SUMMER BOOK & MOVIE

季節で選ぶこの一作

SELECTED BY ROBERT CAMPBELL SHIRAKU TATEKAWA

ロバート キャンベルさん
オススメの夏に読みたい一冊

『一度は泊まりたい 粋な宿、雅な宿』

山口由美 著
(潮出版社)

¥1,400+税

『一度は泊まりたい 粋な宿、雅な宿』

日本を「宿大国」と呼んでも間違いありませんが、いざ夏休みにどこに泊まろうかとなると、素敵な宿はとっさに出てこない。この本は、こじんまりと個性的な「粋」な宿9軒と、エレガントで風流な「雅び」な宿8軒を詳しく紹介している。写真は各章にBWカットが数枚あるのみで、あくまで調査と文章の力でイメージを膨らませようとつとめている。もう3回ほど使っているが、まったく外れていない。

ロバート キャンベル

ロバート キャンベル/Robert Campbell
日本文学研究者・東京大学大学院教授。“日本人より日本を知る外国人”として、幅広い知識と独自の目線で、日本を分析。新聞雑誌連載、書評のほか、テレビやラジオ出演など、さまざまなメディアで活躍中。

立川志らくさんオススメの
夏に観たい一作

『お熱い夜をあなたに』

ビリー・ワイルダー 監督

発売・販売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
DVD¥1,800+税

『お熱い夜をあなたに』

始めて観たのは落語家になって間もない頃。談志の影響で出会った。私は衝撃を受けた。ワイルダーの最高傑作だと思った。監督の粋さと優しさがつまっている。それはまさに集大成。大会社の次期社長候補が避暑地での父の事故死の一報を受けて飛ぶ。なんと父は不倫していて愛人と事故死したのだった。この事件をきっかけに愛人の娘と恋仲になっていく実に素敵な物語。ラスト、暑さが吹き飛ぶ粋さ!

立川志らく

立川志らく/Shiraku Tatekawa
落語家
85年立川談志に入門、95年真打昇進。映画監督(日本映画監督協会所属)、映画評論家、エッセイスト、昭和歌謡曲博士、劇団主宰と幅広く活動している。2015年より前代未聞の落語会「志らく落語大全集~16年かけて203席」をスタート。
photo: 山田雅子