
宝くじの当せん確率はどれくらい?期待値や還元率を解説

FP宮迫

宝くじにもいろいろな種類があり、それぞれの当せん確率は異なります。期待値や還元率を理解すれば当たりやすい宝くじがわかります。当記事では、宝くじの当せん確率を知りたい方のために、期待値や還元率について解説します。

もくじ
・宝くじのしくみ
・宝くじの当せん確率
・宝くじへの期待値と還元率
・どの宝くじが当たりやすいの?
宝くじのしくみ

宝くじの当せん確率を理解するには、まずそのしくみの理解が必要です。
1. 組・番号・ユニットとは
宝くじのしくみを理解するうえで欠かせないのが、「組」「番号」「ユニット」です。宝くじの組は01組~100組までの100通り、番号は100000番~199999番までの10万通りがあります。組と番号を組み合わせた100×10万枚=1,000万枚が1ユニットという単位です。宝くじの券面、組番号の上方に「ユニット1」「ユニット2」というようにユニット番号が印字されているので、宝くじが手元のある人はチェックしてみてください。
2. 1等が出る宝くじ売り場はユニットと関係がある
1ユニットの中には1等が必ずあります。つまり、宝くじ売り場で1,000万枚売れると、必ず1等が出るということです。「あそこの売り場は1等がよく出る」というような話を耳にすることがあるかと思いますが、大量の宝くじが売れる売り場は1等が出やすくなります。1ユニットに一定数の1等が入っているので、大量に売れると1等が出るのです。さらにその売り場のうわさが広まれば、多くの人がそこで宝くじを購入するので1等の出る数も増えます。一部の売り場だけ1等が出る確率が高いわけではなく、大量に売れるから1等が多く出るという単純な話です。
宝くじの当せん確率

宝くじの1ユニットには一定数の当たりが入っているので、1ユニットあたりの当たりの数がわかれば当せん確率を計算できます。1ユニットあたりの当たりの数は主催者が決定します。例えば平成29年のサマージャンボの当せん発表を調べてみると、1等1億円5本となっていました。つまり、各ユニットに5本ずつ1等が入っているということです。1ユニットあたりの1等の当せん確率は、5÷1,000万=1/200万になります。2等1,000万円は3本だったので、3÷1,000万=3/1,000万です。高額な賞金を手に入れるのは簡単ではないことが理解できるでしょう。
宝くじへの期待値と還元率
投資をする場合に期待値という言葉が使われますが、これは投資したお金に対する平均リターンのことです。では、宝くじの期待値はどのくらいでしょうか。
1. 期待値と還元率の関係
宝くじはギャンブルに分類されますが、ギャンブルの期待値は還元率から計算されます。還元率とは、掛け金に対するリターン金額を割合で表したものです。総務省のデータによると宝くじの還元率は約45%ですので、1万円分購入すると1万円×45/100=4,500円が期待値になります。宝くじを購入すると主催者に55%を取られるわけですが、この胴元の取り分の割合を控除率といい、宝くじの場合は控除率が約55%になります。
2. 宝くじの還元率は他のギャンブルより低い
競馬や競輪、ボートレースなどの公営ギャンブルの還元率は約75%ですから、宝くじの還元率はかなり低い方です。しかし、単純に還元率だけを比較して宝くじより公営ギャンブルの方がもうかりやすいとかというと、決してそんなことはありません。宝くじの場合は一度購入すれば終わりなので、金額の多少に関係なく還元率は約45%です。一方、公営ギャンブルの場合、一度の開催日に複数のレースに賭けることがありますが、賭けるレース数によって以下のように還元率は変化するのです。
1レース:75%
2レース:75%×75%=約56%
3レース:75%×75%×75%=約42%
このように公営ギャンブルで3レース以上賭けると、宝くじよりも還元率が低くなってしまいます。公営ギャンブルに3レース以上賭けるよりも、宝くじの方が還元率がよいということを理解してください。
どの宝くじが当たりやすいの?

宝くじを買ってみたいとお考えでしたら、まず、どれが当たりやすいかを知りたいでしょう。ジャンボ、toto、BIGなど、宝くじにはいろいろな種類がありますが、ここではジャンボ5種の中でどれが一番当たりやすいかをご紹介します。
2018年のデータを調べたところ、一番当たりやすいのはドリームジャンボでした。1枚当たりの期待値は約150円、還元率は約50%と、5種類のジャンボの中で一番期待値の高い宝くじです。1等の当せん金額は3億円とやや低いのですが、1等前後賞を合わせると5億円になります。
期待値や還元率について理解したら、宝くじに対する見方が少し変わったのではないでしょうか。宝くじは公営ギャンブルに比べると期待値は低いのですが、当たれば1億円を超える大金を手に入れるチャンスがあります。数ある宝くじの中でもドリームジャンボは一番当たりやすいので、余裕資金の範囲内で夢を買ってみてください。
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著者:FP宮迫さん
資産運用を中心にコンサルティング活動を行っている独立系FP。
ウェブメディア・金融メディアで多数の記事を執筆した実績あり。
特に保険、不動産ジャンルを得意としており、マネー・節約系コラムも執筆経験あり。