リボ払いとは?仕組みや手数料、怖いといわれる理由もわかりやすく解説

リリース日:2023/11/16 更新日:2023/11/29

クレジットカードの支払方法には、「1回払い」や「2回払い」、そして「リボ払い」といったように、いくつかの種類があります。お財布事情にあわせて支払方法を選べるのは便利なものです。

しかし、リボ払いは「怖い」「危険」というイメージを持たれることが多いようです。ここでは、リボ払いとはどういった支払方法なのか、返済方法や手数料、そしてリボ払いが怖いというイメージを持たれている理由を詳しく解説していきます。

  1. リボ払いとは?
  2. リボ払いの手数料の支払方式
  3. なぜリボ払いは怖いというイメージを持たれているのか?
  4. 正しい知識を身に付け、上手にサービスを利用しましょう!

リボ払いとは?

リボ払いとは?

リボ払いとは「リボルビング払い」の略称で、クレジットカードの支払方法のひとつです。欧米では広く利用されている支払方法で、日本でも活用されるケースが増えてきています。

 

リボ払いはクレジットカードの利用代金や件数にかかわらず、あらかじめ設定しておいた一定金額、もしくはそれに手数料を加えた金額を毎月支払う方法です。クレジットカードの支払日の請求金額を確認して、支払いが難しいと判断したときなど、あとからリボ払いに変更できることもあります。

 

リボ払いを利用すれば、仮にその月の利用代金が高額になっても支払金額は毎月一定、もしくはカード会社が定めた範囲内で設定できるので、うまく活用できれば毎月の支払金額を抑えつつ計画的に返済していけるでしょう。

「リボ払い」と「分割払い」との違い

クレジットカードの利用代金を分割して支払う方法に「分割払い」もあります。分割払いは、カード会社が定めた範囲内で、利用者が自由に支払回数を設定できる支払方法です。

 

買い物ごとに支払回数を選ぶので、例えば高額なショッピングをした場合は支払回数を多くするなど、利用代金に応じて回数を決められるメリットがあります。

 

リボ払いと分割払いの主な違いは、リボ払いが毎月の支払金額を 事前に設定するのに対し、分割払いは支払回数を設定するという点です。

 

リボ払いは、支払金額を設定するため計画的な支払いが可能ですが、支払い期間が長期化する可能性があります。一方、分割払いでは支払金額の設定はできませんが、支払回数が決まっているので支払完了の見通しが立てやすいでしょう。

「定額方式」と「残高スライド方式」がある

リボ払いには「定額方式」と「残高スライド方式」の2つの支払方法があります。

【定額方式】

定額方式は、クレジットカードの支払残高が増えても、毎月の支払金額は一定のまま変わらない仕組みとなっています。

 

例えば、先月高額な買い物をして支払残高が増えてしまった場合も、毎月の支払金額は変わらず一定金額のままです。利用代金が高額になっても返済負担が抑えられる一方、支払金額の設定が低いと支払期間が長引き、手数料の負担も増えることになります。

【残高スライド方式】

残高スライド方式は、クレジットカードの支払残高によって、毎月の支払金額が増減する仕組みです。

 

例えば、支払残高が5万円以下の場合は毎月の支払金額が5,000円で、支払残高が5万円超10万円以下では毎月の支払金額が1万円と設定されているクレジットカードがあるとします。

 

このケースでは、支払残高が4万円なら、支払金額は5,000円です。しかし、支払残高が6万円になっていたら、支払金額は1万円になるのです。

リボ払いの手数料の支払方式

リボ払いの手数料の支払方式

リボ払いには、リボ払い手数料を請求金額に対しどのように処理するかにより、「within(ウィズイン)方式」と「without(ウィズアウト)方式」の2つの方式があります 。

 

2つの違いを簡単に説明すると、within方式は毎月の支払金額の中にリボ払い手数料を含めて計算する仕組みであるのに対し、without方式は毎月の支払元金に残高に応じたリボ払い手数料を計算し上乗せする仕組みとなっています。

 

では、それぞれの支払方式について詳しく見ていきましょう。

within方式

within方式は、支払金額の中にリボ払い手数料を含めた金額が請求されるため、毎月の支払金額が一定になる支払方式です。例えば、毎月の支払金額を3,000円と設定した場合、元金とリボ払い手数料を含めた金額が3,000円となります。

 

支払金額が毎月一定な ので、家計の管理がしやすいというメリットがありますが、元金がなかなか減らずに返済期間が長引く可能性があるというデメリットもあります。

without方式

without方式は、毎月の支払元金を設定したうえで、別途リボ払い手数料を上乗せして支払う方式です。

 

例えば、支払元金を3,000円と設定した場合、3,000円の元金のほかにリボ払い手数料を支払うため、支払う金額の合計は3,000円を超えることになります。

 

手数料は支払残額に比例する利息相当額です。毎回の支払いで着実に元金を減らせるので、リボ払い手数料の負担も徐々に軽減されていきます。同じ金額を設定した場合、within方式よりも早期に支払いを完了することが可能です。

どちらの方式かはカード会社によって異なる

within方式とwithout方式の違いを解説しましたが、どちらの方式を採用しているのかはカード会社によって異なります

 

ご自身の利用しているクレジットカードではどちらの方式が採用されているのか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

なぜリボ払いは怖いというイメージを持たれているのか?

なぜリボ払いは怖いというイメージを持たれているのか?

では、なぜリボ払いには「怖い」「危険」などというイメージがあるのでしょうか。2つの支払方式で、具体的にシミュレーションしながら解説していきます。

リボ払い手数料をシミュレーション

within方式とwithout方式でシミュレーションして、それぞれの方式で支払うことになるリボ払い手数料の合計と返済回数を見ていきます。

【シミュレーション条件】

支払金額10万円を年利15%でリボ払いし、毎月の支払金額を3,000円に設定

【within方式】

within方式では毎月の支払金額は一定なので、元金とリボ払い手数料の合計額が3,000円です。シミュレーションによると、支払回数は44回で、リボ払い手数料の合計額は3万139円でした。

支払金額合計 13万139円
リボ払い手数料合計 3万139円
支払回数 44回
 

詳しい返済予定は以下のとおりです。

支払年月(回) 支払金額 元金 リボ払い手数料 支払後残高
23/10(1回目) 3,000円 1,750円 1,250円 9万8,250円
23/11(2回目) 3,000円 1,772円 1,228円 9万6,478円
23/12(3回目) 3,000円 1,795円 1,205円 9万4,683円
24/01(4回目) 3,000円 1,817円 1,183円 9万2,866円
24/02(5回目) 3,000円 1,840円 1,160円 9万1,026円
24/03(6回目) 3,000円 1,863円 1,137円 8万9,163円
24/04(7回目) 3,000円 1,886円 1,114円 8万7,277円
24/05(8回目) 3,000円 1,910円 1,090円 8万5,367円
24/06(9回目) 3,000円 1,933円 1,067円 8万3,434円
24/07(10回目) 3,000円 1,958円 1,042円 8万1,476円
24/08(11回目) 3,000円 1,982円 1,018円 7万9,494円
24/09(12回目) 3,000円 2,007円 993円 7万7,487円
24/10(13回目) 3,000円 2,032円 968円 7万5,455円
24/11(14回目) 3,000円 2,057円 943円 7万3,398円
24/12(15回目) 3,000円 2,083円 917円 7万1,315円
25/01(16回目) 3,000円 2,109円 891円 6万9,206円
25/02(17回目) 3,000円 2,135円 865円 6万7,071円
25/03(18回目) 3,000円 2,162円 838円 6万4,909円
25/04(19回目) 3,000円 2,189円 811円 6万2,720円
25/05(20回目) 3,000円 2,216円 784円 6万504円
25/06(21回目) 3,000円 2,244円 756円 5万8,260円
25/07(22回目) 3,000円 2,272円 728円 5万5,988円
25/08(23回目) 3,000円 2,301円 699円 5万3,687円
25/09(24回目) 3,000円 2,329円 671円 5万1,358円
25/10(25回目) 3,000円 2,359円 641円 4万8,999円
25/11(26回目) 3,000円 2,388円 612円 4万6,611円
25/12(27回目) 3,000円 2,418円 582円 4万4,193円
26/01(28回目) 3,000円 2,448円 552円 4万1,745円
26/02(29回目) 3,000円 2,479円 521円 3万9,266円
26/03(30回目) 3,000円 2,510円 490円 3万6,756円
26/04(31回目) 3,000円 2,541円 459円 3万4,215円
26/05(32回目) 3,000円 2,573円 427円 3万1,642円
26/06(33回目) 3,000円 2,605円 395円 2万9,037円
26/07(34回目) 3,000円 2,638円 362円 2万6,399円
26/08(35回目) 3,000円 2,671円 329円 2万3,728円
26/09(36回目) 3,000円 2,704円 296円 2万1,024円
26/10(37回目) 3,000円 2,738円 262円 1万8,286円
26/11(38回目) 3,000円 2,772円 228円 1万5,514円
26/12(39回目) 3,000円 2,807円 193円 1万2,707円
27/01(40回目) 3,000円 2,842円 158円 9,865円
27/02(41回目) 3,000円 2,877円 123円 6,988円
27/03(42回目) 3,000円 2,913円 87円 4,075円
27/04(43回目) 3,000円 2,950円 50円 1,125円
27/05(44回目) 1,139円 1,125円 14円 0円
合計 13万139円 10万円 3万139円
 

within方式では、1回目の支払金額である3,000円のうち元金に充当する分は1,750円のみで、1,250円はリボ払い手数料に充てられていることがわかります。仕組み上、支払回数が少ないうちは、3,000円内に占めるリボ払い手数料の割合が大きいため、なかなか元金が減りません。

【without方式】

without方式では、毎回3,000円の元金にリボ払い手数料がプラスされた金額を支払います。シミュレーションすると、支払回数は34回でリボ払い手数料の合計額は2万1,454円になりました。

支払金額合計 12万1,454円
リボ払い手数料合計 2万1,454円
支払回数 34回
 

詳しい返済予定は以下のとおりです。

支払年月(回) 支払金額 元金 リボ払い手数料 支払後残高
23/10(1回目) 4,250円 3,000円 1,250円 9万7,000円
23/11(2回目) 4,212円 3,000円 1,212円 9万4,000円
23/12(3回目) 4,175円 3,000円 1,175円 9万1,000円
24/01(4回目) 4,137円 3,000円 1,137円 8万8,000円
24/02(5回目) 4,100円 3,000円 1,100円 8万5,000円
24/03(6回目) 4,062円 3,000円 1,062円 8万2,000円
24/04(7回目) 4,025円 3,000円 1,025円 7万9,000円
24/05(8回目) 3,987円 3,000円 987円 7万6,000円
24/06(9回目) 3,950円 3,000円 950円 7万3,000円
24/07(10回目) 3,912円 3,000円 912円 7万円
24/08(11回目) 3,875円 3,000円 875円 6万7,000円
24/09(12回目) 3,837円 3,000円 837円 6万4,000円
24/10(13回目) 3,800円 3,000円 800円 6万1,000円
24/11(14回目) 3,762円 3,000円 762円 5万8,000円
24/12(15回目) 3,725円 3,000円 725円 5万5,000円
25/01(16回目) 3,687円 3,000円 687円 5万2,000円
25/02(17回目) 3,650円 3,000円 650円 4万9,000円
25/03(18回目) 3,612円 3,000円 612円 4万6,000円
25/04(19回目) 3,575円 3,000円 575円 4万3,000円
25/05(20回目) 3,537円 3,000円 537円 4万円
25/06(21回目) 3,500円 3,000円 500円 3万7,000円
25/07(22回目) 3,462円 3,000円 462円 3万4,000円
25/08(23回目) 3,425円 3,000円 425円 3万1,000円
25/09(24回目) 3,387円 3,000円 387円 2万8,000円
25/10(25回目) 3,350円 3,000円 350円 2万5,000円
25/11(26回目) 3,312円 3,000円 312円 2万2,000円
25/12(27回目) 3,275円 3,000円 275円 1万9,000円
26/01(28回目) 3,237円 3,000円 237円 1万6,000円
26/02(29回目) 3,200円 3,000円 200円 1万3,000円
26/03(30回目) 3,162円 3,000円 162円 1万円
26/04(31回目) 3,125円 3,000円 125円 7,000円
26/05(32回目) 3,087円 3,000円 87円 4,000円
26/06(33回目) 3,050円 3,000円 50円 1,000円
26/07(34回目) 1,012円 1,000円 12円 0円
合計 12万1,454円 10万円 2万1,454円
 

without方式では、1回目の支払金額が最も高額です。元金が減るにつれリボ払い手数料も減るため支払金額が減少していきます。

【シミュレーション結果のまとめ】

within方式とwithout方式のシミュレーション結果をまとめると下表のようになります。

within方式 without方式
支払金額合計 13万139円 12万1,454円
リボ払い手数料合計 3万139円 2万1,454円
支払回数 44回 34回
 

within方式では、支払回数が44回、手数料の合計が3万139円です。without方式では、支払回数はwithin方式よりも10回少なく、手数料は8,685円安く済みます。

 

ここからわかるように、同じリボ払いでもwithin方式かwithout方式かで、支払回数やリボ払い手数料に差が生じることがあるのです。

リボ払いが怖いというイメージを持たれる理由

リボ払いが「怖い」「危険」とマイナスなイメージを持たれるのは、ここまでで見てきたように、リボ払いでは元金がなかなか減らないケースがあることも関係しているでしょう。
               
特に、within方式が採用されていて、月々の返済額が少ないと、毎月しっかりと支払いをしているつもりでも、なかなか元金が減らないことがあります。そのため「リボ払いはいくら返済しても完済できない」と思う人がいるのでしょう。

 

返済が長引けば、その分だけ手数料も多く支払うことになります。また、支払いが完了する前に新たなショッピングやキャッシングをすると、支払残高だけがどんどん膨らんでしまうこともあります。リボ払いなら月々の返済が少なくて済むと考えず、リボ払いだからこそ計画的に利用する姿勢が必要です。

正しい知識を身に付け、上手にサービスを利用しましょう!

正しい知識を身に付け、上手にサービスを利用しましょう!

リボ払いは、利用代金がある程度高額になっても支払負担が小さい便利な支払方法です。ただし、カード会社が設定する毎月の最低額しか支払わないと、支払期間が長引き、リボ払い手数料の総額が高額になってしまいます。

 

この事実から、リボ払いを「怖い」と感じている人もいます。しかし、リボ払いの仕組みや支払方法について正しい知識を持ち計画的に利用すれば、決して怖いものではありません。

なお、楽天カードのリボ払いなら、支払金額は1,000円単位(3,000円以上から)で、毎月自由に設定できるため、自分のペースで支払いが可能です。さらに一括払いや一部入金、返済金額の変更など、会員様専用オンラインサービス「楽天e-NAVI」から24時間お申し込みができます。高額な買い物をするときなどは、楽天カードでリボ払いの活用も検討してみてはいかがでしょうか。

 

※リボ払いには包括信用購入あっせんの手数料(実質年率15.00%)がかかります。
 リボ払いに関する詳細はこちら

 

楽天e-NAVI「ご利用可能額照会」|楽天カード 

カード会員規約|楽天カード

 

※この記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しております。

このテーマに関する気になるポイント!

  • リボ払いって何?

    リボ払いとは、クレジットカードの利用代金や件数にかかわらず、先に設定しておいた一定金額を毎月支払う方法です。利用代金が高額になった場合も毎月の支払金額を抑えつつ計画的に返済していけます。

  • リボ払いと分割払いの違いは?

    リボ払いが毎月の支払金額を設定する支払方法である一方、分割払いは支払回数を設定する支払方法です。

  • within方式とwithout方式の違いは?

    within方式は毎月の支払金額の中にリボ払い手数料も含まれているのに対し、without方式は毎月の支払元金に上乗せしてリボ払い手数料が請求されます。

  • リボ払いが怖いというイメージを持たれる理由は?

    毎月の支払金額が少ないと元金がなかなか減らず、支払完了までの期間が長引く場合があるためです。

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