気づくこと、ひいては依存症にならないレベルで飲酒を楽しむことを念頭に置きましょう。

肝臓の機能の変化とは

肝臓の機能の変化とは

肝臓には、どのような働きがあるのか見てみましょう。肝臓は体の中で、多くの役割を担っています。まず肝臓では、胆汁(たんじゅう)を作っています。胆汁は、脂肪を消化するのに必要となる液体です。そして肝臓には栄養を貯蔵し、エネルギーに変化させる役割もあります。たとえばブドウ糖は、グリコーゲンの形で肝臓に貯められます。そして必要に応じて体の中へ送り出しているのです。

 

さらにアルコールに関係のあるものとして挙げられるのが、毒を中和する機能。お酒に含まれるアルコールや、たばこに含まれるニコチンなど、体の中に入ってきた毒を分解し、毒のない状態にします。

 

体の中で重要な役割を担っている肝臓ですが、アルコールやウィルスによって炎症を引き起こすことがあります。肝細胞が破壊される状態です。肝炎(かんえん)と呼ばれる病気になると食欲がなくなったり、倦怠感が起こったり、さらには皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)が起こることもあるので注意が必要です。肝炎が慢性的につづくと、肝硬変になる恐れもあります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、なかなか症状が出にくいので、日ごろから休ませるなど無理をさせないようにしましょう。

 

そしてもう一つ肝臓の特徴として挙げられるのが、再生力の強さ。手術などで一部を切り取っても、しばらくすると再生します。このように再生する臓器は、肝臓だけだそうです。ラットでの実験では肝臓の3分の2を切り取った後、1週間で元に戻ったという記録もあります。アルコールで弱った肝臓も休肝日を作って積極的に休ませることで、このような再生力を生かせるのかもしれません。

休肝日にしたいこと

休肝日にしたいこと

肝臓の機能を悪化させるものとして、「脂肪肝」があります。これは肝臓に脂肪がたまった状態です。食べすぎや運動不足などで糖質や脂質が余ってしまうと、中性脂肪の形で肝臓にたまります。見た目がスリムでも、脂肪肝という場合もあるそうです。内臓脂肪を減らすには、有酸素運動が有効です。休肝日にはお酒を飲まない分、時間を作ってウォーキングなどの運動をするのがよいでしょう。

 

そしてダメージを受けた肝臓の回復を促すには、食事内容が重要です。肝臓の修復に必要なのは、良質なたんぱく質。卵や大豆製品、魚介類、肉類などを意識して摂ると、休肝日をより有効なものにできるでしょう。ほかにも肝臓の機能には、解毒や胆汁の分泌、エネルギーの貯蔵などがあります。こうした機能を働かせるための栄養素も、補給しておくとよいかもしれません。必要なのはビタミンとミネラル。こうした栄養素は野菜や海藻、キノコなどに多く含まれています。

 

このように休肝日には、アルコールを摂取する総量を抑えるとともに、肝機能が回復するための時間を確保する役割があります。お酒と肝臓という観点から、病気のリスクを減らすヒントになるでしょう。お酒を減らすだけでなく、食事や運動への意識も高まりそうです。

 

忘れてはいけないのが、もしものときのための準備。医療保険に入っていれば、治療にかかるお金や、そのほか余分に必要となる生活費などが確保できます。楽天保険の総合窓口では、さまざまな女性の医療保険について比較・試算が可能です。保険選びに役立つでしょう。

このテーマに関する気になるポイント!

  • 休肝日とは?

    1週間のうち何日か、お酒を飲まない日を作ることです。

  • 肝臓に負担をかけないお酒の飲み方は?

    日本酒で1~2合の酒量を守ったうえで、週に1~2日の休肝日を作るのが望ましいとされています。

  • アルコール依存症の主な症状は?

    手や全身の震え、発汗(特に寝汗)、幻覚・幻聴、集中力の低下などです。

  • 肝炎の症状は?

    食欲がなくなったり、倦怠感が起こったり、さらには皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)が起こったりします。

  • 休肝日にしたいことは?

    有酸素運動や栄養バランスの良い食事です。

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